台湾出張のあと、オフの1日で台北市の最高峰・七星山(1,120m)に登って、そのまま芝山にある世界初の猫カフェ「小貓花園(Kitten Coffee Garden)」へ行ってきた。
2025年11月の台湾環島サイクリングで猴硐(ホウトン、通称「猫村」)を訪れた際、「次に台北へ来たら世界初の猫カフェにも行きたい」と書いていたのが半年越しに実現。1998年開業の元祖・猫カフェは、想像していた以上に落ち着いた”家”のような空間だった。
七星山登山+猫カフェを軸に組み立てたよくばりな1日の記録。
目次
- 1日の流れ
- 台北市最高峰・七星山ハイキング
- 士林官邸(下山後の歴史散策)
- 世界初の猫カフェ・小貓花園
- 宝蔵巌国際芸術村(正直、行かなくてもよかった)
- 雪王冰淇淋のバジルアイス
- 城中市場「老牌牛肉拉麵大王」の牛肉麺
- ホテルで台湾マンゴーの夜食
忙しい人向けまとめ
| 時刻 | スポット |
|---|---|
| 6時台 | ホテル出発、龍山寺駅→士林 |
| 7時台 | 士林官邸バス停で朝食、小油坑行きバス乗車 |
| 8〜10時 | 七星山ハイキング(小油坑〜主峰1,120m〜東峰〜冷水坑) |
| 11時台 | 士林官邸(蒋介石・宋美齢の旧邸を見学) |
| 12〜14時 | 世界初の猫カフェ「小貓花園」(MRT芝山駅すぐ) |
| 14〜15時 | 宝蔵巌国際芸術村(MRT公館駅徒歩15分) |
| 16時台 | 雪王冰淇淋(1947年創業、73種類の変わり種アイス) |
| 18時台 | 城中市場「老牌牛肉拉麵大王」で牛肉麺 |
| 19時以降 | ホテルで夜食にカットマンゴー |
移動はMRTを軸に、士林(登山)→ 芝山(猫カフェ)→ 公館(芸術村)→ 西門(アイス)→ 台北駅(夕食)と台北市内を縦断するコース。
台北市最高峰・七星山ハイキング
七星山(Qixingshan)は台北市の最高峰、標高1,120m。市内から公共交通機関だけで往復できる都会の登山の代表格だ。
- 標高: 1,120m(主峰)/東峰1,107m
- 登山口: 陽明山国家公園「小油坑」または「冷水坑」
- アクセス: MRT剣潭駅から紅5バス、または皇家客運1717系統で陽明山→小油坑
- 今回のコース: 小油坑登山口→主峰→東峰→冷水坑(ピストン回避で下山楽ちん)
- 所要時間: 約2〜2.5時間
- 難易度: 初級(石畳の整備された道が中心、標高差約340m)
- 注意点: 夏場は湿度が高く汗だく必至、水は多めに。硫黄の匂う噴気地帯あり
前日まで3日間は出張で台北に滞在していた。せっかくの週末なので、台北でまだ行けてなかった所に行くことにする。
いずれは玉山(台湾最高峰3,952m)に登ってみたい。その前哨戦として、日本とは違う海外ハイキングのノウハウを掴んでおきたいと思い、まずは七星山を計画した。
天気が心配だったので、土日のどちらかでも行けるフレキシブルな日程を組んでいたが、幸い天気予報は晴れ。7月の台湾は一番の暑さの時期で、日本と同様に午後から天気が崩れやすいと聞いていた。朝早くからサクッと登ることにして、起きたのは朝6時。

剣潭駅から少し歩いて、1717系統・陽明山小油坑服務站行きのバスに乗車。士林官邸バス停で待っていたが、想定と違ってマイクロバスだったので見逃しそうになった。そして車内はムチャ混み。最後まで立ちっぱなしで、バスが一番疲れた。それでも40分ほどで登山口の小油坑に到着。

小油坑登山口からいよいよ登山開始。周りを見渡すとトレラン3割、ハイキング7割くらいの装備感か。

象山の時と同じ様に石段が整備されていて歩きやすい。ちょうど下刈り作業をしている人もいて、メンテナンスもバッチリ。

登ると言ってもこのくらいの斜度。変にアップダウンもないし、本当に快適な登山道だ。中腹には大屯火山群の噴気地帯があり、白い水蒸気が上がって硫黄臭のする道を進む。


台北市最高峰である七星山主峰(標高1,120m)に登頂。あっという間に山頂だ。それもそのはず、登山口の時点で800mまで登っているので、実質の登りは300m弱。高尾山なんかより楽である。

