日本百名山全山踏破 42座目 九重山 | くじゅう連山最高峰・ミヤマキリシマ咲く初夏登山

中岳からの眺め 日本百名山
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九重山に向かうまで

前日の開聞岳から一転、くじゅう連山の主峰・九重山(中岳)へ向かう。開聞岳が薩摩半島最南端の独立峰だったのに対し、九重山は阿蘇くじゅう国立公園の中核を成す連山の最高峰だ。

昨日、阿蘇の大観峰からやまなみハイウェイを通って長者原ビジターセンターの駐車場に到着し、そのまま車中泊。週末前の金曜日なので同じような登山者が多いようで、そこそこの車が停まっていた。

九州だし、初夏も近いし、車中泊するにあたって防寒対策は必要ないだろうと思っていたが、長者原は標高1000mの高原。夜は結構冷えて、眠りは浅くなってしまった。とはいえ、朝の空気は爽やかで、いかにも高原らしい清々しさがあった。

実際に登ってみた

日程: 2018年6月16日(土) [日帰り] 天候: 晴れ

アクセス

長者原ビジターセンター駐車場に駐車。

地図・標高グラフ

⏱タイム🏃距離↗登り↘下り
06:0719.0km1,214m1,202m

コースタイム

日程: 長者原-法華院温泉-久住分れ-久住山-稲星山-中岳-久住分れ-扇ヶ鼻分岐-沓掛山-牧ノ戸峠-長者原

山行タイムライン
  • 05:43
    長者原
    長者原ビジターセンターの駐車場から見る朝の三俣山と星生山
    長者原ビジターセンターの駐車場

    長者原ビジターセンターの駐車場からスタート。湿原の奥には三俣山と星生山がくっきりと朝日に映えている。

    早朝の長者原ビジターセンターの駐車場
    長者原ビジターセンターの駐車場

    駐車場は週末ということもあり、朝6時前の段階でほぼ埋まってる。さすが人気の山域だ。

    坊がつる讃歌の歌詞が刻まれた記念碑
    坊がつる讃歌の碑
    タデ原湿原に咲くヒメジョオン(外来種)の白い花
    ヒメジョオン(外来種)
    タデ原湿原に咲くヒメジョオン(外来種)の群落
    ヒメジョオン(外来種)
    タデ原湿原を横切る木道
    湿原の木道

    湿原の中を木道歩き。登山に向けてのプロローグとして素敵。朝の湿原は空気がひんやりして、これから始まる山行への期待感が高まる。

    タデ原湿原に咲くノアザミの紫色の花
    ノアザミ
    湿原に咲くイブキトラノオの白い穂状の花
    イブキトラノオ
    雨ヶ池越に向かう森林エリアの登山道
    森林エリア

    湿原帯からは緑一面の森林エリアへ。ところどころの樹木にはネームプレートが付いている。植生の勉強にもなる。

    雨ヶ池越への登山道脇を流れる清流

    涼やかに水が流れている所も。

    森林エリアに咲くコガクウツギの白い花
    コガクウツギ
    雨ヶ池越に向かう森林帯
    フラットな道から石がゴロゴロした本格的な登山道へ
    次第に本格的な登山道へ

    ハイキング向きのフラットな道から、石がゴロゴロした本格的な登山道に変わってきた。ここからが本格的な登山の始まり。

    雨ヶ池越への最後の登り
    雨ヶ池越直下の樹林帯
    雨ヶ池越の坊ガツルへ向かう湿原の木道
    湿原の木道

    湿原保護のため木道歩き。この木道、体重かかると前後に微かに揺れて楽しいw ちょっとした遊園地のアトラクション気分だ。

    雨ヶ池越の坊ガツルへ
  • 06:43
    雨ヶ池越
    雨ヶ池越からの坊ガツル方面の展望
    雨ヶ池越の峠
    坊ガツル湿原の全景
    坊ガツル

    坊ガツル。ここでキャンプもできるのか、ロケーションがいいなぁ。星空撮影なんかには最高の場所だろうな。

    三俣山の雄大な姿
    三俣山
    坊ガツル湿原のパノラマ展望
    坊ガツルのパノラマ
    坊ガツルから法華院温泉に向かう
    法華院温泉を通過するルート
  • 07:15
    法華院温泉
    法華院温泉山荘の建物
    法華院温泉山荘

    法華院温泉山荘。チラッと見ただけなので間違えてるかもしれないけど、ペットボトル200円だったような、ここまで来た割にはお値打ち価格だと思った。

    法華院温泉から久住山へ向かう急登の登山道
    急登

    法華院温泉を過ぎたあたりからは急登が続く。涼やかな追い風が来てたので、苦にはならなかった。

    急登途中の樹林帯の登山道
    北千里浜直下のガレ場
    ガレ場

    ガレているところを黄色いペイントを目印にして進む。

    急登を終えて到着した荒涼とした北千里浜
    北千里浜

    登りが終わると荒涼とした北千里浜。さっきまでの緑豊かな森林帯とはまったく違う世界だ。

    北千里浜の火山性砂礫地
    北千里浜
  • 07:41
    諏蛾守越分岐
    北千里浜の火山性砂礫地
    諏蛾守越分岐からの久住山方面
    パノラマ
    北千里浜から久住分れに向かう砂礫
  • 07:46
    北千里浜
    北千里浜
  • 08:08
    久住分れ
    久住分れの分岐点
    久住分れ

