日本百名山全山踏破 45座目 霧島山 | 雨天決行・高千穂峰天逆鉾と神話の峰

高千穂峰山頂 日本百名山
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霧島山に向かうまで

九州遠征の最終日を迎えた。前日の祖母山登頂後、高千穂峡での観光を経て、鹿児島県の霧島山エリアまで大移動。国道223号沿いの小さな道の駅 霧島で車中泊した。

朝を迎えると、予報通りの雨模様。九州遠征も最終日になってようやく天気が崩れた。しかし、ここまで来て引き返すわけにはいかない。霧島山への登山決行だ。

本来であれば霧島山の最高峰・韓国岳(1,700m)を目指すところだが、2018年4月の硫黄山噴火の影響で韓国岳への登山道が全て立入禁止となっていた。そのため、霧島山系の中でも深田久弥が「日本百名山」で特に言及したとされる高千穂峰(1,574m)を目指すことになった。気にする人は、田中陽希みたいに韓国岳と高千穂峰の2つの峰を登るのが良いのだろう。

実際に登ってみた

日程: 2018年6月18日(月) [日帰り] 天候: 雨

アクセス

国道223号から鹿児島県道480号霧島公園線(霧島スカイライン)を経由して高千穂河原まで。平日の雨天ということもあり、駐車場は閑散としていた。それでも下山時には管理人さんが駐車料金500円を徴収に来られたのは、職務に対する責任感の表れと感じた。

地図・標高グラフ

⏱タイム🏃距離↗登り↘下り
02:165.9km632m633m

コースタイム

ルート: 高千穂河原-御鉢-高千穂峰-御鉢-高千穂河原

山行タイムライン
  • 06:03
    高千穂河原
     高千穂河原駐車場の平日早朝の閑散とした様子
    高千穂河原の駐車場

    高千穂河原の駐車場は誰一人としていない。平日で天候も悪いから仕方がないだろう。下山時には車が1台増えただけだったが、料金所にはしっかりと管理人さんがおられて駐車料金を支払った。こんな天候でも勤務されているのは本当に頭が下がる。

    高千穂河原登山口付近のトイレ
    高千穂河原のトイレ

    高千穂峰登山口手前にあるトイレと登山届ポスト。この時間はトイレが封鎖されていたが、下山時には開放されていた。料金所の管理人さんが朝の開錠作業もされているのだろう。

    霧島神宮古宮址
    霧島神宮古宮址
    高千穂峰登山口
    高千穂峰登山口

    登山口からしばらくは自然研究路を兼ねた遊歩道だ。案内看板も整備されている。

    石畳の自然探勝路と苔むした登山道
    石畳の探勝路

    石畳や石段が続く区間。雨で濡れた石の表面は苔むしており、相当に滑りやすい。慎重に歩を進める必要がある。

    コガクウツギの白い花
    コガクウツギ
    コガクウツギ
    コガクウツギ
  • 06:20
    高千穂峰登山道・自然探勝路分岐
    高千穂峰登山道

    急に前方が開けて森林限界に到達。とはいえ、雨とガスで何も見えない状況だ。

  • 06:32
    森林限界
    高千穂峰森林限界の火山礫の登山道
    火山礫の登山道

    火山岩と火山礫の赤茶色の斜面となり、それまでとは景色が劇的に変わる。どのルートでも登っていけるが、できるだけ黄色のペイント近くを辿って進むことにした。

  • 06:52
    御鉢
    御鉢火口の濃霧
    御鉢の火口

    右側に御鉢の火口があるはずだが、まったく見えない。若干の硫黄臭を感じたが、風向きからすると火口からの匂いではないかもしれない。

    御鉢周辺の濃霧
  • 07:02
    脊門丘(鞍部)
    霧島岑神社跡
    霧島岑神社跡

    霧島岑神社跡。ここから方向を変え、高千穂峰山頂に向けて砂礫の斜面を登っていく。

    高千穂峰山頂への砂礫斜面

    雨で土が締まっていたおかげで、それほど登るのに苦労はしなかった。晴天時の乾いた状態だったらもっと足を取られていただろう。

    高千穂峰山頂手前の急峻な砂礫斜面
  • 07:22
    高千穂峰
    高千穂峰山頂(1574m)
    高千穂峰山頂

    ついに高千穂峰山頂に到達。山頂の最高点には天逆鉾(あまのさかほこ)が神々しく突き立っている。

    高千穂峰山頂の天逆鉾
    高千穂峰山頂
    高千穂峰山頂の三角点
    高千穂峰山頂の三角点
    高千穂峰山頂に立つ天逆鉾の神秘的な姿
    天逆鉾
     高千穂峰山頂付近に咲くミヤマキリシマ
    ミヤマキリシマ

    山頂近くでは、シーズン最後のミヤマキリシマが何とか咲いていた。九重山や祖母山で見たものと比べると、色が少し薄い印象だ。

    ミヤマキリシマと雨に濡れた花
    ミヤマキリシマ
  • 07:40
    脊門丘(鞍部)

  • 07:48
    御鉢

  • 08:00
    森林限界

  • 08:06
    高千穂峰登山道・自然探勝路分岐
    下山時の森林帯
    韓国岳のシルエット?濃霧の中の山影
    韓国岳のシルエット?

