秩父のシンボル・武甲山は、石灰岩採掘で独特の山容を持つ、埼玉県を代表する山。あおいが母親と一緒に、雲取山に向けたトレーニングとして重い荷物を背負って登った、親子の絆が深まるエピソードの舞台です。
基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
山名 | 武甲山(ぶこうさん) |
標高 | 1,304m |
所在地 | 埼玉県秩父市・横瀬町 |
難易度 | ★★★☆☆(初中級者向け) |
推奨シーズン | 4月~11月(冬季は積雪あり) |
コースタイム | 登り2時間30分 / 下り2時間 |
登山スタイル | 日帰り・トレーニング登山 |
ヤマノススメでの描写
原作での登場シーン
【八十四合目】武甲山
- メンバー: あおい、あおい母(恵)
- アクセス: 一の鳥居まで車で
- コース: 一の鳥居(武甲登山道入口)→不動の滝→大杉→武甲山(1,304m)→大杉→不動の滝→一の鳥居(武甲登山道入口)
あらすじ
【八十四合目 武甲山で特訓!?】雲取山テント泊に向けて、体力づくりを兼ねて母親と武甲山へ。母親の荷物も背負い、重量トレーニングを実施。さらに、山頂トイレ用の水を入れたペットボトルを運搬するボランティアに参加。
ルート地図
ヤマノススメ単行本12巻に収録されています
アニメでの登場シーン
【第4期/#05】武甲山
- メンバー: あおい、ひなた、あおい母(恵)
- アクセス: 一の鳥居までは車で
- コース: 一の鳥居(武甲登山道入口)→不動の滝→大杉→武甲山(1,304m)→大杉→不動の滝→一の鳥居(武甲登山道入口)
- 備考: 原作とは違いひなたも同行。母親の荷物も持ってトレーニング。不動の滝で山頂トイレ用の水ペットボトルを運搬
聖地巡礼のポイント
- 一の鳥居: 武甲山登山口にある。武甲山御嶽神社表参道の入口となる立派な鳥居
- 不動の滝: 山頂トイレ用の水ボランティアはここで
- 大杉の広場: 幻想的な森の中にある樹齢数百年の巨木
- 山頂展望台: 秩父盆地と採掘場の大パノラマ
登山・アクセス情報
アクセス方法
武甲山は秩父市街から近く、アクセスしやすい山です。
電車でのアクセス 西武秩父線横瀬駅から一の鳥居まで徒歩約100分。タクシー利用の場合、西武秩父駅から一の鳥居まで約20分(約3,000円)。
マイカーでのアクセス 狭山日高ICから約1時間。一の鳥居に無料駐車場(約15台)があります。週末は早朝に満車になることも。
おすすめコース
武甲山への登山ルートは複数ありますが、表参道コースが一般的です。
表参道コース(一の鳥居から) 一の鳥居(8:00)→不動の滝(8:30)→大杉の広場(9:15)→十二丁目(10:00)→武甲山山頂(10:30)昼食40分→下山開始(11:10)→大杉の広場(12:00)→不動の滝(12:30)→一の鳥居(13:00)
シラジクボ経由縦走コース(健脚向け) 名郷→ウノタワ→大持山→小持山→シラジクボ→武甲山→橋立 奥武蔵の主稜線を縦走する本格ルート。コースタイム約7時間。
橋立コース 橋立鍾乳洞→長者屋敷の頭→武甲山 南側からのルート。鍾乳洞見学も楽しめる。
装備と準備
標高1,300mの山なので、しっかりとした装備が必要です。
基本装備
- 登山靴(急登・岩場対策)
- ザック(トレーニングなら重め)
- 雨具(天候急変に備えて)
- 防寒着(山頂は風が強い)
- 飲み物(2L以上推奨)
- 昼食・行動食
- 手袋(岩場・鎖場用)
トレーニング装備
- 重り(水のペットボトルなど)
- トレッキングポール(下りの膝負担軽減)
- サポーター(膝・足首保護)
武甲山の特徴
石灰岩採掘の歴史
武甲山は、良質な石灰岩の採掘が100年以上も続けられている山です。この採掘によって、山頂の標高は1,336mから1,304mへと低くなり、北側の斜面は階段状に削られた独特の姿になりました。武甲山は日本のセメント産業を支える重要な資源供給地であると同時に、環境保護との共存が模索されています。
武甲山御嶽神社
山頂に鎮座する武甲山御嶽神社は、山岳信仰の聖地として知られる歴史ある神社です。武運長久や商売繁盛にご利益があるとされています。
実際の巡礼記録
日程: 2017年4月15日[日帰り]
コースタイム: 名郷 08:10→08:41 白岩登山口 08:42→09:20 鳥首峠 09:30→10:04 ウノタワ 10:12→10:30 横倉山→10:40 大持山の肩→10:50 大持山 11:11→11:41 小持山→12:06 シラジクボ→12:39 シラジクボとの分岐 12:44→12:50 武甲山 13:25→13:28 シラジクボとの分岐→13:50 長者屋敷の頭→14:34 橋立林道終点→15:09 札所28番 橋立堂/橋立鍾乳洞 15:34→15:42 浦山口駅
巡礼レポート
ウノタワの続きとなります
ウノタワから大持山、小持山へ