    久住分れ。ここを左に行き、久住山から時計回りでピークを回っていく。

    久住分れの展望
    久住山へ折り返して登る
    折り返して登る

    久住山へはUの字型で折り返して、ピークまで登って行く。

    久住山斜面に咲くミヤマキリシマの群落
    ミヤマキリシマ

    南の斜面はミヤマキリシマの群落が咲いていた。

    久住山山頂直下に咲くミヤマキリシマの美しいピンク色
    ミヤマキリシマ
  • 08:30
    久住山
    久住山山頂(1,787m)の山頂標識
    久住山山頂
    久住山山頂からのパノラマ展望
    久住山からのパノラマ
    久住山からのパノラマ
    久住山からのパノラマ
    久住山山頂から見る眺望
    久住山から見下ろす登ってきた道筋と硫黄山の噴気
    登ってきた道

    登ってきた道。三俣山と星生山の間から白い噴気をあげている硫黄山。この噴気を見てると、やっぱり九州の火山活動の活発さを実感する。

    久住山
    久住山から稲星山に向かう稜線
    稲星山への道中に広がるミヤマキリシマの絨毯

    稲星山へ向かう道は、ミヤマキリシマでピンク色の絨毯を歩くよう。

    稲星山へのミヤマキリシマが美しい稜線歩き
    稲星山直下
  • 08:59
    分岐
    稲星山と中岳への分岐点
    中岳への分岐

    一旦下りて稲星山へ登り直し。中岳への分岐もある。

    稲星山山頂に向かう最後の登り
  • 09:09
    稲星山
    稲星山山頂(1,774m)の山頂
    稲星山山頂
    稲星山山頂からの久住山の眺望
    稲星山山頂
    稲星山からのパノラマ
    稲星山からのパノラマ
    稲星山北側斜面の荒涼とした火山性地形

    稲星山の北側の斜面は荒涼としていて、雰囲気がまったく違った。さっきまでのミヤマキリシマの華やかさとは対照的だ。

    稲星山から中岳分岐への下り
  • 09:20
    中岳分岐
    中岳分岐
    中岳分岐

    くじゅう連山で最高峰の中岳へ登る。

    中岳山頂への急登の岩場の登山道
    中岳山頂直下の細くて錆びついたハシゴ場
    ハシゴ場

    細くて錆びついている頼りないハシゴ(足場)。慎重に登る必要がある。

  • 09:32
    九重山
    くじゅう連山最高峰・中岳山頂(1,791m)の山頂
    中岳山頂

    ついに九重山(中岳)の山頂だ。くじゅう連山の最高峰、1,791mに到達。

    中岳山頂から見下ろす久住山の美しい山容
    中岳からの眺め

    中岳から久住山の眺め。さっき登った久住山が手に取るように見える。

    中岳山頂
    中岳山頂からのパノラマ展望
    中岳からのパノラマ
    中岳山頂からのパノラマ展望
    中岳からのパノラマ
    中岳から天狗ヶ城への御池沿いの美しい稜線
    天狗ヶ城への稜線

    御池の側にある天狗ヶ城への稜線。

    中岳から天狗ヶ城への下り
    天狗ヶ城へ向かう稜線からの中岳の振り返り
    天狗ヶ城直下の岩場を通る登山道
    天狗ヶ城山頂手前の登山道
    中岳と天狗ヶ城の間に位置する美しい御池
    御池
  • 09:51
    天狗ヶ城
    天狗ヶ城山頂(1,780m)
    天狗ヶ城山頂

    天狗ヶ城山頂。ピークの手前で、どこを登っていけばいいのか迷うところがあった。正解は、御池側に木に覆われた登り道がある。

    天狗ヶ城山頂から見る中岳の雄大な山容
    天狗ヶ城山頂
    天狗ヶ城から間近に見る白い噴気を上げる硫黄山
    硫黄山

    噴気を上げる硫黄山が近くに見える。

    天狗ヶ城から久住分れ方面への下りの展望
     天狗ヶ城から
    天狗ヶ城から御池を見下ろす美しい火山湖
    御池
  • 10:09
    久住分れ
    久住分れ
    久住分れ

    久住分れからは阿蘇山が雲海に浮かんでいた。

    久住分れ避難小屋とトイレ設備
    久住分れ避難小屋とトイレ
    星生崎の迫力ある岩峰群の眺め
    星生崎の岩場

    星生崎の岩場、迫力ある。

    久住分れから星生山方面に広がる西千里浜
    西千里浜
  • 10:23
    星生山分岐
    星生山分岐の道標
    星生山分岐
    星生山分岐から牧ノ戸峠方面への下りの登山道
    牧ノ戸峠へ向かう西千里浜
  • 10:30
    扇ヶ鼻分岐
    扇ヶ鼻分岐の道標
    扇ヶ鼻分岐
    扇ヶ鼻分岐から沓掛山方面への緩やかな下り
  • 10:39
    ブロッコリーの丘
    ブロッコリーの丘あたり
  • 10:53
    沓掛山
    牧ノ戸峠へ向かうコンクリート舗装された下山道
    コンクリート舗装

