日本百名山全山踏破 19座目 鳥海山 | 第1回東北遠征完遂、千蛇谷雪渓と外輪山縦走

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鳥海山に向かうまで

岩手山、八幡平の同日2座登山(八幡平は散歩だが)を終えて、当初予定していた早池峰山を含む東北遠征での3座は無事登ることができた。

予備日として残しておいた日曜日の1日、玉川温泉や乳頭温泉などの温泉巡りをしてもいいかと思ったりもしたが、後々の遠征計画を楽に進めるため鳥海山へ登ることにした。

八幡平は秋田県の県境であるが、同じ秋田県でも鳥海山は山形県の県境という、秋田県を端から端まで縦断する形になる長いドライブ。思えば、一昨日には日本海沿岸をドライブしていたわけで、日本海沿岸までよく走ったものだ。

東北遠征も3日目になって、さすがに疲れも溜まってきてた。でも、せっかくここまで来たんだし、鳥海山は有名な山だから登っておきたい。第1回東北遠征の締めくくりにふさわしい山だと思う。

実際に登ってみた

日程: 2017年07月09日(日) [日帰り] 天候: 晴れ

アクセス

鉾立の駐車場に駐車。ビジターセンターや登山口から一番離れたところが、登山者用の駐車場と一応なっている。でも、車で5合目まで一気に上がれるのはありがたい。

地図・標高グラフ

⏱タイム🏃距離↗登り↘下り
07:4216.3km1,409m1,399m

コースタイム

ルート: 鉾立-御浜小屋-七五三掛-鳥海山-七高山-伏拝岳-七五三掛-御浜小屋-鉾立

鳥海山は千蛇谷コースで新山へ、外輪山縦走で帰る変化に富んだコース選択。

山行タイムライン
  • 04:52
    鉾立
    鉾立からの朝焼けと象潟町日本海絶景
    鉾立からの朝焼け

    朝焼けに照らされる象潟の町と日本海が綺麗。早起きした甲斐があった。

     鳥海山鉾立登山口駐車場の早起き登山者
    鉾立登山口駐車場

    鉾立登山口の登山者用駐車場。ここから少し歩くとビジターセンターと登山口がある。

    鳥海山鉾立の朝焼け
    鳥海山鉾立の朝焼け
    鳥海山鉾立の風景
    鳥海山鉾立登山口からの登山道入口
    鉾立登山口

    登山口。登山口横の案内板は倒壊しつつある。設備の老朽化が気になるところ。

    鳥海山TDK東雲荘の企業保養所施設
    TDKの東雲荘

    登山道入ってすぐにあるTDKの東雲荘。”しののめそう”じゃなくて”とううんそう”と読むらしい。TDKの保養所かな。

    鳥海山白糸の滝での朝の光と水の美しさ
    白糸の滝

    白糸の滝。朝の光に照らされて美しい。

    鳥海山の7月残雪と東北高山環境
    残雪

    早くも残雪の上を踏み歩いていく。7月でも雪が残ってるのは、さすが東北の高山。

    鳥海山登山道での残雪歩行体験
  • 05:45
    賽の河原
    鳥海山賽の河原での休憩と地名由来
    賽の河原
  • 06:17
    御浜小屋
    鳥海山御浜小屋のトイレ工事と迂回対応
    御浜小屋

    御浜小屋はトイレの建て替え工事中なので、迂回する。工事のタイミングに当たっちゃった。

    鳥海山鳥海湖と背景月山の山岳展望
    鳥海湖

    鳥海湖。後ろに見えるのは月山。御浜小屋周辺は高そうなカメラを三脚で構えたカメラマンが多く、工事中も相まって少し混雑してた。

    鳥海山御浜からの山岳パノラマ展望
    御浜からのパノラマ
    鳥海山御浜周辺の山容
    鳥海山御浜周辺の高山植物宝庫環境

    御浜周辺は花がいっぱい咲いていた。高山植物の宝庫だね。

  • 06:32
    御田ヶ原
    鳥海山御田ヶ原分岐への登山道
    御田ヶ原
    鳥海山の雪渓
    鳥海山の残雪
  • 06:40
    御田ヶ原分岐
  • 07:11
    七五三掛
    鳥海山七五三掛での千蛇谷ルート選択
    七五三掛

    少し登ると分岐があり、千蛇谷か外輪山のどちらかのルートで山頂へ行ける。ここでは千蛇谷のルートを選んだ。雪渓歩きを体験してみたかったんだ。

    鳥海山千蛇谷雪渓への下降開始
    雪渓

    千蛇谷の雪渓まで一旦降りる。ここからが本格的な雪渓歩き。

    鳥海山千蛇谷雪渓での軽アイゼン装着
    雪渓

    ここで軽アイゼンを装着。登山靴でもトレースを踏んで慎重にいけば登れそうではあるが、安全第一。

    鳥海山雪渓でのルート外れと迷走体験

    雪渓を調子に乗って登ってたら見事にルートを外れて迷走。夏道を見つけて復帰したが、余計な体力使ってしまった。雪渓歩きは思った以上に難しい。

    鳥海山雪渓歩きの難しさと夏道復帰
  • 08:36
    御室
    鳥海山御室での登山者デポ判断
    御室

    御室に到着。前のグループはここでデポして新山に登っていったが、外輪山方面のルートを取るつもりなのでそのまま登る。

    鳥海山御室から新山へのルート変化
    鳥海山ガレ場での地形変化
    ガレ場

    ここから一変してガレ場になる。雪渓とは全然違う世界。

    鳥海山ガレ場でのペイント誘導ルートファインディング

    矢印や丸のペイントに誘導されて登っていく。ルートファインディングが重要。

    鳥海山新山直下でのルート確認
    鳥海山新山への最終アプローチ登攀
    鳥海山新山登攀での岩場技術要求
    鳥海山新山山頂直下での最後の頑張り
  • 09:01
    鳥海山
    鳥海山新山での19座目百名山達成記念
    鳥海山 新山