七星山山頂周辺は大勢の登山者で賑わっていた。日本と違って若い人(しかもアウトドアブランドでばっちりきまってる)が多い。
ここから東峰へ縦走し、冷水坑側へ下山。登山道は完璧に整備されていたし、変なアップダウンもないので終始快適なハイキングコースだった。ただ、やはりこの時期の台湾の暑さは半端なく、ジリジリと熱い日差しが体力を奪っていくので、それなりの対策はしたほうがよさそう。
日本では滅多に見られない「ツルウリクサ」のような草花や「ルリマダラ」という蝶が飛び交っていたりして、日本の登山とは違った満足感のある山行だった。
詳しい山行記録・コースタイム・GPXはヤマレコの山行記録にまとめているので、登山中心で見たい方はそちらをどうぞ。この記事では下山後の観光・猫カフェがメイン。
士林官邸(下山後の歴史散策)
冷水坑からバスで士林方面に戻り、猫カフェへ向かう前に士林官邸を見学した。かつて蒋介石と宋美齢が住んでいた旧邸だ。
- 所在地: 台北市士林区福林路60号
- アクセス: MRT淡水信義線「士林駅」から徒歩約15分、バスなら「士林官邸」下車すぐ
- 開放時間: 8:00〜17:00
- 正館入場料: 大人100元(約500円)
- 見どころ: 蒋介石夫妻の応接間・寝室・書斎、宋美齢が愛した中国風調度品、庭園、バラ園

先月にNHK「映像の世紀バタフライエフェクト」で宋美齢のストーリーを見て予習していたので、前提知識はバッチリ。とても興味深く見学できた。受付で日本語の音声ガイドを借りて、冷房が効いた館内、登山で暑くなった身体の休憩を兼ねてゆっくり回る。



迎賓館的な要素もあったので、朱色の絨毯・格天井の大広間・螺鈿細工の緑の屏風など和洋中折衷の贅を尽くした部屋が並んでいた。でも、2階の夫婦のプライベート空間のほうが日常が垣間見える形で面白かった。
世界初の猫カフェ・小貓花園
「猫カフェ発祥の地」台北で元祖に会う
「猫カフェ発祥は日本」と思われがちだが、実は世界で最初にできた猫カフェは1998年オープンの台北・小貓花園。日本で猫カフェブームが起きるより前から、台北にはこの元祖が静かに営業を続けていた。店内にはギネス世界記録の認定書が掲げられていて、「世界最古の猫カフェ」として公式に登録されているのが確認できる。
20年近く前に台湾に来た時、極簡咖啡(Minimal Cafe)が世界初の猫カフェだと思っていたのだが、実は台北市内にある違う猫カフェが本当の世界最古だと最近わかったところだった。
そんな猫カフェに行ってみたい、いや行かなければいけないと妙な使命感が湧いて、次に台北を訪れたら行こうと決めていたのだ。
基本情報
- 店名: 小貓花園(Xiaomao Huayuan / Kitten Coffee Garden)
- 住所: 台北市士林区中山北路六段770號(MRT芝山駅1番出口右手すぐ)
- アクセス: MRT淡水信義線「芝山駅」1番出口徒歩0分
- 営業時間: 12:00〜22:00
- 定休日: 火曜日、祝日翌日
- 電話: (02)2835-3335(予約は電話のみ、オンライン予約なし)
- 入店制限: 中学生未満は入店不可
- 住人: 猫12匹前後、大型の白い老犬、鳥1羽
- 料金: ドリンク代 + ミニマムチャージ制
実際に行ってみて


七星山下山→士林官邸見学のあと、士林駅から1駅北の芝山駅へ移動。MRTの1番出口を出たら目の前に「小貓花園」の看板が。わかりやすい。



店内に入った途端、大型の白い老犬がすり寄って席への案内をしてくれる。なにこれ、猫カフェってきいていたのに犬もいるのか。どうやら、犬と猫が同じ空間で穏やかに過ごしているようだ。
席のレイアウトもゆったりしていて、日本の猫カフェのような触れ合いエリアが別部屋になっていることもなく、自由に猫が闊歩したり横になったりしている。管理されている感じはまったくなく、どちらかというと人間が猫の世界に招かれたようなカフェになっている。


カフェ・マキアートと、登山でお腹が空いていたのでスイーツを注文。カフェメニューを注文すれば滞在時間は自由(平日は3時間以内、休日は2時間以内という注意書きはある。それ以上は、再注文すればいいんじゃないかな?)というのもいい。時間制だと忙しくなってしまって、カフェの時間をゆっくり楽しめないんだよな。



自分から猫にアプローチするのもいいが、時折テーブルの近くに来てくれる子たちを見守って、猫の気分に合わせて撫でるのが台湾流の楽しみ方。常連さんもPCを広げて仕事をしていたり、家族連れで猫とのふれあいを楽しんでいたり、わりとそのへんは自由でいい。ここで仕事するのなんて最高じゃん。




あまりにも居心地よすぎて、2時間近くも滞在してしまった。猫の時間にあわせてゆっくりカフェを楽しむ、静かな癒し空間。この雰囲気を守り続けているのが、30年近くも老舗として続いている理由なのかな。おすすめです。
宝蔵巌国際芸術村(正直、行かなくてもよかった)
猫カフェで癒された後、そのままMRTで公館駅へ。徒歩15分ほどの高台にある宝蔵巌国際芸術村(Treasure Hill Artist Village)は、台湾大学近く、廃墟集落をリノベーションしたアートスペースだ。
台湾出張前にAIにプランを提案してもらった時に、「廃墟好きでしょ、ここ行ってみたら」とおすすめされた1つ。台北市内にあるなら悪くないし、普通の観光では行かなそうで面白いと思ったので行ってみることにした。
- 所在地: 台北市中正区汀州路三段230巷14弄2號
- アクセス: MRT松山新店線「公館駅」1番出口徒歩約15分
- 開放時間: 11:00〜22:00(火曜休)
- 入場料: 無料
- 見どころ: 廃墟集落のリノベアート、新店渓を見下ろす高台、廟


