中央アルプスの宝剣岳と木曽駒ヶ岳。ロープウェイで標高2,612mの千畳敷まで一気に上がれる、日本有数の高山エリア。あおい、ひなた、ここな、ほのかの4人がスリリングな宝剣岳に挑戦し、テント泊を楽しんだ思い出の山。千畳敷カールの絶景と、険しい岩峰が織りなす中央アルプスの魅力が凝縮された名峰です。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 山名 | 宝剣岳(ほうけんだけ)/ 木曽駒ヶ岳(きそこまがたけ) |
| 標高 | 宝剣岳 2,931m / 木曽駒ヶ岳 2,956m |
| 所在地 | 長野県駒ヶ根市・木曽郡上松町 |
| 難易度 | ★★★★☆(宝剣岳は岩場・鎖場) |
| 推奨シーズン | 7月~10月(残雪期は危険) |
| 所要時間 | 日帰り~1泊2日 |
| 登山スタイル | 岩稜登山・テント泊 |
ヤマノススメでの描写
原作での登場シーン
【三十九~四十三合目】《テント泊》宝剣岳~木曽駒ヶ岳
- メンバー: あおい、ひなた、ここな、ほのか
- アクセス: 菅ノ台バスセンター→〈路線バス〉→しらび平駅→〈駒ヶ岳ロープウェイ〉→千畳敷駅
- コース: 千畳敷駅→千畳敷カール→宝剣山荘→宝剣岳(2,931m)→宝剣山荘→天狗荘→中岳(2,925m)→駒ヶ岳頂上山荘→木曽駒ヶ岳(2,956m)
あらすじ
【三十九合目 笑顔を撮りたい】バスとロープウェイで木曽駒ヶ岳の玄関口、千畳敷カールへ。登山途中、ほのかはここなを被写体に写真撮影。
【四十合目 バリエーションルートって?】4人でスリリングな宝剣岳に挑むがあおいは尻込みする。意を決してあおいも登り、無事頂上へ。
【四十一合目 どんな夜空でも】木曽駒ヶ岳途中にある中岳のテン場でテントを設営。お昼ご飯に、ここなはたまごとわかめの雑炊、あおいはアスパラベーコン炒めを作ってそれぞれ食べる。夜になり、ここなとほのかは星空撮影。
【四十二合目 木曽駒の朝日】あおいとほのかは朝日を見に木曽駒ヶ岳の山頂へ。
【四十三合目 テントの一夜】時間を戻して夜のテント内での話。眠れないほのかはインスタントカフェオレを飲む。
ヤマノススメ単行本5巻と単行本6巻に収録されています
ルート地図
聖地巡礼のポイント
- 千畳敷カール: 氷河地形の絶景
- 宝剣岳: 鎖場・岩場の険しい頂
- 木曽駒ヶ岳山頂: 360度の大展望
アクセス・登山情報
アクセス方法
ロープウェイ利用で効率的にアクセス可能。
公共交通機関でのアクセス
- JR飯田線「駒ヶ根駅」から路線バス
- 菅ノ台バスセンターで乗り換え
- しらび平駅から駒ヶ岳ロープウェイ。シーズンによって料金が変動する「変動料金制」公式サイトで確認してください
- 千畳敷駅まで約7分30秒
- 始発を狙うなら、並ぶ覚悟が必要
車でのアクセス
- 中央道「駒ヶ根IC」から約3km
- 菅ノ台バスセンター駐車場利用(有料)
- マイカー規制あり(しらび平まで)
登山ルート
標準ルート(原作ルート) 千畳敷駅→千畳敷カール→乗越浄土→宝剣山荘→宝剣岳(往復)
主要ポイント間の時間
- 千畳敷駅~乗越浄土:40分
- 乗越浄土~宝剣山荘:5分
- 宝剣山荘~宝剣岳(往復):30分
- 宝剣山荘~木曽駒ヶ岳:40分
装備と準備
高山&岩場のため万全の装備が必要。
必須装備
- ヘルメット(宝剣岳では必須)
- 手袋(岩場用)
- 防寒着(夏でも必須)
- 雨具(天候急変対策)
- 登山靴(岩場対応)
- ザック(30L以上)
テント泊装備
- テント
- シュラフ(3シーズン用以上)
- マット
- コンロ・食器
- ヘッドランプ
宝剣岳~木曽駒ヶ岳の魅力
氷河が削り出した天空の庭園「千畳敷カール」
ロープウェイを降りた瞬間に広がるのは、日本を代表する氷河地形「千畳敷カール」の絶景です。標高2,612m、夏には色とりどりの高山植物が咲き乱れるお花畑、秋には黄金色に輝く紅葉が、切り立った岩壁とのコントラストを描き出します。あおいたちが圧倒されたように、登り始める前からクライマックスのような景色に出会えるのがこの山の最大の魅力です。
スリルと展望の岩峰「宝剣岳」
中央アルプスのシンボルともいえる宝剣岳(2,931m)は、鋭く尖った岩峰が特徴です。千畳敷の穏やかな風景とは一変し、鎖場や切り立った岩場が続くスリリングなコース。山頂に立てば、眼下に千畳敷を見下ろし、360度遮るもののない大パノラマを堪能できます。あおいが勇気を出して登ったその先には、 alpine climber だけが味わえる達成感と絶景が待っています。
中央アルプスの最高峰、木曽駒ヶ岳から望む山々の連なり
中岳を越えた先にある木曽駒ヶ岳山頂は、標高2,956m、中央アルプスの主峰です。ここからは富士山を筆頭に、南アルプスの全山、そして北アルプスの槍ヶ岳までをも見渡すことができます。特に木曽駒ヶ岳から頂上山荘へと続く稜線は、夕暮れ時にはドラマチックな夕景、夜には零れ落ちそうな星空に包まれます。原作であおいたちが経験した「初めてのテント泊」の舞台として、これ以上ない感動を約束してくれる場所です。
実際の巡礼記録
日程: 2017年9月23日~24日[1泊2日]
コースタイム:
【1日目】千畳敷駅 12:10→12:33 乗越浄土 12:37→12:40 宝剣山荘 12:49→12:50 天狗荘→12:57 中岳 12:58→13:02 (木曽駒ヶ岳) 頂上山荘 13:03→13:15 木曽駒ヶ岳 13:23→13:30 (木曽駒ヶ岳) 頂上山荘→13:35 中岳→13:41 天狗荘→13:45 宝剣山荘 13:46→13:54 宝剣岳 14:16→14:32 三ノ沢分岐→14:34 サギダルの頭→14:39 極楽平→14:45 島田娘→15:27 濁沢大峰 15:30→16:33 檜尾岳(2,728m) 16:39→16:44 檜尾避難小屋[泊]
【2日目】檜尾避難小屋 05:22→05:27 檜尾岳 05:31→06:32 熊沢岳(2,778m)→07:19 東川岳(2,671m)→07:33 木曽殿山荘 07:40→08:46 空木岳(2,864m) 09:19→09:24 駒峰ヒュッテ→09:37 駒石(駒石山)→09:50 空木平カール分岐点 09:51→10:18 ヨナ沢ノ頭→10:30 小地獄→10:33 大地獄 10:36→11:04 マセナギ 11:05→11:10 尻無→11:26 池山尾根水場 11:32→11:54 タカウチ場(池山分岐)→12:12 空木岳登山口駐車スペース 12:13→12:24 空木岳登山道入口(第二取付点)→12:28 空木岳登山道取付地点→12:58 菅ノ台バスセンター・駐車場
ルート地図
巡礼レポート
8月中旬、一度は木曽駒ヶ岳を目指したものの、雷雲によるロープウェイ運休で断念。今回はそのリベンジとして、空木岳までを目指す本格的な縦走ルートを計画しました。日の入り前に避難小屋へ到着できるかギリギリの行程のため、ロープウェイの混雑次第では日帰りピストンに切り替える覚悟でのスタートです。
【1日目】
駒ヶ岳ロープウェイで千畳敷まで