    新山に着いたー!19座目の百名山制覇。人が4、5人くらいしか登れないほど狭いので、適当に写真を撮ってさっさと降りる。

    鳥海山新山狭い山頂での登山者

    お、向こう側に登ってる人が。どうやって登ったんだろ、謎。

    鳥海山新山山頂の4-5人限定狭小空間
    鳥海山新山からの下山準備と記念撮影
    鳥海山新山からの東北山岳パノラマ展望
    新山からのパノラマ
    鳥海山新山からの火山地形と外輪山眺望
    鳥海山新山山頂
    鳥海山胎内くぐりの狭い岩間通過名所
    胎内くぐり

    胎内くぐり。狭い岩の間を通り抜ける名所。

    鳥海山胎内くぐりでのアドベンチャー体験
    鳥海山七高山への雪渓渡りショートカット
    鳥海山七高山への急登無理やり感ルート

    雪渓を渡って、七高山へのショートカット。多少の踏み跡を頼りに急登な無理やり感ある道を登った。ちょっとアドベンチャラス。

    鳥海山七高山の正規ルートへの無理やりアプローチ
  • 09:33
    七高山
    鳥海山七高山での直射日光と暑さ体験
    七高山

    七高山。直射日光が刺さって暑かった。遮るものがないからね。

    鳥海山七高山での日陰なし環境
    七高山
    鳥海山外輪山縦走での爽快稜線歩き
    鳥海山外輪山からの御室新山方面展望
    鳥海山外輪山縦走での火山地形
    鳥海山外輪山縦走の醍醐味
    鳥海山外輪山からの火山全貌

    外輪山から見る御室と新山方面。このまま外輪山経由で下山する。

    鳥海山行者岳手前での外輪山縦走楽しさ

    行者岳の手前。外輪山縦走が楽しい。

  • 10:11
    行者岳
  • 10:17
    伏拝岳
  • 10:34
    文珠岳
    鳥海山文珠岳での外輪山縦走完了感
    文珠岳
  • 10:57
    七五三掛
  • 11:09
    御田ヶ原分岐
  • 11:18
    御田ヶ原
  • 11:28
    御浜小屋
  • 11:50
    賽の河原
    鳥海山下山時賽の河原残雪冷気とシャーベット化

    賽の河原あたりの残雪から冷気が発生してて涼しげ。下山時には雪も溶けてシャーベット状になってた。

  • 12:33
    鉾立

第1回東北遠征を無事完遂

鳥海山をお昼に下山し、仙台まで車を走らせてレンタカーを返却。

当初、帰りに利用する高速バスは、夕方発の昼行バスで予約していたのだが、間に合いそうもなかったので夜行バスに変更してた。ウィラーのプレミア会員なので、運良く3列独立シートにランクアップできた。

下山後の感想

所々に残雪があったが、千蛇谷の雪渓を登るところのみ軽アイゼンを使用したくらいで、他はトレースを踏んでいけば問題なさそう。下山中のお昼ぐらいには、シャーベット状になってたので滑りやすいかもしれない。

登山道が整備されていて、急な登り下りもなく歩きやすい。雪渓やガレ場もあるので面白いが、日を遮る木々がないので晴れてる日は直射日光対策が必要ですね。

水は1.5リットル持っていったが、暑さからか下山途中で水が足りなくなって、雪渓の雪を帽子の中や服の中に入れて乾きからしのいでいた。見積もりが甘かったのは反省。

変化に富んだコースで本格的な登山を楽しめた。千蛇谷の雪渓歩き、新山の岩登り、外輪山縦走と、いろんな要素が詰まってる。

かかった費用と装備

費用は、今回の遠征の中で最初の日本百名山 早池峰山の記事でまとめています。

鳥海山も無料駐車場が利用できた。東北の山は駐車場が無料のところが多くて助かる。

今になって思うこと

鳥海山は、変化に富むルートで本当に苦労させられたし楽しかった。日本百名山に挑む中で、1番最初にまた登りたいと思わせてくれた山。

千蛇谷の雪渓歩きは貴重な体験だった。7月でもこれだけの雪渓が残ってるのは、東北の山の厳しさを物語ってる。軽アイゼンの使い方も覚えられたし、雪山技術の入門としても良い経験になった。

外輪山縦走も素晴らしかった。新山から行者岳、伏拝岳、文珠岳と続く稜線歩きは爽快そのもの。火山の外輪山を歩くダイナミックさは他では味わえない。

水不足で雪を食べたのは良い教訓。夏山でも水分計画は重要だし、特に日陰のない稜線歩きでは想像以上に消耗する。その後の登山では必ず多めに水を持参するようになった。

第1回東北遠征の締めくくりとして、鳥海山は最高の山だった。早池峰山、岩手山、八幡平、そして鳥海山と、それぞれ個性的で魅力的な山ばかり。東北の山の奥深さを実感した遠征だった。

鳥海山は本格的な登山を求める人には絶対におすすめ。雪渓歩き、岩場、縦走と、登山の醍醐味が全部詰まってる。ただし、日焼け対策と水分準備は万全にして挑んでほしい。


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