滋賀県の賤ヶ岳と八幡山。歴史の舞台となった二つの山を、あおい家族が巡る滋賀旅行。標高421mの賤ヶ岳は秀吉と柴田勝家が戦った古戦場。八幡山は近江商人の町を見下ろす夜景の名所。歴史と絶景を楽しむ、家族旅行エピソードです。
基本情報
項目 | 詳細 |
---|---|
山名 | 賤ヶ岳(しずがたけ)・八幡山(はちまんやま) |
標高 | 賤ヶ岳421m / 八幡山284m |
所在地 | 滋賀県長浜市・近江八幡市 |
難易度 | ★☆☆☆☆(低山ハイキング) |
推奨シーズン | 通年 |
コースタイム | 賤ヶ岳1.5時間 / 八幡山ロープウェイ利用 |
登山スタイル | 歴史探訪・観光登山 |
ヤマノススメでの描写
原作での登場シーン
【五十九合目】賤ヶ岳・《夜景》八幡山
- メンバー: あおい、あおい父(余呉駅から)、あおい母(八幡山)
- アクセス: 東京駅-〈新幹線〉-米原駅-余呉駅、賤ヶ岳山麓-〈レンタカー〉-日牟禮八幡宮
- コース:
- 賤ヶ岳:余呉駅→賤ヶ岳江土登り口→大岩山(中川清秀の墓)→賤ヶ岳(421m)→賤ヶ岳リフト
- 八幡山:八幡山ロープウェイ公園前駅→八幡城跡駅→八幡山(284m)→展望館前
あらすじ
【五十九合目 滋賀ってどんなとこ?】あおいは三連休に父の出張先である滋賀へ(実際の出張先は大阪)。余呉駅で父と合流。大岩山の砦跡、賤ヶ岳山頂の城跡を辿りながら登山。リフトで降りて、レンタカーで待っていた母と合流。夕暮れにロープウェイで八幡山山頂まで上り、夜景を眺める。滋賀の魅力を家族で満喫する旅。
ルート地図
ヤマノススメ単行本9巻に収録されています
聖地巡礼のポイント
賤ヶ岳
- 余呉駅: あおいが父と合流したJR西日本 北陸本線の駅
- 賤ヶ岳山頂: 城趾や古戦場跡
- 賤ヶ岳リフト: 下山に利用した一人用リフト
八幡山
- 八幡山ロープウェイ: 山頂にアクセスするロープウェイ
- 八幡山城跡: 豊臣秀次の居城跡
- 八幡山展望館: 八万ドルの夜景スポット
アクセス・登山情報
アクセス方法
賤ヶ岳へのアクセス
電車でのアクセス JR北陸本線余呉駅下車、徒歩5分で江土登山口。または、JR木ノ本駅からバスで大音下車、リフト利用も可。
マイカーでのアクセス 北陸道木之本ICから約15分。賤ヶ岳リフト駐車場(無料)または余呉湖観光館駐車場利用。
賤ヶ岳リフト
- 運行期間:4月下旬~12月上旬
- 料金:片道500円、往復900円
八幡山へのアクセス
電車でのアクセス JR近江八幡駅から近江鉄道バス「長命寺」行きで「八幡堀(大杉町)八幡山ロープウェー口」下車、徒歩5分でロープウェイ乗り場。
八幡山ロープウェイ
- 運行時間:年中無休。9:00~17:00(季節により延長)
- 料金:片道540円、往復950円
