日本百名山全山踏破 62座目 高妻山 | 戸隠牧場から雨の中の挑戦と信州の花々

高妻山 頂上 日本百名山
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高妻山に向かうまで

鹿島槍ヶ岳に日帰りで登った翌日。今日のターゲットは高妻山だが、朝からあいにくの雨模様となった。

実際のところ、今回の遠征はスケジュール的に余裕を持たせてあった。昨日の鹿島槍ヶ岳が想定より早く終わったこともあり、高妻山は無理に今日登る必要もなかった。ただ、天気予報を見ると明日も似たような空模様。それなら「どうせ雨なら今日でも明日でも同じだろう」という発想で、予定通り朝の5時から準備を始めることにした。

実際に登ってみた

日程: 2019年7月14日(日) [日帰り] 天候: 小雨のち曇り

アクセス

戸隠キャンプ場前の登山者用駐車場からのスタート。キャンプ場までのアクセスは長野市内から県道36号で戸隠方面へ向かい、戸隠高原で左折して牧場方面へ進む。

地図・標高グラフ

⏱タイム🏃距離↗登り↘下り
06:3914.6km1,490m1,496m

コースタイム

ルート: 戸隠キャンプ場-一不動避難小屋-五地蔵山-高妻山-五地蔵山-(弥勒尾根)-戸隠キャンプ場

戸隠キャンプ場前の登山者用無料駐車場
登山者用無料駐車場

出発は戸隠キャンプ場入口にある登山者用無料駐車場から。残念ながら既に小雨がぱらついている状況。レインウェアを着込んで出発の準備を整える。

戸隠キャンプ場入り口のトイレ
戸隠キャンプ場入り口のトイレ

戸隠キャンプ場入り口のトイレは道路を挟んだこちら側にある。

山行タイムライン
  • 05:18
    戸隠キャンプ場バス停
    戸隠キャンプ場
    戸隠キャンプ場

    戸隠キャンプ場の中へ。この天候でも三連休ということもあり、キャンプを楽しむお客さんの姿が見受けられる。雨キャンプもまた一興なのだろう。

  • 05:26
    戸隠牧場入口
    戸隠牧場
    戸隠牧場
    戸隠牧場
    戸隠牧場
    戸隠牧場で見つけたウツボグサ
    ウツボグサ

    雨のせいで少し憂鬱な気分だったが、牧場に咲くウツボグサの紫色が目を引く。雨に濡れた花はまた違った美しさがある。

  • 05:34
    弥勒尾根コース分岐
    登山道入口の牧柵
    牧柵

    牧柵をすり抜けて本格的な登山道へ。ここからいよいよ山の世界に入る。

    戸隠牧場から登山道
  • 05:41
    ゲート
    高妻山登山道
    ゲート通過後
    沢沿いの湿った登山道
    高妻山への沢の渡渉
    沢の渡渉

    沢の渡渉が始まる。小さいものも含めて12回ほどの渡渉があるこのコース。「なんでこんな雨の日に登ってるんだろう…」と自問しながら歩く。

    滑滝の一枚岩
    滑滝の一枚岩

    滑滝の一枚岩を登っていく箇所。岩にステップが刻んであるので、鎖に頼らなくても十分登れる。

  • 06:19
    帯岩
    不動滝
    不動滝
    帯岩の鎖場をトラバースする登山道
    帯岩

    帯岩の周りをトラバース。ここが最初の難所といえる箇所で、鎖を使いながら慎重に通過する。

  • 06:26
    一杯清水
    一杯清水付近の花
    一杯清水付近の登山道
    一杯清水付近で咲くオオバミゾホオズキ
    オオバミゾホオズキ
    氷清水
    氷清水
    氷清水から先の登山道
  • 06:43
    一不動(避難小屋)
    一不動避難小屋
    一不動避難小屋
  • 06:47
    一不動
    高妻山中腹で見つけたヤマオダマキ
    ヤマオダマキ
    雨に濡れたグンナイフウロ
    グンナイフウロ
    一不動から五地蔵山へ
    高山植物イブキジャコウソウ
    イブキジャコウソウ
    高妻山で咲き誇るニッコウキスゲ
    ニッコウキスゲ

