栃木県の那須連峰に位置する茶臼岳。ロープウェイで手軽に登れる活火山として、ひなた一家の家族旅行の舞台になっています。溶岩ドームの異世界的な景観、強風の峰の茶屋跡、そしてひなた初のソロ登山となった朝日岳への縦走が描かれるエピソードです。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 山名 | 茶臼岳(ちゃうすだけ)・朝日岳(あさひだけ) |
| 標高 | 茶臼岳 1,915m / 朝日岳 1,896m |
| 所在地 | 栃木県那須郡那須町 |
| 難易度 | ★★☆☆☆(ロープウェイ利用)/★★★☆☆(朝日岳縦走) |
| 推奨シーズン | 5月~11月初旬(冬季は雪山装備必須) |
| コースタイム | 茶臼岳往復 約1.5時間(ロープウェイ利用)/ 朝日岳縦走 約4時間 |
| 登山スタイル | 日帰り・家族登山・ロープウェイ活用 |
ヤマノススメでの描写
原作での登場シーン
【百八十九~百九十一合目】家族旅行
- メンバー: ひなた、ひなた父、ひなた母
- アクセス: 〈ひなた父の車〉那須ロープウェイ山麓駅-〈那須ロープウェイ〉-山頂駅
- コース: 山頂駅→茶臼岳(1,915m)→峰の茶屋跡避難小屋→朝日岳(1,896m)→下山
あらすじ
【百八十九合目 家族旅行】 ソファーでくだを巻きながら「ラクに絶景拝める山に連れてって」と言うひなたの母親。それを見かねたひなたの父親は、明日にラクして登れる山へ行くことを決める。ひなたはあおいに電話をするがバイトがあるとのことで、久しぶりに家族だけの旅行となった。翌朝は栃木県の那須連峰に車で向かい、茶臼岳の登山口である那須ロープウェイ山麓駅に到着。登りはロープウェイで山頂を目指す。
【百九十合目 なんか異世界っぽい】 山頂駅に到着すると溶岩ドームの岩が広がり異世界のよう、山頂はすぐ見える距離にあった。ほどなく山頂に着いたひなたは「達成感皆無……」と言葉を漏らし、あっけない登山で母が楽しめるか心配になるものの、本人は絶景を満喫して満足していた。
【百九十一合目 たまにはこういうのも】 下山はロープウェイを使わずに峰の茶屋跡避難小屋を経由して下りるルート。峠で吹く強風に翻弄されるも、ひなただけで近くのピーク朝日岳に行って戻ってくることにした。初めてのソロ登山、寂しさを感じながらも今までになかった自由を楽しみながら朝日岳にたどり着いた。
ヤマノススメ単行本21巻に収録されています
ルート地図
聖地巡礼のポイント
- 那須ロープウェイ山頂駅: 溶岩ドームが広がる「異世界っぽい」景色
- 茶臼岳山頂: ひなたが「達成感皆無……」と漏らした場所、母は絶景に満足
- 峰の茶屋跡避難小屋: 強風に翻弄されるシーン
- 朝日岳: ひなた初のソロ登山の目的地
アクセス・登山情報
アクセス方法
電車・バス: JR那須塩原駅から関東自動車バス「那須ロープウェイ」行きで約60分(本数限定)。黒磯駅からも路線バスあり。
マイカー: 東北道那須ICから那須高原道路経由で約30分。大丸駐車場(無料・約60台)または峠の茶屋駐車場(無料・約160台)を利用。週末は早朝から満車になることがあります。
那須ロープウェイ: 山麓駅(1,390m)から山頂駅(1,684m)まで約4分。往復大人2,000円 / 片道1,500円。運行期間は3月下旬~12月中旬(冬季運休)。始発は通常8:30~(季節により変動あり)。
おすすめコース
ロープウェイ利用コース(原作・家族向け)
ロープウェイ山頂駅→茶臼岳山頂(約40分)→お釜口→ロープウェイ山頂駅。往復約1.5時間。
朝日岳縦走コース(原作・ひなた単独パート)
茶臼岳→峰の茶屋跡避難小屋→朝日岳→峰の茶屋跡→峠の茶屋。約4時間。岩場のトラバースあり。
峠の茶屋発コース(ロープウェイなし)
峠の茶屋駐車場→峰の茶屋跡避難小屋→茶臼岳→下山。往復約3時間。ロープウェイ運休時や健脚向け。
装備と準備
活火山特有の環境に対応した装備が必要です。峰の茶屋跡は日本屈指の強風地帯なので、防風着は必須。夏場でも山頂付近は気温が低くなります。冬季はアイゼン・ピッケルなど雪山装備が必要です。
茶臼岳の魅力
噴煙を上げる大地の鼓動と、360度の空中散歩
茶臼岳の最大の魅力は、今なお白い噴煙を上げ続ける活火山ならではのダイナミックな景観です。ロープウェイを一歩降りれば、そこには植物の乏しい荒涼とした岩の世界が広がり、ひなたが「異世界っぽい」と感じた通りの非日常を味わえます。お釜周りを巡る遊歩道からは、荒々しい火口跡や溶岩ドームを間近に観察でき、地球のエネルギーを肌で感じることができます。
頂上に立てば、視界を遮るもののない360度の大パノラマが展開します。日光連山や磐梯山、さらには福島の会津地方の山々までも見渡せる展望は、まさに日本百名山にふさわしい風格です。また、下山後には那須最古の湯として知られる「鹿の湯」や、伝説の残る「殺生石」など、火山の恵みと歴史を同時に楽しめるスポットが充実しているのも、那須岳ならではの贅沢なポイントです。
実際の巡礼記録
日程: 2019年3月17日[日帰り・冬季雪山登山]
コースタイム: 大丸駐車場 10:18→10:31 那須ロープウェイ山麓駅 10:33→10:41 峠の茶屋駐車場→10:47 登山指導所・登山ポスト 10:48→11:00 中の茶屋跡→11:16 峰の茶屋跡避難小屋 11:24→11:26 硫黄鉱山跡→11:44 お釜口→11:47 山頂口 11:48→11:53 那須岳 12:02→12:13 お釜口→12:24 硫黄鉱山跡→12:35 中の茶屋跡→12:41 登山指導所・登山ポスト→12:49 那須ロープウェイ山麓駅 12:50→12:57 大丸駐車場
ルート地図
巡礼レポート
3月中旬の那須岳。冬季はロープウェイが運休しているため、大丸駐車場から全行程を徒歩で登ります。朝日岳には行かず、茶臼岳のピストンです。
大丸駐車場から峰の茶屋跡避難小屋へ