おすすめコース
賤ヶ岳コース
江土登山口コース(原作ルート) 余呉駅(9:00)→江土登山口(9:05)→大岩山(9:35)→賤ヶ岳山頂(10:00)休憩30分→リフトで下山(10:40)→大音(10:50)
大音コース リフト山麓駅→(リフト)→山頂駅→賤ヶ岳山頂 最短アクセス、片道10分。
八幡山コース
ロープウェイ利用が一般的。山頂では城跡散策と展望を楽しむ。徒歩で登る場合は、八幡宮から約40分。
装備と準備
雪山シーズン以外ならば、低山なので軽装でOKです。
基本装備
- 歩きやすい靴
- 小型ザック
- 飲み物
- カメラ(歴史スポット撮影)
賤ヶ岳・八幡山の魅力
賤ヶ岳の歴史
賤ヶ岳は、1583年に豊臣秀吉と柴田勝家が天下を争った「賤ヶ岳の戦い」の舞台です。この戦いでは、秀吉の配下である賤ヶ岳の七本槍の活躍が有名で、中川清秀が戦死した地でもあります。この勝利が秀吉の天下統一への道を決定づけました。山中には、大岩山砦跡や首洗いの池、戦跡碑など、激戦の歴史を物語る史跡が点在しており、隣接する余呉湖(琵琶湖の内湖)とともに、その歴史をたどることができます。
八幡山の魅力
八幡山には、豊臣秀吉の甥である豊臣秀次が築いた八幡山城の城跡があります。城の石垣が現存しており、かつての城下町の風情ある町並みとともに、歴史を感じさせてくれます。山頂からは美しい景色が広がり、特に琵琶湖の夕景や近江八幡市街の夜景は格別です。その絶景は「恋人の聖地」にも認定されています。
両山から望む琵琶湖の絶景
賤ヶ岳と八幡山は、どちらも琵琶湖の素晴らしい眺望を楽しめる場所です。
賤ヶ岳からは、手前に静かな余呉湖、その奥に雄大な琵琶湖が広がる独特の景色を堪能できます。また、湖に浮かぶ竹生島や、滋賀県最高峰の伊吹山も望むことができます。
一方、八幡山からは、広大な琵琶湖の東岸や比良山系の山並み、そして織田信長が築いた安土城跡方面を眺めることができ、それぞれ異なる景色を楽しめます。
実際の巡礼記録
日程: 2017年3月12日[日帰り]
コース: 牟禮八幡宮→八幡山ロープウェイ 公園前駅-八幡城跡駅→西の丸跡→北の丸跡→八幡山城址(瑞龍寺)→展望館前→八幡城跡駅-公園前駅→クラブハリエ 日牟禮館-豊郷小学校旧校舎群-余呉湖観光館→賤ヶ岳江土登り口→大岩山→首洗いの池→賤ヶ岳→賤ヶ岳江土登り口→余呉湖観光館
巡礼レポート
実家から近江八幡へ
実家のある愛知県から、国道23号と421号を通って滋賀県に入り、近江八幡市街へと向かいました。この日はちょうど日牟禮八幡宮の左義長まつりが開催されており、いつもは無料で駐車できるのですが、周辺道路が通行止めになっていました。近くの駐車場に車を停め、歩いて神社へ向かいます。
八幡山ロープウェイで山頂へ

