特典で貰える高速バス無料券の使い道
JR東日本グループブランドの金融サービスJRE BANK。口座残高を常に50万円以上に保つことで、JR東日本の運賃が4割引になる優待割引券をはじめ、「どこかにビューーン!」の割引クーポンやSuicaグリーン券など、鉄道ファンにはたまらない特典が手に入ります。
しかし、それだけではありません。JRE BANKは、通常の特典とは別に、思いがけないプレゼントを贈ってくれることがあるのです。

「マロニエ新宿号/マロニエ東京号(東京・新宿~佐野)の片道料金無料クーポン」──正直、最初にメールを受け取った時は「佐野って何があるの?」という感じでした。栃木県佐野市への高速バスが無料になるって言われても、普通の人はなかなか使う機会がありませんよね。
那須塩原旅行で無理やり使えそうな機会が到来
家族旅行で那須塩原へ行く機会が巡ってきました。帰りのルートを調べていると、「あれ、もしかしてこの機会にマロニエ号を使えるのでは?」とひらめいたんです。
那須塩原から在来線で佐野まで移動すれば、佐野新都市バスターミナルからバスタ新宿まで高速バスで一直線。これは面白そうだぞ、と。
旅の終わりに、いつもの電車ではなく、高速バス「マロニエ号」で帰るという、少し変わったプランを立ててみることにしました。
実際のルートは想像以上に複雑だった
在来線乗り継ぎ地獄の始まり

那須塩原 15:20 → 16:06 宇都宮 16:12 → 16:38 小山 16:45 → 佐野 17:12
まずは那須塩原駅から宇都宮線(東北本線)で宇都宮へ。宇都宮で小山行きに飛び乗り、さらに小山で両毛線に乗り換えて佐野到着。合計3駅、1時間52分の在来線マラソンです。この時点で運賃は1,980円。
新幹線なら那須塩原から2時間もあれば新宿まで行ける。しかし、この時点ですでに2時間かけて、まだ栃木県の佐野にいる。無駄に遠回りしてる感が拭えない。
久しぶりに乗車した両毛線に揺られて佐野駅へ。
佐野市の路線バス「さーのって号」でバスターミナルへ

佐野駅 17:17 → 17:47(17:52) 佐野新都市バスターミナル
佐野駅から高速バスターミナルまでは、路線バスに乗る必要があります。佐野市生活路線バス「さーのって号」という可愛い名前のバスが佐野駅の南口に待っていました。電車からの乗り換え時間は5分とシビアですが、これを逃すと違うバスを30分待つ必要があるので急いで乗り換え。

タイミングよくバスに乗れて、運賃前払いで一律310円をSuicaタッチ。「さーのって号」の中でも犬伏線という佐野市の北東を経由しながら、終着点である佐野新都市バスターミナルまで向かう路線なので、乗車時間は30分とかなり長いです。しかも、道路混雑などの影響の遅れが積もっていくわけで、実際の到着は高速バス乗り換えがギリギリとなる17:52でした(5分遅れ)。
ここで重要なポイント:佐野新都市バスターミナルは本当にどの駅からも遠い!最寄りの佐野駅からでも路線バスで20分以上はかかる立地で、車社会前提の設計です。歩いて行くと1時間くらいかかる。
いよいよマロニエ号に乗車

佐野新都市バスターミナル 17:55 → 19:35 バスタ新宿
乗り換え時間は3分しかありませんでしたが、幸いにも路線バスの車内から新宿行きのバスを視認できたため、焦ることなく乗り換えられました。
ついに本命のマロニエ号に乗車です。東京と佐野を結ぶマロニエ号には、新宿駅行きの「マロニエ新宿号」と東京駅行きの「マロニエ東京号」があります。今回はマロニエ新宿号でバスタ新宿行き。
運転手さんにスマホのJRE BANKのクーポン画面を提示し、「クーポンを利用」ボタンをタップしてもらいました。これで、本来1,600円かかる運賃が無料に!バス車内はガラガラだったので、好きな席を選んで座ることができました。
1時間40分の快適な高速バス旅。座席も広くて、慌ただしい乗り換えの疲れを癒すのにちょうど良い時間でした。車窓から見える関東平野の夕景も美しく、これで無料なんて申し訳ない気分になります。
終着地新宿のバスタ新宿についたのは19:35ちょうど。途中の降車地である王子駅には定刻より20分くらい遅れがあったので、都内は渋滞を見積もった余裕がある時刻となっているようですね。
経済的メリットはあるのか?コストを検証
通常ルート vs マロニエ号ルート
新幹線ルート(通常)
- 那須塩原 → 新宿:5,610円、約1時間40分
在来線ルート(通常)
- 那須塩原 → 新宿:2,640円、約3時間
マロニエ号活用ルート(今回)
- 那須塩原 → 佐野:1,980円
- 市内バス:310円
- 高速バス:0円(本来1,600円)
- 合計:2,290円、4時間以上
確かに350円安くなりましたが、時間は1時間以上余計にかかります。完全に物好きの道楽ですね。
このクーポン、実際に使えるシーンは?
正直なところ、かなり限定的です。
現実的な利用シーン
- 佐野プレミアム・アウトレットが目的地:バスターミナルから徒歩圏内なので合理的
- 佐野ラーメン巡り:バスターミナル周辺に有名店が点在。佐久間PがYouTubeで訪れていた「麺家ゐをり」に寄ってみたかったが、月曜日休みで断念
- 栃木県南部の観光:足利や太田方面への起点として
アクセスの課題
佐野新都市バスターミナルの立地が最大のネック。最寄り駅からの距離が遠すぎて、電車利用者には不便すぎます。市内バス「さーのって号」などの路線バスも本数が限られているので、時刻表との調整が必要です。
まとめ:無料だと思えば面白い体験
このようにわざわざJRE BANKのマロニエ号無料クーポンを使おうとするのは、確実に道楽で時間の無駄です。でも、普段は絶対に通らないルートで新しい発見があり、栃木県の交通事情を知るにはいい機会でした。時間に余裕があって、ちょっとした冒険を楽しみたい人にはおすすめです。
佐野プレミアム・アウトレットや佐野ラーメンが目的なら、むしろ合理的な選択肢になるかもしれません。JRE BANKユーザーで「マロニエ号無料クーポン」が気になっていた方は、ぜひ有効活用してみてください。
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