日本百名山全山踏破 37座目 皇海山

皇海山山頂 日本百名山
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丹沢から皇海山までの買い物と計画

前回、丹沢主脈と表尾根(焼山登山口から蓑毛まで)を登った。
そこでは本格的な登山シーズンを前にして、遠征登山へ行く前にいくつか解決すべきことが見えてきた。

靴ずれ対策にテーピングテープを薦められる

新しい登山靴を買ってから、高尾山と丹沢縦走で履いて登ってきたが、どうしても靴ずれしてしまうようだ。
小指の外側が赤く腫れたあとに水ぶくれとなってしまい、擦れるとヒリヒリする痛さ。

そのうち、靴の方がフィットしていき、靴ずれになるのも治まってくるとは思う。だが、今後の登山で水ぶくれが破れてしまう恐れがあるため、モンベル恵比寿店に対策を求めて駆け込んだ。

店内にいた田中陽希似の屈強そうなスタッフにアドバイスを求めたところ、登山する直前からテーピングテープを直接患部に貼って、その上から靴下を履くのが良いとのこと。
なるほど。テーピングテープなら他の用途にも使えるし、装備に加えるのはよさそうだ。

他に、以前から気になっていた、山用の下着 ジオライン クールメッシュトランクス を購入。1944円。
軽くて通気性は良さそうだが、メッシュで透け透けなので、ほぼ履いていない気分。

それと、梅雨時期なので、防水スプレー 1338円 とダウン用洗剤 756円 を購入。自宅に帰ってから、レインウェアに撥水処理を施した。

群馬・新潟の4座を登る遠征計画

今回は、栃木と群馬にまたがる皇海山、群馬の武尊山、上越国境を越えて新潟の巻機山、最後に苗場山の4座を登る3泊4日(前泊1日含む)の遠征。

前日入りして、初日が皇海山と武尊山のダブルヘッダーとハードなスケジュール。だが、そんなのより心配していたのは、皇海山登山口までの栗原川林道。

皇海山の登山は、栗原川林道が核心部(山行中で一番困難な部分)と揶揄されるほどの悪路で、鋭利な落石が原因でパンクする人が後を絶たない。しかも、林道では携帯電話が通じないため、パンクしたらその後の計画は全て御破算となること間違いなしなのである。

令和2年(2020年)より、栗原川林道から皇海山登山口へのルートは完全に封鎖され、通行できなくなりました。

2018年6月1日 新宿から高崎へ

金曜日に午後休をいただいて、夕方から高崎に向かう。去年の群馬と長野の遠征にも利用した高速バスで新宿から高崎まで、そして、高崎からはレンタカーを借りる。今回はフィット。

暗い中で栗原川林道を通行するのはリスクがあるので、手前の道の駅白沢で仮眠。
日が変わって、薄っすら明るくなってから栗原川林道に挑んだ。

皇海山の山行記録

  • 日程:2018年6月2日(土) [日帰り]
  • 天候:晴れ

アクセス

登山口のある皇海橋にアクセスする栗原川林道。根利側からは通行止めとなっていたので、追貝側から入った。

日の出前の暗い中、落石がゴロゴロしている栗原川林道を通ることは避けたいので、日の出後に林道に入るように出発時間を調整。

栗原川林道 悪路キケンの看板
栗原川林道 悪路キケンの看板

林道に入ってすぐは普通のダート道が続き、大したことないと気を抜いたころ、写真のような脅し文句「落石路肩 悪路キケン」の看板。
その後、否が応でもその威嚇の意味を知ることとなった。

栗原川林道のトンネル
栗原川林道のトンネル

栗原川林道追貝側の入り口から1時間程度(登山口まで2/3くらい)行くと現れるトンネル。
ここまで来ると、明らかに鋭利だとわかる落石が目視できて、車で石を踏む感触がある度にヒヤヒヤしていた。

