前回の次の日、三連休の中日である。
9月15日(日曜日)
台風が来ていて近所の川が氾濫しているが、ぐるっとパス行脚をしなくちゃいけないのである。
豪雨で何も役に立たない傘をたたんで、びしょ濡れ姿のまま電車に乗り込んだ。
20. 町田市立国際版画美術館
世界でも数少ない、版画を中心とする美術館。2万3千点を越える幅広い収蔵品が魅力です。版画に親しむひとときを、緑豊かな芹ヶ谷公園の散策とともにお楽しみください。
京王井の頭線から小田急小田原線へ乗り継いで、はるばる神奈川県の町田へ。
町田駅から15分ほど歩いたところにある町田市立国際版画美術館は、ぐるっとパス対象施設では最も外れにあるので難易度高し。
美術館の手前には急な坂道があって、歩道もないので車には注意。
静かな詩情 銅版画の色と光展
銅版画の展覧会ってことで、浜口陽三の作品も当然並ぶ。さすが銅版画の巨匠だ。
ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクションには銅版画を作る道具の展示などあったが、この版画博物館は銅版画の作り方や仕組みを実物の銅板を使って解説してある。しかも、銅版には自由に手で触れることができるため、凹凸具合を実際に感じられ分かりやすい。
メゾチントとアクアチントの違いなどといった比較解説も銅版画初心者にはうれしい。
受付でいただける展示の紹介冊子が立派で、作家解説と共に代表作をカラーで表示している。丁寧な仕事っぷり。
展示されてる中では、門坂流の作品がHDR撮影した写真のように細かい線が幻想的で興味をひかれた。銅版画って表現の幅が広いんだな。
市民展示室『第18回 まちだ版の会 木版画展』
帰り際、おじちゃんに声をかけられたのでふらっと見てみる。同好会の展示会っていうことだが、レベルがかなり高い。作品名のキャプションに書かれている”12版20刷”とかいうのは、12個の木版画原盤を合わせて20回の色を付けて刷ったってこと。そんな作品がごろごろしてる、恐ろしい。
版画っていうのは量産化する手段という認識だったが、ここでは1枚の紙に作品を残すためにわざわざ木版を何個も彫っている。凄まじい努力。
規模 | 中。ゆったりしてる |
混雑度 | 3人くらい。天候が悪かったからかもね |
客層 | おじさん |
滞在時間 | 20分 |
総合評価 | 珍しい版画の美術館。解説と冊子も満足度高くて版画に詳しくなくても楽しめるような配慮が素敵。70点。 |
21. 八王子市夢美術館
年間6回の特別展(企画展示)を開催し、また年間を通して常設展(収蔵品展示)を行います。あわせてワークショップや講演会などの学習の場も企画・提供します。
続いて八王子へ。八王子夢美術館も町田市立国際版画美術館と同じく都心からは離れている。が、町田からはJR横浜線で繋がっているので、この2つの美術館は同時に周ると効率がいいと思う。
特別展『ムットーニワールド からくりシアターIII』
ムットーニ。世田谷文学館の常設展示にあったが、時間が合わずに動いているからくりを見られなかったムットーニのからくり。
大きく部屋が5つにわかれて、それぞれの部屋でタイムテーブルにしたがって絶えずからくりが動作してるため、いつ来ても楽しむことができる。
そのうち2つの部屋では、違うからくりが5分刻みで順番に動作するといったスケジュールなので、時間に追われてる自分は2つの部屋を忙しなく往復。
からくりの終わる場面でランプがフェードアウトしていく様子がなんとも儚い。
この美術館のあるビル、1Fのテナントががらんどうなんだが大丈夫か?
規模 | 小。小さい部屋が5室 |
混雑度 | 10人。視野角的に数人しか見られない作品もある。 |
客層 | 30代中心の客層。男女比は半々 |
滞在時間 | 15分 |
総合評価 | やっぱりからくりは動いてなんぼだね。美術館は駅からは少し歩く。40点。 |
22. 多摩動物公園
多摩丘陵の広大な地形を生かした放飼場で、自然に近い動物の姿をご覧いただけます。希少動物の繁殖にも力をいれています。
雨もすっかり止んで、日も差してきた。京王八王子駅から多摩動物公園へ。
多摩動物公園駅近くで工事をしていたが、京王電鉄のアミューズメント施設『京王れーるランド』が10月10日に開業みたい。そちらのオープンも楽しみですね。
アジア園
多摩動物公園は、上野動物園とかいった都市型動物園と違って、山の斜面を利用した広大な動物園なので、坂が多く歩く距離も長いので大変。
ちょうど、アジア園を周回しているシャトルバスがあるので、上まで行くのにシャトルバスの力を借りてショートカット。
オランウータン舎から動物観察スタート。
ユキヒョウ。Mac OS X 10.6 のコードネームは『Snow Leopard』だったので一方的な親近感。
ターキン。やる気出せ
トラ。お客さんに大人気。2頭が右往左往と動きまわってサービスしてた。
アジアゾウ。ウンコでかい
オーストラリア園
コアラ。ガラス窓のすぐそばにユーカリの木があるので、思ったよりも間近で見ることができる。
アカカンガルー。やる気出せ
アフリカ園
サーバル。かわいい
チーター。止まっていると案外間抜けなスタイル。
ライオン劇場
多摩動物公園には『ライオンバス』といって、ライオンを間近で観察することができるバスが運行されている。そして、そのライオンバスを観察してる僕。
ライオンバスにぶら下がっている餌にありつくライオン
丁寧にバスを見送るライオン
そのままの足取りで
一直線にテクテクと歩くライオン
仲間のいる定位置に戻るライオン。お勤めご苦労様でした
よくできてんな。
規模 | 特大。シャトルバスで上まで登って、アジア園→オーストラリア園→アフリカ園の順番で下っていくコースがおすすめ。 |
混雑度 | 午前中の天気の影響か休日なのにガラガラ。しかし、トラのところには10人以上の人が集まっていた |
客層 | 家族連れとカップルが多いのでひとりでは辛いと思いつつも意外に一眼レフを構えたおじさんがいる。一眼レフを持っていれば、ぼっちでも怖くない! |
滞在時間 | 75分。昆虫園などはスルーしている、全部まともに周ろうとしたら3時間は必要 |
総合評価 | ぐるっとパスで3つの動物園に行くことができるが、この多摩動物公園がボス級っぽくて順番間違えた感。70点。 |
三連休最終日は台風最接近のためおやすみしました。また来週。