大丸駐車場からスタート。軽アイゼンとスパッツを装着して出発します。


冬季通行止めの道路を歩いて那須ロープウェイ山麓駅を通過。作中ではここからロープウェイで山頂駅へ向かいますが、この日は運休中のため徒歩で登ります。

峠の茶屋駐車場を経由して登山道へ。


登山口の鳥居は雪に埋もれていました。積雪量がわかります。



中の茶屋跡を過ぎると、視界が一気に開けてきます。


峰の茶屋跡避難小屋に到着。作中でも描かれた強風で有名な場所です。この日も風が強く、体感温度はかなり低いです。
峰の茶屋跡から茶臼岳山頂へ


強風が作り出すシュカブラ(風紋)が美しいです。


硫黄鉱山跡を経て、お釜口から山頂を目指します。雪と岩が入り混じる斜面を登っていきます。




山頂直下の鳥居が見えてきました。
茶臼岳山頂

茶臼岳山頂(1,915m)に到着。作中ではロープウェイからあっという間に着いてしまい、ひなたが「達成感皆無……」と漏らした場所です。冬季に徒歩で登ると、なかなかの達成感があります。




雪化粧した那須連峰のパノラマ。作中でひなたの母が満喫していた絶景が広がります。

山頂の那須岳神社。
下山



下山は往路を戻ります。作中ではひなたが単独で朝日岳へ向かいますが、今回は冬季のため茶臼岳のピストンのみです。


木の枝についた「エビの尻尾」。冬山ならではの造形です。
殺生石・鹿の湯




下山後は殺生石を見学。九尾の狐の伝説で知られる史跡で、周囲には硫黄の匂いが漂います。千体地蔵が並ぶ光景も独特です。

締めは那須温泉・鹿の湯で温まりました。開湯1300年以上の歴史を持つ那須最古の温泉です。
よくある質問
Q: ロープウェイを使わなくても登れますか?
A: はい、峠の茶屋駐車場から徒歩で登ることが可能です。峰の茶屋跡避難小屋を経由して山頂まで片道約1時間半~2時間ほどかかりますが、整備された道で歩きやすく、より深く那須の自然を感じられます。
Q: 峰の茶屋跡はどれくらい風が強いのですか?
A: 那須岳は「風の山」と呼ばれるほど風が強く、特に峰の茶屋跡は地形的に風が集まりやすい場所です。風速10m以上は日常茶飯事で、20mを超える突風が吹くこともあります。風が強すぎる場合は、低体温症や転倒の危険があるため、無理をせず引き返す勇気が必要です。
Q: 初心者でも冬に登ることはできますか?
A: 厳冬期の那須岳は強風と低温が非常に厳しく、体感温度は-20℃を下回ることもあります。12月~3月頃までは完全な雪山装備(アイゼン・ピッケル)と経験が必要です。初心者の巡礼は、ロープウェイが運行している無雪期(5月~10月頃)をおすすめします。
Q: 茶臼岳から朝日岳への縦走で注意するポイントは?
A: 峰の茶屋跡から朝日岳へのルートには、崖の横を通るトラバース道や鎖場があります。道幅が狭い箇所もあるため、すれ違いには注意が必要です。登山に慣れていない方は、まず茶臼岳の周回から始めるのが良いでしょう。






