日本百名山全山踏破 17座目 岩手山 | 岩手富士の旧道露岩帯で熱中症、NHK百名山撮影に遭遇

岩手山最高峰薬師岳 日本百名山
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岩手山に向かうまで

早池峰山を下山した時間は17時を過ぎており、早く明日に向けて休みたいところ。しかし、前回も書いた通り、三陸海岸沿いの駅を巡らないといけない使命があるため、東の宮古方面に向かうという全くの逆方向へ遠回り。

おかげで、盛岡市内に入ったのは22時頃。道の駅にしねで仮眠をしてから、翌日岩手山の登山口にある馬返し駐車場へと向かった。

東北遠征2日目は岩手富士こと岩手山。標高2038mの岩手県最高峰で、独立峰らしい堂々とした山容が特徴的。

実は前日の早池峰山で少し疲れが残ってたんだが、せっかく岩手まで来たからには登らないともったいない。翌日は八幡平も予定してるし、ここが踏ん張りどころだね。

実際に登ってみた

日程: 2017年07月08日(土) [日帰り] 天候: 晴れ

アクセス

馬返し駐車場からのスタート。岩手山の代表的な登山口で、駐車場も広くて設備も整ってる。

地図・標高グラフ

⏱タイム🏃距離↗登り↘下り
07:1412.5km1,475m1,458m

コースタイム

ルート: 馬返し-(馬返しコース)-不動平-岩手山-(お鉢巡り)-不動平-(馬返しコース)-馬返し

岩手山は馬返しコースでのピストン登山。登りは旧道、下りは新道で変化を楽しむ計画。

山行タイムライン
  • 05:56
    馬返しキャンプ場
    岩手山馬返し駐車場からの岩手富士美しい山容
    馬返し駐車場

    馬返し駐車場から見る岩手山。駐車場までに向かう道は一直線で裾野を登っていくので気持ちいいです。

    馬返し駐車場の6時前80%埋まる人気状況
    馬返し駐車場

    6時前の時点で第1駐車場は80%くらい埋まってた。みんな早いなぁ。岩手山の人気の高さがうかがえる。

    岩手山馬返し駐車場から登山口へのアプローチ
    馬返し駐車場 登山口

    駐車場から登山口への道。

    鬼又清水の美味しい水場とトイレ設備
    鬼又清水の水場とトイレ

    登山口手前にある鬼又清水の水場とトイレ。この水が後でめちゃくちゃ美味しく感じることになる。

    岩手山馬返しコース登山口での登山開始
    馬返しの登山口
    岩手山序盤の樹林帯でのゆるやか登山道
    樹林帯

    樹林帯をゆるく登っていく。最初は気持ちいいペース。

  • 06:13
    0.5合目
    岩手山0.5合目での旧道新道分岐選択
    0.5合目

    0.5合目で旧道と新道との分岐。旧道を選んで左の道へ進んでみたけど、1合目ですぐ合流した。

  • 06:23
    一合目
  • 06:37
    馬返しコース2.5合目分岐
    岩手山2.5合目分岐での旧道選択決断
    2.5合目

    2.5合目でまた旧道と新道の分岐。また旧道を選ぶ。この選択が後で大変なことになる。

    岩手山旧道での高山植物観察環境
    岩手山でのチングルマ高山植物発見喜び
    チングルマ

    チングルマ発見。高山植物が楽しめるのは岩手山の魅力の一つ。

    岩手山旧道露岩帯での朝日直射と熱中症リスク
    広い露岩帯

    旧道は広い露岩帯を登っていく。東側から朝日に一番効率よい角度で背中をジリジリと照らされて、暑くて汗が止まらない。これがきつかった。

  • 08:00
    駒鳥清水
  • 08:58
    七合目
    岩手山七合目での新道合流とバテ状態
    七合目

    バテバテになって何度も休憩をとりながら少しずつ登って新道との合流地点。ここからは登りもゆるくなる。正直、ここまでがしんどかった。

    岩手山七合目からのお鉢火山地形展望
    岩手山のお鉢

    目の前にお鉢が見えてきた。あと少しで山頂だ。

  • 09:06
    八合目避難小屋
    岩手山八合目避難小屋でのヘトヘト到着
    八合目避難小屋

    ヘトヘトになりながらも八合目避難小屋に到着。

    岩手山御成清水での熱中症回復水分補給
    八合目避難小屋 水場

    小屋の前にある御成清水の冷たい水を口にしてからベンチで横になる。ちょっとした熱中症になってたのかな?少し休んだだけで、手足のだるさがなくなっていく。水の大切さを実感した瞬間。

