JetpackのTwitter連携が使えなくなった、Blueskyへの自動投稿をどう実現するか?
WordPressで記事を書いたら、自動的にSNSにも投稿したい。そんな当たり前の機能が、いつの間にか使えなくなっていました。
JetpackのTwitter連携が機能しなくなり(2024年当時の話です)、さらに自分自身もSNSの主戦場をBlueskyに移していた。「じゃあBluesky対応のプラグインを探せばいいか」と思ったのですが、自分が欲しいプラグインが見つからない。既存のプラグインは設定が複雑だったり、機能が多すぎたり。
そこで「シンプルに、記事を投稿したらBlueskyにも流れる」だけの機能に絞ったプラグインを自作することにしました。
Bluesky Auto Post for WordPress の特徴
プラグインダウンロード
このプラグインは、必要最小限の機能に絞り込んだシンプル設計です:
- 自動投稿機能:WordPressで記事を公開すると、自動的にBlueskyにも投稿
- リンクカード対応:投稿したURLは、画像付きのリンクカードとして表示
- カスタマイズ可能:投稿フォーマットを自由に設定できる
- 重複防止:同じ記事を何度も投稿しない仕組み
- セキュア認証:App Passwordによる安全な認証方式
3分でできる導入手順
1. プラグインのインストール
- GitHubのリリースページから最新版をダウンロード
- WordPress管理画面 → プラグイン → 新規追加 → プラグインのアップロード
- ZIPファイルを選択してインストール・有効化
2. Bluesky認証情報の設定
設定 → Bluesky Auto Post から設定画面を開き、以下を入力:
- ユーザー名:Blueskyのハンドル名(例:
yourname.bsky.social
) - パスワード:BlueskyのApp Password(推奨)
3. 動作確認
「接続をテスト」ボタンで認証情報が正しいか確認し、「自動投稿を有効にする」にチェックを入れて保存。これで設定は完了です。
実際の投稿例とカスタマイズ
投稿フォーマットの設定
デフォルトでは以下のフォーマットで投稿されます:
"{title}"
{url}
これを、例えば以下のようにカスタマイズできます:
【ブログ更新】{title}
{excerpt}
詳細はこちら→
{url}
使用可能な変数:
{title}
– 記事タイトル{url}
– 記事URL{excerpt}
– 記事の抜粋
実際の投稿サンプル
こちらが実際にこのプラグインで投稿した例です:
"VS CodeのClaude Codeで日本語入力時に画面がずれる問題を1行で解決"
— いながき (@creco.net) 2025年8月3日 21:24 VS CodeのClaude Codeで日本語入力時に画面がずれる問題を1行で解決VS CodeのClaude Code拡張機能で日本語入力時に画面がずれる問題を1行のJavaScriptで解決。デベロッパーツールでの実行手順と技術的背景を詳しく解説。IME問題の根本原因と汎用的な解決アプローチも紹介。
[image or embed]
URLの部分が自動的にリンクカードとして展開され、アイキャッチ画像とタイトル、説明文が表示されています。
つまづきポイントと解決法
カスタムドメインハンドルの罠
私が最初につまづいたのが、カスタムドメインをハンドル名に使用している場合の設定でした。通常は username.bsky.social
形式ですが、私のように creco.net
というカスタムドメインを使っている場合、ユーザー名欄には ドメイン名をそのまま入力 する必要があります。
間違い例:inagaki@creco.net
正解:creco.net
投稿されない場合のチェックリスト
- 認証情報の確認:「接続をテスト」で必ず動作確認
- 自動投稿の有効化:チェックボックスの確認
- App Passwordの使用:通常のパスワードではなくApp Passwordを推奨
技術的な発見:Blueskyのリンクカード仕様
開発中に驚いたのが、Blueskyのリンクカード実装方法でした。
TwitterやFacebookでは、URLを投稿するだけでプラットフォーム側がOGP情報を取得してカード化してくれます。しかしBlueskyは違います。
Blueskyでリンクカードを表示する処理フロー
- OGP情報の取得:投稿する記事のURLからメタデータを取得
- 画像のダウンロード:OGP画像をサーバーから取得
- Blueskyへアップロード:画像をBlueskyのサーバーにアップロード
- 埋め込み情報の生成:投稿データに画像とリンク情報を添付
この仕組みのおかげで、投稿者側で完全にコントロールできる反面、実装は少し複雑になりました。でも、確実にリンクカードが表示されるメリットは大きいですね。
メンテナンスとサポートについて
このプラグインは個人プロジェクトとして開発したもので、WordPress公式リポジトリには登録していません。そのため:
- アップデート:定期的なアップデートの予定はありません
- サポート:GitHubのIssuesで報告いただければ、対応できる範囲で修正します
- カスタマイズ:オープンソースなので、自由に改変してご利用ください
BlueskyのAPI仕様が変更された場合は動作しなくなる可能性がありますが、基本的な部分はシンプルに作ってあるので、大きな変更がない限りは長く使えると思います。
Twitter/X版も作りました
Blueskyプラグインを作った後、「Twitter/Xにも同じように投稿したい」という需要もありそうだと思い、同じ設計思想でTwitter/X版も作成しました。
Twitter Auto Post for WordPress
基本的な機能はBluesky版と同じで、Twitter APIの仕様に合わせて調整してあります。Twitter/X版もアイキャッチ画像付きで投稿されます。
どちらも同じような設定方法なので、両方とも使いたい方は併用も可能です。
まとめ:シンプルイズベスト
「WordPressで記事を書いたら、SNSにも自動投稿したい」という単純なニーズに応えるプラグインができました。余計な機能は省き、本当に必要な機能だけに絞ったことで、設定も使い方もシンプルになっています。
後から知ったのですが、現在はJetpackもBluesky投稿に対応しているようです。ただ、このプラグインの「シンプルさ」には価値があると思っています。もし同じような悩みを持っている方がいれば、ぜひ試してみてください。
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