    韓国岳のシルエットだろうか?新燃岳の可能性もあるが、ガスで判別できない。

    ヤマボウシ?の白い花
    ヤマボウシ?
  • 08:17
    高千穂河原ビジターセンター
  • 08:17
    高千穂河原
     下山後の高千穂河原
    高千穂河原

    雨の山行から無事下山完了。しかし、写真を撮影していたiPhoneに雨水が侵入してしまい、故障してしまった。これは痛い出費になりそうだ。

下山後に霧島神社に参拝

霧島神社
霧島神社

高千穂峰の山麓にある霧島神宮に参拝。今回の九州遠征で予定していた全ての山に無事登ることができたことに感謝を込めて手を合わせた。

故障したiPhoneは一応動くようになったが、完全にレンズ内に水が入ってしまったようだ。帰京後には買い替えが必要だろう。

霧島神宮の境内
霧島神社
霧島神社
霧島神社
霧島神社
霧島神社

霧島神社からは鹿児島空港方面に向かい、近くの溝辺ふれあい温泉センターという浴場でお風呂に入りサッパリ、東京へ帰るための支度。

嘉例川駅で特急はやとの風に遭遇

鹿児島空港への移動途中、時間に余裕があったので嘉例川駅に立ち寄った。

  • 特急はやとの風
  • 特急はやとの風の美しい車体デザイン
  • 嘉例川駅に入線する特急はやとの風

2年前にJR肥薩線の乗り潰しをした際に通った駅だが、その時の記憶はない。しかし、レトロな雰囲気で趣のある駅舎だという評判は聞いていた。

駅の駐車場から歩いていると、タイミング良く特急はやとの風が颯爽と入線してきた。狙っていたわけでもないのに、まるで鉄道ファンのようなバッチリなタイミングだった。

木造駅舎・嘉例川駅
嘉例川駅
  • 特急はやとの風と嘉例川駅
  • 特急はやとの風と嘉例川駅
  • 特急はやとの風
  • 特急はやとの風のヘッドマークと前面
  • 特急はやとの風
嘉例川駅の駅舎正面
嘉例川駅
  • 嘉例川駅
  • 嘉例川駅
  • 嘉例川駅
  • 嘉例川駅
  • 嘉例川駅
  • 嘉例川駅

その後、鹿児島空港でレンタカーを返却し成田空港へと帰路についた。

下山後の感想

コース状況・危険箇所等

高千穂河原の登山口からの自然探勝路は、苔むした石段も多く、雨天時には相当滑りやすくなるため十分な注意が必要だ。

森林限界からは、体重をかけると沈み込む火山礫を登る形となり、次第に火山岩が混じってくる。慎重に登らないとスリップや落石の危険がある。今回は雨で土が締まっており、むしろ登りやすく感じた。

感想・記録

九州登山遠征の最終日、5座目の霧島山。本来は韓国岳に登りたかったが、火山活動の影響で入山できないのは致し方ない。

遠征最終日にして、ようやく晴れ運が尽きたのか、雨中登山となった。結果として周囲の風景はまったく見えず、スマートフォンの水没故障という散々な結果に終わった。それでも、登り甲斐のある火山岩の急斜面と、下山時にザクザクと下る火山礫の感触だけは楽しむことができた。

シルエットでしか姿を見ることのできなかった韓国岳には、いつかリベンジで登りたいと思った。

かかった費用と装備

費用は、今回の遠征の中で最初の日本百名山 開聞岳の記事でまとめています。

今になって思うこと

今回の九州遠征も、いつものように日程を詰め込みすぎた。予備日を設けていれば、最終日の雨中登山を避けることができたかもしれない。もう少しゆとりを持った計画にするべきだった。

しかし、これほどの長距離ドライブと連続登山をやり遂げることができたのは、良い経験になったと思う。実際、この3ヶ月後にはもっとハードな北海道遠征(羅臼岳~羊蹄山)を実行することになるのだから。

この九州遠征後、九州の山に登ったのは2020年に英彦山を登った時ぐらいだ。その時に乗った飛行機から見下ろすと、くじゅう連山の山々が見え、またいつかあそこに登りに行きたいと強く思った。

飛行機から見下ろすくじゅう連山の山々
飛行機から見るくじゅう連山

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