立川からの高速バスが30分遅れで駒ヶ根に到着し、戦々恐々としていましたが、幸いロープウェイは待ち時間なくスムーズに乗車できました。

わずか7分強で標高差約1,000mを稼いでくれる文明の利器に感謝しつつ、千畳敷駅に降り立ちます。


「信州駒ヶ岳神社」の鳥居をくぐり、登山開始。千畳敷カールは少しずつ色づき始めていました。


整備された道を登り詰め、「乗越浄土(のっこしじょうど)」へ。

宝剣山荘から木曽駒ヶ岳までのピストン

宝剣山荘にザックをデポし、まずは中岳を経て木曽駒ヶ岳を往復します。




木曽駒ヶ岳の山頂に到着

山頂に立つと案の定ガスに包まれましたが、これもまた「ヤマノススメ」らしい展開かもしれません。



宝剣岳を越えて空木岳までの縦走路へ

宝剣山荘に戻り、いよいよ荒々しい岩峰・宝剣岳へ。


さっそくの鎖場。

山頂手前の切れ落ちた鎖場でスマホを落としかけるという肝を冷やす場面もありましたが、間一髪でセーフ。
宝剣岳の山頂へ


山頂からは、ミニチュアのように小さくなった千畳敷駅を見下ろすことができました。






極楽平の手前。遠くには駒ヶ根の街並みが見えた。
ここでは、下に見える千畳敷駅からロープウェイの案内がよく聞こえる。

おや、こんな所にテント場があるのかな?と不思議に思っていたら、登山道を整備されている業者の資材置き場のようでした。
作業員の方にどこまで行くか声をかけられ、檜尾避難小屋までとと答えると、「今日は人がいっぱいなので仲良く使ってね」とのこと。
整備中の方々に感謝しつつ先を急ぎます。





