山梨県大月市の高川山は、秀麗富嶽十二景の十一番山頂。楓がソロでおにぎりを頬張りながら登る、ヤマノススメらしいゆるやかなエピソードの舞台です。実際の巡礼では高川山から九鬼山・馬立山・御前山と縦走し、日本三奇橋のひとつ猿橋まで歩きました。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 山名 | 高川山(たかがわやま) |
| 標高 | 976m |
| 所在地 | 山梨県大月市・都留市 |
| 難易度 | ★★☆☆☆(初心者向け) |
| 推奨シーズン | 通年(富士山展望は冬~春が好条件) |
| コースタイム | 約2時間(初狩駅~山頂~禾生駅) |
| 登山スタイル | 日帰り・駅から駅へのハイキング |
ヤマノススメでの描写
原作での登場シーン
【百七十二・百七十三合目】高川山
- メンバー: 楓
- アクセス: 東飯能駅-八王子駅-初狩駅
- コース: 初狩駅→高川山登山口→男坂→高川山(976m)
あらすじ
【百七十二合目 ソロの時くらい】 東飯能駅に向かう前にセブンイレブン飯能駅北口店で朝メシ兼昼メシとして水分補給飲料(グリーンダ・カ・ラ)とおにぎり(鮭はらみ、辛子明太子、とり五目、塩むすび)を購入。初狩駅まで電車移動し、高川山登山口へ。
【百七十三合目 塩むすび】 ハードな坂、サコッシュからチョコボールを取り出し糖分補給。男坂を登る。グリーンダ・カ・ラを飲んで甘ったるくなったので、めんたいおにぎりで口直し。高川山の山頂では、最後に残った塩むすびを食べた。
ヤマノススメ単行本20巻に収録されています
ルート地図
聖地巡礼のポイント
- 初狩駅: 楓が電車から降りた出発地点
- 男坂・女坂の分岐: 楓はダラダラ長くてめんどくさいのは嫌なので男坂を選択
- 高川山山頂: 塩むすびを食べた場所。秀麗富嶽十二景十一番山頂の標柱がある
アクセス・登山情報
アクセス方法
電車: JR中央本線 初狩駅下車、徒歩で登山口へ(約15分)。新宿から約1時間30分。
マイカー: 中央道大月ICから約10分。初狩駅周辺に駐車スペースあり。
おすすめコース
初狩駅→高川山→禾生駅(原作ルート): 標準約4時間。男坂(急登)と女坂(緩やか)の分岐があり、体力に合わせて選べます。山頂からの富士山展望は必見。
高川山~九鬼山~猿橋 縦走コース: 初狩駅から高川山、禾生駅へ下り、そこから九鬼山・御前山を縦走して猿橋駅へ抜けるロングコース。標準約7.5時間。秀麗富嶽十二景を一日で二座制覇できます。
装備と準備
標高1,000m以下の低山ですが、山頂付近には岩場や急斜面があります。滑りにくい登山靴と、男坂を通る場合はグローブの持参を推奨。初狩駅側の登山道は地元の方により手厚く整備されており、安心して歩くことができます。
高川山の魅力
富士を仰ぐ「秀麗富嶽」の特等席
大月市が選定する「秀麗富嶽十二景」の十一番山頂に数えられる高川山は、その名に違わぬ富士山の眺望が最大の魅力です。標高976mと1,000mに満たない低山ながら、山頂部は遮るもののない360度のパノラマが広がります。どっしりと裾野を広げる富士の姿はもちろん、振り返れば滝子山や大菩薩連嶺の山々、さらにはリニア実験線の高架までをも見渡せる、開放感抜群の展望台です。
駅から駅へ、物語をなぞる縦走ルート
高川山の大きな利点は、JR中央本線の初狩駅と、富士山麓電気鉄道(旧:富士急行線)の禾生駅や田野倉駅の間を、公共交通機関だけで完結して歩ける点です。標高差も適度で、登山道の変化も富んでおり、初心者から経験者まで飽きることのない「歩く楽しさ」が詰まっています。「山と食欲と私」(第5巻・49話「高川山おにぎり縦走」)にも登場しており、登山漫画ファンには二重に楽しめる山です。
変化に富む「岩と土」の登山道
山頂直下には「男坂」の急登や、露岩帯をロープで進む箇所があり、低山ながら本格的な登山のスパイスを感じさせてくれます。一方で、緩やかな「女坂」や樹林帯の静かな道も整備されており、自分の体力や経験に合わせてルートを選択できる懐の深さがあります。山頂で富士山を眺めながら食事を楽しみ、下山後は日本三奇橋の一つ「猿橋」まで足を延ばして歴史に触れる。一日の山行の中に、絶景、冒険、そして歴史探訪を凝縮できるのが高川山の真髄です。
実際の巡礼記録
日程: 2019年3月31日[日帰り]
コースタイム: 初狩駅 07:37→08:35 高川山 09:00→09:55 禾生駅 09:56→10:03 落合水路橋 10:06→10:09 愛宕神社→10:30 田野倉方面分岐 10:33→10:51 天狗岩 10:55→11:01 富士見平→11:02 九鬼山 11:14→11:28 紺屋の休場 11:29→11:40 礼金峠 11:42→11:57 ナベノテラス 11:59→12:05 馬立山 12:07→12:18 沢井沢ノ頭→12:27 八五郎岩 12:31→12:35 御前山(厄王山) 12:43→13:08 御前山登山口 13:09→13:33 猿橋
ルート地図
巡礼レポート
高川山は『ヤマノススメ』のほか、『山と食欲と私』にも登場する山です。今回は高川山への登頂にあわせ、隣の九鬼山にも登ることで「秀麗富嶽十二景」の二座を制覇し、初狩駅から猿橋までを結ぶ縦走コースを計画しました。
初狩駅から登山開始

