会津駒ヶ岳に向かうまで
百名山も57座目となり、半分を超えたところ。
どの分野でもそうだが、最初はアクセスが良く技術的に易しい山から選んで登るため、半分まではさほど困難ではない。しかし、残された山々は交通の便が悪かったり、技術的に難しかったりと、前半とは比べ物にならない困難さを秘めている。
そこで今年は、本格的な難関といわれる山々に挑戦するため、春から気合を入れて体力づくりに取り組んできた。
2019年3月24日 沼津アルプス・奥沼津アルプス縦走
実家への帰省ついでに、沼津駅から歩いて沼津アルプス・奥沼津アルプスの山々を縦走した。 地元愛に溢れた丁寧な整備と、愛らしい道標が印象的だった。 富士山や駿河湾の眺望も素晴らしく、岩場やロープなどバリエーション豊かなコースで歩いていて飽きなかった。
2019年3月31日 秀麗富嶽十二景の高川山と九鬼山へ
マンガ「山と食欲と私」に登場した高川山。後に「ヤマノススメ」でも取り上げられている。
初狩駅から高川山に登り、リニア実験線も見える富士急行線の走る谷間に一旦下りる。そこから九鬼山に登り返して猿橋駅まで歩いた。
2019年4月27日、28日 高尾山から奥多摩湖まで歩く笹尾根縦走
年号”平成”最後の週末、高尾駅から高尾山に登り、奥高尾縦走路、いわゆる笹尾根を奥多摩まで歩き通す50キロ近い縦走。
三頭山手前の避難小屋で一泊し、奥多摩湖まで歩き通した。
2019年5月3日 自転車ツーリング途中で長瀞アルプス登山
自転車で自宅から秩父、そこから荒川沿いに長瀞・寄居、そして自宅に戻ってくるツーリングの途中、長瀞アルプスと呼ばれる宝登山周辺の山々を歩いた。
2019年5月25日 大岳鍾乳洞の観光ついでに大岳山も登る
「ヤマノススメ」で大岳鍾乳洞を訪れる回があったので、その聖地巡礼として大岳鍾乳洞を探検。
せっかくなので、大岳山と御前山に登って奥多摩駅方面へ下りた。
2019年6月21日 奥只見湖近辺の3座に登る3日間
金曜日に有給を取り、朝から電車で鬼怒川温泉へ向かった。 今回は週末の3日間を利用して、会津駒ヶ岳、越後駒ヶ岳、平ヶ岳の3座を登る計画だ。
移動に利用するのは、東武鉄道株主優待乗車券。2年前の男体山・日光白根山登山でも使った切符だ。
今回はラクマで手に入れた。2枚で1500円。

鬼怒川温泉駅からは、ニコニコレンタカー鬼怒川温泉駅でいつものフィット。 そこから福島県の檜枝岐村にある会津駒ヶ岳登山口へ車を走らせた。
実際に登ってみた
日程: 2019年6月21日(金) [日帰り] 天候: 曇り
アクセス
国道352号線の滝沢登山口を登っていき、林道終点登山口の10台ほど停められる駐車場。
地図・標高グラフ
| ⏱タイム | 🏃距離 | ↗登り | ↘下り |
|---|---|---|---|
| 03:42 | 10.5km | 1,048m | 1,051m |
コースタイム
ルート: 滝沢登山口-駒の小屋-会津駒ヶ岳-駒の小屋-滝沢登山口
- 11:10
- 11:28ヘリポート跡
- 11:58
- 12:57
- 13:10
- 13:36駒の小屋
- 14:14水場
- 14:33ヘリポート跡
- 14:46会津駒ヶ岳滝沢登山口
次に登る越後駒ヶ岳だが、枝折峠の前後区間で国道352号が冬季通行止めだったため、計画では銀山平の石抱橋から登ろうと予定していた。
しかし、ちょうど本日、その通行止めが解除されたらしい。 したがって、明日は枝折峠にある登山口からスタートできる。
ここから枝折峠までは直接奥只見湖方面へ行けば2時間弱で行ける。が、その道は明日も通るし(結構つらい道であることも知っている)、時間もあるので3時間かかる只見経由の六十里越で遠回りすることにした。
廃駅となった只見線の田子倉駅

ただでさえ秘境の路線と呼ばれる只見線の中でも、周りに人家がまったくない秘境駅だった田子倉駅。 しばらく臨時駅扱いだったが、2013年に廃駅となった。
只見線は何度か乗っているが、田子倉駅を通過した記憶がいつもない。 本当にあるのか謎の駅だが、実際に訪れてみると鉄骨で頑丈に作られていて、冬の豪雪にもびくともしなさそうだった。



六十里越を終えて、一旦魚沼市内で明日から2日間分の食料と水を調達した。
それから、国道352号に入り東の枝折峠を目指す。

枝折峠の駐車場で車中泊

もうすぐ日が落ちそうな19時前、枝折峠についた。
誰もいない枝折峠、今シーズン車中泊するのは自分が一番乗りだろう。


下山後の感想
所々に残雪があり、駒の小屋周辺では長い雪原歩きとなったが、傾斜は緩いためアイゼンは必要なかった。
有給を取って2泊3日の予定で、会津駒ヶ岳・越後駒ヶ岳・平ヶ岳の奥只見周辺3座を登る遠征初日。
梅雨時で天気予報も芳しくなく、車で登山口へ向かう最中にもパラパラと雨が降っていたので、雨の中での登山を覚悟していた。しかし曇りのまま下山まで持ってくれて助かった。そんな天気なので景色も最初から期待していなかったが、燧ヶ岳の姿をしっかり見ることができたので十分楽しめた。
アップダウンもなく、緩やかに登っていけば頂上に到達できるので、人気がある山というのも納得できる。
次に登る予定の越後駒ヶ岳へは、当日冬期通行止めが解除された352号線を通って魚沼側へ行けるが、北側の只見へ出て六十里越の252号線を使って向かった。
かかった費用と装備
遠征中にかかった費用は、遠征最初の百名山にまとめて書くことにします。
交通費用
- 東武鉄道株主優待乗車券: 2枚 1,500円
- JR線運賃: 782円
- レンタカー: 58時間 10,125円
- ガソリン代: 3905円
交通費合計: 16,312円
食費・その他
- 風呂代: 500円
- 食費: 朝昼晩 3日分 6,000円
- 行動食: 3日分 900円
食費合計: 7,400円
総費用
合計: 23,712円
今になって思うこと
奥只見湖周辺の今回の3座は、周りに鉄道や公共交通が少ないため、車がないと行きづらい山域。 しかも、奥只見湖では曲がりくねった集中力が必要な道がひたすら続くので、車を運転するのにごっそりと体力と気力を持っていかれる感じもあった。



