ウスユキソウや紅葉したチングルマを眺めながら、アップダウンの続く稜線を進みます。
檜尾岳のピークから宿泊地の檜尾避難小屋へ

檜尾岳山頂に到着。
奥に見えるのが今日泊まる檜尾避難小屋。

檜尾岳(ひのきおだけ)からの下りは一部道が荒れておりワイルドでしたが、宿泊地の「檜尾避難小屋」が見えていたのが救いでした。

この日は利用客10名ほどで、小屋は心地よい賑わいでした。
【2日目】

空が白みかけてから出発し、檜尾岳に再登頂。
5時半からの日の出を楽しみにしてたけど、厚い雲に阻まれ太陽が見えない。

大滝山手前の小ピークだが、オベリスクのような岩がカッコイイ。
今日もいくつものピークのアップダウンを繰り返す。

西側の展望が良いとこでのパノラマ撮影。雲海に浮かぶ御嶽山。


岩場を這いつくばって登るようなハードな箇所もあり、体力が削られます。

熊沢岳のピーク手前。岩場を右往左往進み熊沢岳。


東川岳。一旦、木曽殿越まで下ってから奥の空木岳に登り直し。
木曽殿越

「木曽殿越(きそどのこし)」で木曽殿山荘のポカリスエットを補給し、最後の難所、空木岳への急登へ。

木曽殿越からの急な登りが緩やかになったところで第1ピーク。時折鎖場も。


何度か空木岳の頂上らしきピークが見えるが、本当の頂上はもっと奥のようだ。

今度こそ頂上かな?
空木岳の山頂へ到着

何度か現れる偽ピークに惑わされながらも、ついに空木岳山頂に到着しました。
山頂は広めで休憩しやすく、周囲の眺めも最高。



眼下には駒峰ヒュッテとこれから下っていく尾根。
ここから下界までは高度2000mの下りを10キロほど、長い。

気持ちのよい天気なので珍しく頂上に長く居た。
渋々ながら下りて駒峰ヒュッテ前。割と人が多くて賑やか。空木岳はピストンが一般的なんだろうか。

下りる時には気づかなかったが、巨岩がアクセントになって美しい。



トリカブトかな?

下山中は地面に落ちてるサルオガセをよく見かけた。
“The Long Dark”という雪山遭難がテーマのゲームをやってるが、サルオガセは包帯の替わりに使えるアイテムなので、「いつもお世話になっています」と妙な親近感がある。



池山自然遊歩道の入口。
林道の終点となっており、駐車場がある。


スキー場の駐車場らしき所に出て、ここで登山道は終わり。
舗装路を歩いて、菅の台バスセンター方面へ。
下山後、マルス信州蒸溜所へ

下山後は「マルス信州蒸溜所」へ立ち寄り、ウイスキーで祝杯。疲れ切った体にアルコールが染み渡り、最高の酔い心地でした。





締めくくりはもちろん、定番の「ソースかつ丼」!
今回の縦走は、想像以上にハードなアップダウンの連続でしたが、これまでの登山とは一線を画す、非常に貴重な経験となりました。
周辺情報・関連記事
中央アルプスの山々
空木岳
- 標高2,864m
- 中央アルプス第二の高峰
- 花崗岩の白い山肌
檜尾岳
- 標高2,728m
- 静かな縦走路
- 避難小屋あり
将棊頭山
- 標高2,730m
- 木曽駒ヶ岳から縦走可能
中央アルプスの高山植物
千畳敷カールの花
- シナノキンバイ
- コバイケイソウ
- チングルマ
よくある質問
Q: 初心者でも宝剣岳に登れますか?
A: 宝剣岳は鋭い岩峰であり、鎖場の連続です。高度感も強く、過去には滑落事故も発生しているため、初心者の方や高所恐怖症の方は無理をせず、巻き道を利用して木曽駒ヶ岳を目指すことを強くお勧めします。
Q: ロープウェイの混雑状況は?
A: シーズン中の週末は、乗車までに2〜3時間以上待つことも珍しくありません。菅の台バスセンターで始発バスを待つ段階から混雑が始まります。余裕を持った計画を立て、最新の運行情報を公式サイトで確認しましょう。
Q: 高山病の心配は?
A: ロープウェイで急激に標高を上げるため、発症のリスクが高いです。千畳敷駅に到着したらすぐに登り始めず、駅周辺で30分〜1時間ほど体を慣らしてから出発しましょう。深呼吸とこまめな水分補給が効果的です。
Q: テント泊は可能ですか?
A: 可能ですが、現在は事前予約が必須です。当日現地での申し込みはできませんので、必ず事前にオンライン予約を済ませてください。標高が高い分、夏でも夜間は激しく冷え込み、強風も吹くため、しっかりとした防寒装備とペグダウンが必要です。