集落の入口には赤い扁額の寶藏巖(宝蔵巌)廟があり、そこから斜面に張り付くように古い家々が並んでいる。ウッドデッキには「萬新鐵路」の解説看板もあった。
アート作品もいくつか見たし、アーティストが作業しているスタジオにもいくつか案内された。ただ前衛的なモダンアートが多い印象で、別にここでやらなくてもよくない?って思ってしまった。


建築だけ見れば、コンクリートのくたびれた様子や半分破壊されたような廃墟もあって雰囲気はあるんだが、遠目で外から眺める視点(ドローンとか)のほうが絵になるかも。
7月の炎天下では、これ以上じっくり見て回る気力が続かず途中で退散。ちょっと暑すぎて、廃墟めぐりしている場合じゃなかった。危うく野垂れ死ぬところだった。夏の台北は屋外観光を欲張らないほうが得策。
雪王冰淇淋のバジルアイス
宝蔵巌のあと、西門・城中エリアの雪王冰淇淋(Snow King Ice Cream)へ。1947年創業、ワサビ・豚肉・生ビール・麻婆豆腐など73種類の変わり種アイスで有名な老舗。看板には「請上二樓」(二階へどうぞ)と書かれていて、店舗は雑居ビルの2階にある。
- 所在地: 台北市中正区武昌街一段65號 2樓
- アクセス: MRT板南線「西門駅」から徒歩約8分
- 営業時間: 12:00〜20:00
- 創業: 1947年
- フレーバー: 現在73種類展開(1杯120元=約600円前後)
- 看板メニュー: タロイモ、金木犀、ジャスミン茶などの伝統系



ここに来たからにはどこにでもあるようなアイスは選びたくないけど、冒険しすぎて外したくもない。Googleマップのレビューでおすすめされていたバジル味のアイスを選択。
舌の上ではバジルの香りが立ち上がるんだけど、味は甘いという不思議な感じ。普通に美味しいアイスではあるけど、ワンスクープで約525円するのは高いし、全然物足りない。他にも豚足、カレー、台湾ビールなど攻めた選択肢が並んでいて、話のタネとしては行ってみるのもいいかもしれない。


城中市場「老牌牛肉拉麵大王」の牛肉麺
夕食はホテル近くの城中市場エリアで。台北の下町らしい路地に、老舗の食堂や露店が並んでいる。選んだのは老牌牛肉拉麵大王の牛肉麺(牛肉ラーメン)。
- 店名: 老牌牛肉拉麵大王
- 所在地: 台北市中正區重慶南路一段46巷7號(城中市場内)
- アクセス: MRT「台北駅」から徒歩約12分
- 看板メニュー: 牛肉ラーメン(小180元=約900円)



雰囲気のある路地の中で、昔ながらの店構え。牛肉麺のスープは醤油系だけど台湾感もちゃんとあり、麺はうどんっぽい太麺、日本人の口にも合いやすい優しい味。しかし、牛肉麺としては印象が薄い感じもする。次行くときはジャージャー麺を注文してみたい。
ホテルで台湾マンゴーの夜食

ファミマで買ったカットマンゴー(透明容器に入って109元=約545円)をホテルの部屋で食べる。台湾のコンビニでシーズンのマンゴーが手軽に買えるのはいいな。食感と味は想像通りだけど、後味というか華やかで濃い芳香がいつまでも口の中で続く。この感覚は、日本で食べるマンゴーには無かった。
まとめ:登山+歴史散策+猫カフェの1日コース
台北市の最高峰・七星山を午前中に登り、下山後に士林官邸で歴史散策、そして世界初の猫カフェ「小貓花園」で癒される。アクティブとリラックスがバランス良く組み合わせられる1日だった。
台湾環島サイクリングで果たせなかった猫カフェ訪問を、今回リベンジできたのも達成感がある。次に台北を訪れる方には、ぜひこの流れをおすすめしたい。
この記事のポイント:
- 台北市最高峰・七星山はMRT+バスで往復可能な都会の登山、朝一で登れば午後の観光時間が確保できる
- 士林官邸は登山後の冷房休憩+歴史学習として絶妙。庭園も広く、正館入場は100元(約500円)
- 世界初の猫カフェ「小貓花園」は1998年から続く元祖、MRT芝山駅0分、ギネス認定
- 犬もいて、日本の猫カフェとは違う”家庭的な猫空間”
- 雪王冰淇淋は73種類の変わり種フレーバー、二階店舗(〜20:00)
- 夕食は城中市場の「老牌牛肉拉麵大王」、あっさり牛肉麺
- 夏の宝蔵巌は日陰と体力配分に注意、涼しい季節がベター
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