    岩手山八合目から不動平の高山植物

    8合目からお鉢の登り口となる不動平まではほぼ水平で、高山植物も華やか。

  • 09:35
    不動平避難小屋
    岩手山不動平避難小屋でのお鉢登り準備
    岩手山お鉢周回での火山地形学習
    岩手山火口周辺での火山活動痕跡観察
    岩手山お鉢内部での火山学的地形研究
    岩手山お鉢からの火山パノラマ展望
    お鉢のパノラマ

    お鉢のパノラマ。火山の迫力を間近で感じられる。

    岩手山山頂への最終アプローチ登攀
    岩手山山頂付近の風景
  • 10:06
    焼走り分岐
  • 10:10
    岩手山
    岩手山最高峰薬師岳での17座目百名山達成
    岩手山最高峰薬師岳

    お鉢の入口からぐるっと半周して、岩手山の最高峰薬師岳へ到達。17座目の百名山制覇。

    岩手山頂でのNHKにっぽん百名山撮影遭遇
    NHKにっぽん百名山のスタッフ

    なんとNHKにっぽん百名山のスタッフが撮影してた。放映が楽しみだ。

    岩手山山頂からのパノラマ展望
    山頂からのパノラマ
    岩手山山頂からの迫力ある火山の景色
    岩手山山頂での岩手富士の威容実感
    岩手山山頂でのNHK撮影隊
    岩手山山頂からの絶景堪能
    岩手山山頂は独立峰なので景色が良い
    岩手山山頂の広場
    岩手山山頂での火山としての地質学習
    岩手山山頂での東北地方最高峰級の達成感
    岩手山山頂からの下山準備と名残惜しさ
    岩手山での火山らしき土壌
    岩手山山頂での東北遠征継続への意欲
  • 10:52
    不動平
  • 11:05
    八合目避難小屋
  • 11:15
    七合目
    岩手山新道での樹林帯涼しい下山コース
    新道

    下山は新道で。こちらは木々に囲まれて日光が遮られるが、その分展望がまったくないコース。登りと全然違う雰囲気。

  • 11:38
    駒鳥清水
  • 12:17
    馬返しコース2.5合目分岐
  • 12:30
    一合目
  • 12:40
    0.5合目
  • 12:58
    馬返しキャンプ場
    岩手山下山後の鬼又清水での最高の水分補給
    鬼又清水

    下山後の鬼又清水の水をジャブジャブ飲むが、体に浸透していき幾らでも飲める感じ。八合目避難小屋の水場よりクセがなく、冷たくて美味しかった。

下山後の感想

この日の暑さを甘く見てた。東北だし、2000m級だし、朝だし、多少寒くなるかもしれないと長袖ソフトシェルを着て登ったが、すぐに汗が流れてきて朝日に照らされ、登りでバテバテに。登りを新道にして、直射日光を避けて登ったほうがよかったかもしれない。

新道と旧道ではまったく性質の異なる道なので、ピストンだけどピストンじゃない気分で歩けた。何よりも下山後の水が美味しかった(帰宅後に岩手山伏流水の通販を探すほど)。

NHKの撮影に遭遇したのも面白い体験だった。

かかった費用と装備

費用は、今回の遠征の中で最初の日本百名山 早池峰山の記事でまとめています。

岩手山は駐車場が無料で、特別な交通費もかからなかった。東北遠征の中では最もコストがかからない山だったね。

今になって思うこと

この岩手山は岩手富士とも呼ばれるが、そのような山はたいていが広義の独立峰であり、登山口から山頂まで登り一辺倒となる山行が多い。自分は、元からそのような山行が苦手なのだが、今回途中で熱射病気味になりバテたことで、更にトラウマを植え付けられた。

バテた原因は、暑くて体温が上がったことが直接的な原因かと思うのだが、寝不足やエネルギー不足も大きな因子となる。今後は、前日には炭水化物を中心とした食事を早めにとり、充分な睡眠でグリコーゲンを貯める(あと飲酒は安眠とグリコーゲン貯蔵を阻害するのでNG)。このように、バテないコンディション作りを心がけるようになった。

岩手山での経験は、その後の登山スタイルを大きく変えた。体調管理の重要性、水分補給の大切さ、ルート選択の影響など、多くのことを学んだ山だった。

旧道の露岩帯は景色は良いが、日陰がなくて夏は危険。新道の方が樹林帯で涼しいから、夏場は新道を登りに使うのが正解だね。

NHKの「にっぽん百名山」の撮影クルーを見かけたのも良い思い出。テレビ番組の撮影現場に遭遇するなんて滅多にない体験だし、よく見てる番組なのでなおさらだ。

岩手山は東北の名峰として人気が高いのも納得。火山特有の地形、豊富な高山植物、そして何より岩手富士と呼ばれる美しい山容。体調管理さえしっかりしていれば、素晴らしい登山を楽しめる山だと思う。


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