スタートはJR中央本線の初狩駅。あいにくの曇天で、少し気乗りしない中での出発。



道中ではキズイセンの花や「熊出没注意」の看板を横目に進みます。

「男坂・女坂コース」と「沢コース」の分岐に到着。男坂・女坂方面へ。


本来は男坂へ向かう予定でしたが、分岐を見逃してしまったようで女坂を登ることに。女坂は男坂で直登する高さを、大きく一度折り返して2倍の距離をかけて緩やかに登っていく道です。

やがて男坂と合流すると、前方に山頂を捉えた「高川山の肩」へと出ました。
高川山の山頂に到着

高川山の山頂からは360度のパノラマが広がります。しかし期待した富士山は雲に覆われていたため、雲が流れるのをじっと待ちます。

大月市「秀麗富嶽十二景」十一番山頂の標柱。設置されたQRコードをスマホで読み取ると、山座同定や登頂記念のフレーム画像が表示されます。


しばらく待つと富士山にかかる雲が少し途切れたものの、完全な姿を拝むことはできませんでした。

それでも山頂はそこそこ広く、開放感は抜群です。

下山を開始してすぐの「一枚岩」は、ロープを頼りに慎重に下ります。


針葉樹の森を抜け、


住宅街、中央自動車道の高架下をくぐると、富士急行線の禾生(かせい)駅に到着しました。
禾生駅から九鬼山へ

禾生駅周辺にあるレンガ造りの美しい「落合水路橋」。


水路橋をくぐって再び登山口へ。


愛宕神社を経て九鬼山の登山道に入ると、道はえぐられて落ち葉が深く溜まっており、雨の日は苦労しそうな雰囲気です。

ようやく尾根に出て傾斜が緩むかと思った矢先、

「急坂登山道」の看板が。隣の「新登山道」にはしっかりとした踏み跡がありましたが、この「急坂」側は踏み跡が判別できず、直登を強いられるハードな道でした。


登り始めて3分ほどで現れる「天狗岩」の展望地。

残念ながら富士山は雲に阻まれていました。
九鬼山の山頂に到着


九鬼山の頂上には二等三角点があります。


足元に注意が必要な狭いトラバース。

十字に分岐のある礼金峠。左に行けば田野倉駅、右に行けば谷道で猿橋方面の道路にエスケープできます。


倒木が道を塞ぐ箇所も。
馬立山山頂


馬立山を経て「八五郎岩」付近に差し掛かった際、巻道を通ったつもりが下へ降りる踏み跡を辿ってしまい、一時道を見失いました。なんとか登山道に復帰し、気を取り直して最後のピークを目指します。
御前山から猿橋へ

本日最後の山、御前山に到着。



たとえ雲がかかっていても、そこにあるだけで圧倒的な存在感を放つ富士山。

かなり下りてきたところで、見覚えのある大月の街並みが眼下に広がります。


神楽山登山口で登山道は終わり、車道と合流。
猿橋

最後は猿橋駅を通り過ぎ、日本三奇橋の一つ「猿橋」まで歩きました。駅から意外と距離がありましたが、長い縦走の締めくくりにふさわしい名所です。
よくある質問
Q: 高川山は初心者でも登れますか?
A: はい、初狩駅から山頂まで約1時間半~2時間ほどで登れる、初心者にも親しみやすい山です。急勾配の「男坂」が不安な場合は、緩やかな「女坂」で迂回することも可能です。山頂直下の一枚岩付近にはロープ場があるため、特に下山時は足元に注意してゆっくり進みましょう。
Q: 富士山はいつがよく見えますか?
A: 空気が澄んでいる11月~3月の冬場、それも気温が上がって雲が湧く前の午前中が狙い目です。大月市が選定する「秀麗富嶽十二景」の十一番山頂に数えられており、山頂からは遮るもののない富士山の絶景を拝めます。
Q: 九鬼山への縦走はどのくらいかかりますか?
A: 初狩駅から高川山、九鬼山、馬立山、御前山を経て猿橋駅まで歩く縦走コースは、標準的なペースで約7.5時間~8時間ほどかかります。累積標高差が大きくアップダウンが続くため、十分な体力と早めの出発が必要です。体力的・時間的に厳しい場合は、九鬼山を過ぎた後の「礼金峠」から田野倉駅方面へ下るエスケープルートを利用しましょう。