    ニッコウキスゲの鮮やかな黄色。雨に霞む景色の中で、この花の明るさが目立っていた。

    視界が開けた五地蔵山への尾根道
    五地蔵山への尾根道

    この尾根道は開けていて眺めがよいはずなのだが、今日はガスに包まれている。晴れていたらさぞかし気持ちよかっただろう。

    尾根道で咲くヨツバシオガマ
    ヨツバシオガマ
    高妻山の高山植物ゴゼンタチバナ
    ゴゼンタチバナ
    信州の山で咲くミネウスユキソウ
    ミネウスユキソウ
    希少なキバナノアツモリソウ
    キバナノアツモリソウ
    尾根道に咲くグンナイフウロ
    グンナイフウロ
    五地蔵山手前
    五地蔵
    五地蔵
  • 07:39
    五地蔵山
    五地蔵山
    五地蔵山
    高妻山の高山植物アカモノ
    アカモノ
    五地蔵山から八観音への道で見つけたシナノオトギリ
    シナノオトギリ
    雨の中の五地蔵山から八観音へ
    高妻山で見つけたマイヅルソウ
    マイヅルソウ
  • 08:12
    八観音
    八観音
    八観音

    八観音に到着。ここからいよいよ高妻山山頂への最後のアプローチとなる。

    雨に濡れたイワカガミ
    イワカガミ
    イワカガミとアカモノ
    イワカガミとアカモノ
    高妻山で見つけたミツバオウレン
    ミツバオウレン
    稜線に咲くマイヅルソウ
    マイヅルソウ
    花びら一枚だけ残ったシラネアオイ
    シラネアオイ

    シラネアオイの花びらが1枚だけ残っている。他の花びらが地面に散っている様子。

    高妻山稜線で咲くツマトリソウ
    ツマトリソウ
    高妻山九勢至
    九勢至
    八観音から高妻山への道で咲くウツギ
    ウツギ
    高妻山の高山植物シナノオトギリ
    シナノオトギリ
    オニアザミとヨツバシオガマ
    オニアザミとヨツバシオガマ
    高妻山山頂手前
    高妻山山頂手前
    高妻山山頂直下
    高妻山山頂直下
    高妻山最後の岩場登り

    登山道は狭く浮き石もあるので足元に注意が必要。特に雨で濡れているとなおさら神経を使う。

    高妻山山頂手前ハクサンチドリ
    ハクサンチドリ
    高妻山山頂手前シナノオトギリ
    シナノオトギリ
    高妻山山頂手前ハクサンチドリ
    ハクサンチドリ
    高妻山十阿弥陀
    十阿弥陀
    高妻山山頂へ向かう最後の岩場

    岩場を渡って奥の山頂へ。いよいよ高妻山の頂が目前に迫ってきた。

  • 09:05
    高妻山
    雨とガスに覆われた高妻山山頂(2,353m)
    高妻山 頂上

    雨の中、高妻山へと登頂を果たした。標高2,353m。当然ながら、周りの視界は一切ない。

    高妻山 頂上
    高妻山 頂上
    高妻山 頂上
    高妻山 頂上
    高妻山 頂上と三角点
    高妻山 頂上
    ガスに包まれた高妻山山頂
    高妻山 頂上
    高妻山 頂上
  • 09:51
    八観音
    八観音
    八観音
    下山路で見つけた高山植物
    七薬師
    七薬師
  • 10:13
    五地蔵山
    弥勒尾根へ
    弥勒尾根へ

    下りは弥勒尾根を選択。登りとは違うルートで戸隠牧場へ戻る。

    弥勒尾根の急な下り坂

    急坂かつ土が滑りやすい箇所が続く。雨で濡れているため、スリップしないよう細心の注意を払う必要がある。

    弥勒尾根から
  • 10:44
    弥勒尾根1596m点
    弥勒尾根下山中のひどい泥濘
    泥濘

    ひどい泥濘区間もある。靴が相当汚れるのは覚悟したほうがよい。

    弥勒尾根で見つけた神秘的なギンリョウソウ
    ギンリョウソウ
    ギンリョウソウ
    ギンリョウソウ
    弥勒尾根のブナ仙人
    ブナ仙人
    下山路で見つけたレンゲツツジ
    レンゲツツジ
    弥勒尾根の樹林帯
  • 11:17
    弥勒尾根入口
    下山後の戸隠牧場
    戸隠牧場
    雨上がりの戸隠牧場
    戸隠牧場