日牟禮八幡宮から八幡山ロープウェイで山頂へ向かい、時間を短縮することにしました。ヤマノススメセカンドシーズンの放送当時はコラボラッピングだったそうですが、今は「鉄道むすめ 豊郷あかね」のラッピングになっていました。


ロープウェイに乗っている時間はわずか5分ほどですが、八幡山や近江八幡の解説アナウンスが流れ、景色を楽しみながらあっという間に山頂に到着します。
八幡山山頂を散策




八幡山の山頂は、八幡山城址(瑞龍寺)を中心に周回できるようになっています。西の丸跡展望所からは、琵琶湖を挟んで雪を被った比叡山系がくっきりと見えました。八幡山は恋人の聖地にも認定されており、所々に「LOVE」オブジェなどの不思議なモニュメントが鎮座しています。




周回道路を時計回りに歩いて北の丸跡展望所へ。さらに、ロープウェイ山頂駅近くの展望館前からは、近江八幡の美しい町並みが一望できました。30分ほど散策を終え、ちょうどロープウェイの時間になったので下山しました。






左義長まつりと旧豊郷小学校
八幡山から下山後、再び左義長まつりを満喫しました。日牟禮八幡宮の隣りにある「クラブハリエ 日牟禮館」で、お祭りの限定メニューである焼きカレーパイの誘惑に負けて、美味しくいただきました。

その後は、賤ヶ岳のある福井方面へ車を走らせます。その途中、「けいおん!」の聖地として有名な旧豊郷小学校に立ち寄りました。校舎内の廊下や階段、そして作中に登場する部室などを巡り、作品の世界観を堪能しました。

賤ヶ岳登山の開始

余呉湖観光館に車を停め、いよいよ賤ヶ岳の登山に挑みました。まさかの残雪に驚き、新雪部分は30cmほどの積雪です。アイゼンはおろか、登山靴ですらないスニーカーだったため、登山口を間違えてトレースが全くないことに絶望し、一度は撤退を考えました。

しかし、正しい登山口を見つけ、残されたトレースに合わせて歩けばスニーカーでもなんとかなるだろうという甘い考えで登り始めました。



稜線ルートのトレースがしっかりしていたので迷うことはありませんでしたが、山頂に着く頃にはスニーカーの中に雪が溶けて入り込み、もうどうにでもなれという気分でした。
賤ヶ岳の山頂からの絶景
しかし、山頂にたどり着くと、これまで見たことのないような余呉湖と琵琶湖方面の絶景が広がり、これまでの苦労が報われました。






下山は、なぜか稜線コースを外れて谷筋に降りてしまい、うっかり遭難しそうにもなりましたが、日が落ちる前に無事に車に戻れてホッとしました。
周辺情報・関連記事
滋賀の山
伊吹山 滋賀県最高峰、日本百名山。あおい家族は翌日楓と合流し登る。
比叡山 天台宗の総本山延暦寺を擁する、日本仏教の聖地。
蓬莱山 山頂にスキー場やアトラクションがあるリゾート施設びわ湖バレイで知られています。
戦国時代の史跡
滋賀県には、戦国時代の歴史を今に伝える史跡が数多くあります。安土城跡は、織田信長が天下統一の拠点として築いた城の跡で、延々と続く大手道の石段や、天主跡からの壮大な展望は必見です。また、彦根城は、国宝に指定されている天守が現存しており、池泉回遊式の庭園「玄宮園」も美しいことで知られています。愛らしいマスコットキャラクター「ひこにゃん」も人気です。
グルメと観光
滋賀には、歴史だけでなく、豊かな自然と美味しいグルメも楽しめます。近江牛は、日本三大和牛の一つに数えられ、とろけるような食感のすき焼きやステーキを近江八幡市街などで堪能できます。また、クラブハリエは、バームクーヘンで全国的に有名なお菓子屋さんです。日牟禮八幡宮の隣にある「日牟禮館」では、焼きたてのバームクーヘンを味わうことができます。
「鏡湖」とも呼ばれる余呉湖は、琵琶湖の北に位置する静かな湖です。冬にはワカサギ釣りの名所として知られ、湖面が結氷すると多くの釣り人で賑わいます。また、天女の羽衣伝説が残る場所としても有名です。
よくある質問
Q: 賤ヶ岳は初心者でも登れますか?
A: はい、標高421mの低山で、登山道も整備されています。江土登山口から約1時間で山頂に到着。リフトもあるので、体力に自信がない方も安心です。
Q: 八幡山は徒歩でも登れますか?
A: 登れますが、ロープウェイ利用が一般的です。徒歩の場合、日牟禮八幡宮から約40分。石段が続くので、それなりに体力が必要です。
Q: ベストシーズンは?
A: 通年楽しめますが、春の桜、秋の紅葉がおすすめ。夏は暑いですが、琵琶湖からの風が心地よい。冬は雪景色も美しいです。
Q: 両方回るには?
A: 車があれば1日で両方回れます。公共交通機関の場合、JRで移動できますが、時間に余裕を持って計画してください。賤ヶ岳→八幡山の順がおすすめ。