地図・標高グラフ

⏱タイム🏃距離↗登り↘下り
02:566.9km829m833m

コースタイム

皇海橋 05:39→06:32 不動沢のコル 06:37→07:11 皇海山 07:19→07:42 不動沢のコル 07:42→08:29 皇海橋

山行タイムライン
  • 05:39
    皇海橋
    登山口の駐車場と皇海橋
    登山口の駐車場と皇海橋

    登山口の駐車場と皇海橋が見えて、パンクせずに来れたことに安堵。ここが皇海山の9合目と思ってもいい。

    橋の手前にはトイレと登山届ポスト、奥に登山口がある。駐車場は手前が15台くらい、奥が10台くらいのスペース。

    皇海山登山口
    皇海山登山口
    不動沢
    不動沢

    登りはじめは不動沢に沿ったコースなので、幾度と渡渉する。
    沢の流れは特に激しいこともなかった。

    タチツボスミレ
    タチツボスミレ
    不動沢のコルの手前
    不動沢のコルの手前

    不動沢のコルの手前は急登でザレ気味。

  • 06:32
    不動沢のコル
    不動沢のコル
    不動沢のコル

    不動沢のコル。皇海山と鋸山との分岐。

    皇海山山頂の手前の登り
    皇海山山頂の手前の登り

    山頂の手前で急勾配となり、写真のようなロープもあった。
    三点確保しなくても普通に登れるし、ここをロープに頼るのは逆に怖い。

  • 07:11
    皇海山
    皇海山山頂
    皇海山山頂

    あっさりと皇海山山頂。
    周りは木々に遮られてしまっているので、なんともやるせない登頂である。

    皇海山山頂
    皇海山山頂

    栗原川林道が核心部って言われてしまっているのは、展望がない頂上のせいでもあるんじゃないんですかね。

    皇海山からの景色
    皇海山からの景色
    皇海山からの景色
    皇海山からの景色
    皇海山から北方向の景色
    皇海山から北方向の景色

    北方向。日光白根山近くの笠ヶ岳とその左の奥は燧ヶ岳。

  • 07:42
    不動沢のコル
  • 08:29
    皇海橋
    皇海山登山口のトイレ
    皇海山登山口のトイレ

    登山口まで降りてきてトイレへ。
    これからがまた本番だと思い、気を引き締めて栗原川林道を車で下った。

当時の感想

コース状況・危険箇所等

不動沢に沿って登っていくコースなので、渡渉する箇所が何度かある。
道を見失いやすい所には丁寧なピンクテープがあり安心できる登山道。

感想・記録

群馬までの遠征。去年も同じ時期に荒船山、妙義山、浅間山、四阿山、破風岳、草津白根山を3日間で登ったが、今回は新潟とまたがり皇海山、武尊山、巻機山、苗場山を3日間で登る予定のスケジューリング。

最初の皇海山でパンクを起こしてしまったら、後の計画が台無しになってしまう。
レンタカーで借りた車にはスペアタイヤもなく、万が一の場合にレスキューサービスを呼ぼうとも林道は携帯も通じない。
全ての運命は栗原川林道での運転にかかっているので、時には10km/hという超ゆっくりスピードで進み、大きい落石とバンプは目視で避ける。
20キロ弱に1時間半も費やしたが、登山口の駐車場でタイヤの状態を確認したときには、登頂以上のやり遂げた感があった。

下山後の栗原川林道は下ることになるので、エンジンブレーキをかけながらより慎重に。
行きとは違って3台ほど離合もあったが、道幅は狭いわけではないので問題ない。下りも1時間半かけて栗原川林道を通過、途中のコンビニでタイヤの状態チェック、問題なし。無事に皇海山を完全下山!

昼食をとってから、本日2座目の武尊山へ向かった。

費用

遠征中にかかった費用は、遠征最初の百名山にまとめて書くことにします。

装備費:MUテーピングテープ38mm 476円、ジオライン クールメッシュ トランクス 1944円、S.R.スプレー330mL 1338円、O.D.メンテナンス ダウンクリーナー 200mL 756円 / 計 4514円
交通費:高速バス(新宿~高崎)回数券往復 1395円×2(4枚綴りで5580円)、レンタカー70時間 13020円、桜坂駐車場(巻機山) 500円、ガソリン代 3407円 / 計 19717円
雑費:風呂 400円
食費(概算):朝昼晩 3日分 6000円、行動食 3日 900円 / 計 6900円

合計:31531円

今に省みる

やはり皇海山は、山よりも栗原川林道の思い出が大半を占めている。
日本百名山を全座登った中で、登山口までのアクセスが悪路という山はいくつかあるが、栗原川林道が最高峰なのは間違いない。本当にパンクすることがなくてよかった。

そんな栗原川林道だが、2年前(2020年)に完全閉鎖となって、二度と通行できないようになってしまった。これにより、群馬県側から皇海山に登ることはできなくなり、栃木県側からの難しいルートで登らないといけなくなってしまったようだ。


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