    下山してもなお、高妻山はガスに覆われていた。本当に一日中天候に恵まれない山行だった。

  • 11:26
    弥勒尾根コース分岐

  • 11:51
    戸隠牧場入口
  • 11:56
    戸隠キャンプ場

今日で遠征の最終日ということもあり、長野市内へ戻る必要がある。

戸隠キャンプ場から長野市内へ向かうには、県道36号を南へ向かうのが最短ルートと思われる。しかし、雨に打たれて冷えた体を温めたくて、あえて北へ向かって飯綱町方面へ車を走らせた。

「むれ温泉 天狗の館」という温泉施設でひと休み。雨に打たれて冷たくなった体を十分に癒やすことができた。料金も手頃で、登山後の疲れを取るには最適の場所だった。

小雨が降る中、善光寺参り

長野市内の善光寺
善光寺

まだ帰りのバスまでに時間があるので、長野市内の観光といえばの定番・善光寺へ。

  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺
  • 善光寺

仏足跡という仏様の足跡が刻まれた岩があり、足腰が良くなるという言い伝えがある。登山での足腰の健康にも効くかもしれないと、半信半疑ながら拝んでおいた。

ながの祇園祭
ながの祇園祭

善光寺の門前町で、大人数で担がれている山車に遭遇した。どうやら「ながの祗園祭」というお祭りが開催されているらしい。天気が悪くても祭りの熱気は感じられた。

ながの祇園祭
ながの祇園祭

その後、レンタカーを返却し、夕方発のバスで東京へ帰路についた。

下山後の感想

コース状況・危険箇所等

【戸隠牧場~一不動避難小屋】 沢沿いの登山道のため、雨の影響で泥濘んでいる。同じ沢の渡渉を、小さいものも含めて12回ほど繰り返す。岩の上を渡れば、基本的に水に浸かることはない。

不動滝が見えてくると、帯岩の鎖場で岩の周りをトラバースする難所となる。雨で濡れている時は特に注意が必要。

【一不動避難小屋~五地蔵山】 視界の開けた尾根をゆっくり登っていく区間。天候が良ければ素晴らしい眺望が期待できる。

【五地蔵山~高妻山】 八観音までは細かいアップダウンが続く。九勢至からは急登となり、浮石も多いので危険な場面ではロープを活用したい。

感想・記録

遠征3日目、いよいよ高妻山へ登る。 前夜から断続的に降り続く雨は、朝になっても小雨となり、登山への意欲を削ぐ。重い足取りでレインウェアを身につけ、渋々と出発した。

登り道は、渡渉を伴う沢沿いの道から、ロープが設置された急峻な登り、そして山頂付近の岩場へと、実に多様な様相を見せる。晴れていれば、さぞかし豊かな眺望が楽しめたことだろう。

1日目の雨飾山、2日目の鹿島槍ヶ岳に続き、今回も雨で足元ばかりに目をやり、ひたすら足元の花を愛でながら登り続けた。五地蔵山を越えたあたりで、「ウァーーア、、、ウァーー」という獣の鳴き声が聞こえ、思わず身をすくめる。あの音の正体は、一体何だったのだろうか。

かかった費用と装備

費用は、今回の遠征の中で最初の日本百名山 雨飾山の記事でまとめています。

今になって思うこと

今年(2022年)の夏、家族旅行で戸隠牧場を再訪する機会があった。

3年前とは様変わりしており、戸隠キャンプ場がリニューアルされて、電源水道付きのサイトやグランピングテントなど設備が大幅に充実していた。料金も比較的安価で、次回は登山とキャンプを組み合わせた滞在も魅力的な選択肢だと感じる。

加えて、戸隠牧場にある「ふれあい動物園」のヤギやウサギが非常にキュート。人懐っこい性格で、登山ついでの立ち寄りスポットとしてぜひおすすめしたい。

戸隠牧場のヤギ
戸隠牧場のヤギ
戸隠牧場のウサギ
戸隠牧場のウサギ

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