    牧の戸峠までの下りはコンクリートで舗装された道に。

    牧ノ戸峠直前
  • 11:02
    第一展望所
  • 11:07
    牧ノ戸峠
    牧ノ戸峠の駐車場の満車状況
    牧ノ戸登山口
    牧ノ戸峠の駐車場
    牧ノ戸峠の駐車場

    牧ノ戸峠の駐車場は車であふれており、牧ノ戸峠前後の車道にもずいぶんの車が停まっていた。

    牧ノ戸峠から長者原ビジターセンターへの歩道
    牧ノ戸から長者原への歩道

    30分後のバスで長者原まで行くこともできるが、せっかくなので40分ほどかかる歩道を歩くことにした。長者原まで、バスの方が早いかどうかのいい勝負になりそう。

    牧ノ戸峠から長者原への静かな森林歩道
    牧ノ戸から長者原への歩道

    すれ違った人は1組だけ、前半は車道から離れているので静かな散歩道。

    歩道から車道への横断箇所

    ここだけ自動車道を横切って渡る必要がある。坂道でスピードを出してる車が多いので、気をつけて。

    牧ノ戸峠から長者原への歩道の中間地点
    牧ノ戸から長者原への歩道
    長者原のバス停に到着前の最後の歩道
    牧ノ戸から長者原への歩道
  • 11:43
    寒の地獄温泉
    長者原のバス停
    長者原のバス停

    長者原のバス停。バスはまだ来てない、やった!勝った!優勝した!

  • 11:50
    長者原
    長者原ビジターセンターへの帰還
    長者原ビジターセンター

    一周した満足感の中、長者原ビジターセンターへ戻ってきた。

下山後は黒川温泉で疲れを癒やす

再びやまなみハイウェイで阿蘇方面へ向かうが、その途中でちょっと寄り道。

日帰り入浴ができる「黒川温泉 旅館 山河」でお風呂に入ることにした。
黒川温泉は所々に雰囲気のある旅館が点在した落ち着いた温泉郷で、一つ一つの旅館がこじんまりとしているためツアー客が寄り付かないっていうのがとても良い。

黒川温泉 旅館 山河の高級感漂う和風の外観
黒川温泉 旅館 山河

その黒川温泉にある旅館 山河は日帰り入浴を受け付けてくれるか心配になるほどの、高級感漂う和風旅館だった。

もちろん問題なく日帰り入浴させてくれる。

黒川温泉 旅館 山河の美しい庭園と建物
黒川温泉 旅館 山河

翌日の阿蘇登山に備えて阿蘇市内で休息

ブラックモンブランアイス
ブラックモンブラン

ブラックモンブランは東京でも売っているが、熊本で買うと鮮度が良い。

道の駅 阿蘇での翌日に向けた休息
道の駅 阿蘇

阿蘇駅前にある「道の駅 阿蘇」。

下山後の感想

コース状況・危険箇所等

坊ガツルまでの登山道に所々泥濘みあり。 中岳から天狗ヶ城のピークに登る場面でどこを登って行くのか一瞬迷った所があった以外は、道に迷いそうな所や危険な箇所はなし。 長者原ビジターセンター近くの登山道は、樹木にネームプレートがあって、見ていてためになりました。

感想・記録

九州登山遠征2座目の九重連山。 湿原から始まり、森林、岩場、ガレ場、ザレ場、荒涼とした砂礫、ミヤマキリシマのお花畑など目まぐるしく背景が変わって疲れる暇が無かった。また、実際に体験しないとわからない硫黄山・温泉・花から漂う匂い、湿原・山麓からの風・清流に感じる涼しさなど、五感をフルに使った登山となり、最高に楽しかった。 機会があるかわからないが、また来たいと思える山でした。

明日は阿蘇山と祖母山に登って来ます。

かかった費用と装備

費用は、今回の遠征の中で最初の日本百名山 開聞岳の記事でまとめています。

今になって思うこと

中学生の頃にボーイスカウトに所属していた。そこで、「日本ジャンボリー」という全国からボーイスカウトが集まり数日間キャンプするイベントに参加したことがあるのだが、その地がくじゅう連山の一部である久住高原だった。

そこでは、親元を離れて全然知らない土地で慣れないキャンプ生活をしたため、あまりいい思い出がなかった。そのため、「くじゅう連山」というワードを聞くたびにその思い出がフラッシュバックされてきたのだが、今回の山行によって良い思い出で完全に上書き保存された。

今回登った山々は、くじゅう連山のほんの一部なので、機会があればまた登りに行きたいな。


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