日光白根山に向かうまで
前日に男体山を登って、日光2座目となる日光白根山。男体山の下山直後に天気が悪くなってきて、明日の天気を心配してた。案の定、当日は雨予報。
でも、せっかく日光まで来たんだし、遠征費も結構かかってるから登ることにした。今思えば、このときの判断が雨山行の経験値につながったと思う。
メジャーじゃないルートを選んだ理由
日光白根山を登るのは、メジャーな日光白根山ロープウェイを使うルートではなく、日光ロマンティック街道の途中にある菅沼登山口からのルート。
ロープウェイを使えば楽ちんなんだけど、なんとなく登山っぽくないし、せっかくだから下から歩いて登りたかった。結果的には、雨の中の長時間行動になってかなりしんどかったけど、いい経験になった。
菅沼コースは静かで自然を満喫できるルートだから、時間に余裕があるなら断然おすすめ。弥陀ヶ池や五色沼も楽しめるしね。
実際に登ってみた
日程: 2017年07月23日(日) [日帰り] 天候: 雨
アクセス
菅沼駐車場に駐車(1000円)。駐車料金は後払いかと思っていたが、朝5時というのに係員がいて、その場で支払う。下山時には係員はいなくなっていた。
駐車場は登山口の奥にも広がっていて、結構スペースはあるようだ。朝早くでも係員がいるのは驚いたな。
日光白根山を登るのは、メジャーな日光白根山ロープウェイを使うルートではなく、日光ロマンティック街道の途中にある菅沼登山口からのルート。
前日に登った男体山の下山直後に天気が悪くなり、天気が良くなることを願っていたが、ダメだったようだ。
地図・標高グラフ
⏱タイム | 🏃距離 | ↗登り | ↘下り |
---|---|---|---|
04:37 | 10.6km | 999m | 1,001m |
コースタイム
ルート: 菅沼駐車場-弥陀ヶ池-奥白根山-五色沼避難小屋-五色沼-弥陀ヶ池-菅沼駐車場
日光白根山は菅沼コースから弥陀ヶ池経由で山頂へ、五色沼経由で周回下山。雨中登山だったけど変化に富んだルート選択ができた。
- 05:06
- 06:22弥陀ヶ池
弥陀ヶ池 弥陀ヶ池到着。看板は倒れてた。管理が行き届いてない感じだが、観光客はこないのかな。
弥陀ヶ池 白根山山頂と五色沼への三叉路 白根山山頂と五色沼への三叉路。ここまではピストンで、ここからは周回路のルートを取る。まずは山頂を目指すことにした。
三点支持しながらじゃないと登れないような所もあったが、登りきるとロープの外だったので、ルートミスしたっぽい(上から見下ろした写真)。落石もひどいので、近くに人がいる場合は慎重に注意したほうがよい。
雨でガスってるから、ルートファインディングが難しかった。
横殴りの風雨と視界がガスに奪われて、危うい状況。切り立ったところじゃないし高度感もないので怖さはないけど、やっぱり天気が悪いと登山は大変だ。
- 07:09奥白根山
白根山の山頂 ピークから一度降りて登ったところが白根山の山頂。うん、何も見えない。似たようなピークがぽこぽこあって視界もないので、方向感覚がわからなくなる。21座目の百名山制覇だけど、達成感は薄め。
日光白根山の三角点 奥白根神社の祠 ちょっと下った所に奥白根神社の祠がひっそりと。こういう祠を見ると、昔から信仰の山だったんだなって実感する。
五色沼 下山中にガスが晴れて眼下に五色沼。五色沼というだけあって、裏磐梯の五色沼のように色づいて見えて綺麗。やっぱり晴れ間が見えると嬉しいね。
雨は治まってきたが風の通り道なのか台風並みの風を体に受けながらサクサク下っていく。レインウェアが風でバタバタして歩きにくかった。
- 08:05五色沼避難小屋
- 08:22
- 08:44
- 09:43菅沼駐車場
無事下山完了。雨中登山は疲れるけど、いい経験になった。
せっかくなので華厳の滝を見る

奥日光から帰り際、いろは坂の手前にある華厳の滝を観光。うん、滝だ。せっかく日光に来たから定番スポットも見ておくかって感じ。
鬼怒川温泉の廃墟と新しい見どころSL大樹
鬼怒川沿いに林立する鬼怒川温泉の廃ホテル群。鬼怒川公園駅から歩いていける滝見橋という吊り橋からの眺めが良い。
大学生時代に鬼怒川温泉へよくドライブしていたが、その時に鬼怒川温泉に廃墟のイメージなんて全然なかった。国道121号のバイパスを通っていて、廃ホテルのある旧道には立ち入らなかったからだろうか。
バブル時代の負の遺産なんだろうけど、ダークツーリズムとして温泉と一緒に棲み分けできればいいと思う。廃墟マニアには結構有名なスポットらしいね。
そして、この夏(2017年8月)から運行が始まる新しい見どころ「SL大樹」の試運転に偶然立ち会えた。ラッキーだった。
レンタカーを返却し、往路と同じく東武鉄道の株主優待乗車券で帰宅した。
下山後の感想
前日までの天気予報では午後まではくもり予報だったので、早めに登って雨が降る前に退散しようと思ったけど、登りの時点で雨が降り出してしまった。
風もあったので早めに上だけレインウェア、ザックカバーを装着。山頂付近では横殴りの風雨で、汗が冷えて寒さを感じるほど。レインウェアがなかったら確実に低体温症でやられそうだった。
運が良かったのか、今までの山行で雨に降られたことがなかったので、ある意味いい経験になった。雨山行の大変さを身をもって体験できた。
奥白根山はぐるっと周回できて、五色山や前白根山もありバリエーションを楽しめそうなので、機会があればまたチャレンジしたい(天気の良い日に)。
かかった費用と装備
費用は、今回の遠征の中で最初の日本百名山 男体山の記事でまとめています。
菅沼駐車場は男体山の二荒山神社駐車場より高いけど、朝5時から係員がいるのはサービスだと思う。雨の日でもしっかり管理されてるのは安心だった。
今になって思うこと
がっつり雨に降られて天気が悪い日の登山。景色も望めないと最初からわかりきってるし、雨や風によってリスクが格段にあがるので、登山しないというのが最適解。
しかし、遠征しているとなると、時間や経費を天秤にかけて、登ると決断せざるを得ない場面が、この後も何度もあった。特に北海道とか沖縄とか、簡単に再訪できない場所だとなおさら。
登ってる途中で、本当にダメだと思ったら絶対に引き返す。この判断ができる強い意志を持っているなら、天気が悪い日に登ってもありだと自分は思う。
日光白根山での雨中登山は、その後の登山人生において貴重な経験になった。レインウェアの重要性、濡れた岩場の危険性、ガスでのルートファインディングの難しさなど、晴れた日では学べないことを多く体験できた。
菅沼コースは静かで自然豊かなルートだから、天気の良い日にリベンジしたい。五色沼の美しさとか、晴れた日の山頂からの展望とか、まだ見ぬ日光白根山の魅力を味わってみたいな。
鬼怒川温泉の廃墟も含めて、日光エリアは登山以外の見どころも豊富。SL大樹の試運転に遭遇できたのも良い思い出だ。
雨の中での初めての本格的な山行だったけど、装備の重要性と判断力の大切さを学んだ価値ある経験だった。これ以降、雨予報でも怖がらずに山に向かえるようになったのも、この日光白根山があったからこそだと思う。