ウノタワから、雨の日には滑りそうな急登を登り、引き続き稜線を進みます。そして、大持山の山頂へ到着。




小持山から武甲山へ
続いて小持山の山頂に。ここからはようやく武甲山が目前に現れ、時折、石灰岩を発破している音が聞こえてきました。



小持山と武甲山の鞍部にあるシラジクボに到着。どちらに進んでも急な登り坂です。
武甲山の山頂へ

何度も休憩を挟みながら登り、武甲山山頂の広場にある神社にたどり着きました。武甲山のピーク展望所へは、案内板に従い神社の裏手へ進みます。





標高1,304mの山頂からは素晴らしい眺めが広がっていました。柵のすぐ下を覗き込むと、石灰岩の採掘で削られた武甲山の姿が見えます。少し時期が早かったものの、眼下には羊山公園の芝桜が小さく見え、秩父の街並みを一望できました。

下山、そして浦山口駅へ

下山は、ひたすら下って沢にぶつかり、そこからは沢沿いのルートを進みました。沢を渡る場所もあり、楽しい道でした。

登山道が終わると林道が始まり、ここから浦山口駅までがとにかく長かった…。途中で立ち寄った橋立鍾乳洞の自販機で買ったコーラが、炭酸の刺激で生き返るほど美味しかったです。



浦山口駅では、入り口が分からず少し右往左往しましたが、駅舎までの階段を登ると、素敵なロケーションが迎えてくれました。Suicaが使えない駅だったので、御花畑駅までの切符を購入し、登山を終えました。
GPS ルート地図
周辺情報・関連記事
奥武蔵の山々
ウノタワ 雪山入門に最適。武甲山への縦走起点。
伊豆ヶ岳 鎖場が連続する、スリリングな登山。
棒ノ嶺 沢沿いの美しいコース。白谷沢経由。
トレーニングに適した山
塔ノ岳 バカ尾根で有名な体力勝負の山。
金峰山 2,500m級の高山でのトレーニング。
秩父観光
秩父神社は、秩父を代表する「秩父三社」の一つです。江戸時代初期に建てられた社殿には、左甚五郎作と伝わる美しい彫刻が施されており、国の重要文化財に指定されています。また、毎年12月に行われる秩父夜祭の舞台としても知られています。
羊山公園にある芝桜の丘は、4月中旬から5月上旬が見頃です。40万株以上もの芝桜が咲き誇り、色とりどりのじゅうたんを広げたような景色が楽しめます。武甲山を背景に広がる壮大な眺めは、秩父を代表する絶景の一つです。
埼玉県で唯一の観光鍾乳洞である橋立鍾乳洞は、武甲山の石灰岩が長い年月をかけて作り出した自然の芸術です。全長約140mの洞内は、夏でもひんやりとしており、探検気分を味わうことができます。
よくある質問
Q: 採掘場は見学できますか?
A: 採掘場への立ち入りは禁止されています。山頂の展望台から見学することができます。採掘の様子は迫力がありますが、安全のため指定された場所から観察しましょう。
Q: 水ボランティアは誰でも参加できますか?
A: はい、誰でも参加可能です。不動の滝付近に置かれたペットボトルを、自分の体力に合わせて運びます。500mlから始めて、慣れたら2Lに挑戦するのがおすすめです。
Q: 初心者でも登れますか?
A: 表参道コースなら初心者でも登れますが、標高差約900mの急登が続くため、ある程度の体力が必要です。ゆっくりペースで、休憩を取りながら登れば大丈夫です。
Q: 駐車場は混雑しますか?
A: 週末や秩父の芝桜シーズン(4月中旬~5月上旬)は特に混雑します。朝7時前に到着するか、生川河川敷の駐車場を利用することをおすすめします。