日本百名山全山踏破 92座目 大雪山 | 北海道遠征フィナーレ・旭岳ロープウェイ登山

旭岳山頂と三角点 日本百名山
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大雪山に向かうまで

2021年7月25日 北海道遠征最終章、大雪山への登頂

士幌線の廃線跡を辿りながら旭岳への移動

糠平湖近くで一夜を明かし、北海道遠征も今日で最後。大雪山の南端から北端まで反時計回りに移動し、西側の登山口から旭岳にアタックする計画を立てていた。

距離は相当なものだが、士幌線の廃線跡を巡りながらのドライブなので、むしろ楽しみながら移動できる。北海道の歴史に触れつつ、最後の百名山へと向かう旅路だ。

糠平湖南端にある上士幌町鉄道資料館
上士幌町鉄道資料館

糠平湖南端にある上士幌町鉄道資料館。かつて帯広から北上してきた士幌線の糠平駅が、この場所に存在していた。今はひっそりとその歴史を伝える資料館として、当時の面影を留めている。

  • 糠平駅
  • 糠平駅
  • 糠平駅
  • 糠平駅
  • 士幌線
  • 士幌線
  • 士幌線
  • 士幌線
  • 士幌線
  • 士幌線

糠平駅跡からは現在もトロッコ路線として活用されている線路跡が続いていた。廃線跡を散歩しながら、この歴史ある鉄道の痕跡をハイパーラプス動画として記録した。

幌加駅 – 森に還る駅舎の美しさ

タウシュベツ川橋梁跡も見たかったのだが、今年は例年より早く水位が上がり、ほとんど見えない状況とのこと。対岸から遠目に眺める程度に留め、次の目的地へ向かう。

タウシュベツ川橋梁跡近くの森の中に佇む幌加駅
幌加駅

タウシュベツ川橋梁跡近くにある幌加駅。静寂な森に包まれたこの駅舎は、徐々に自然に還りつつある姿が印象深い。朽ちていく建造物にも独特の美しさがあるものだな。

  • 幌加駅
  • 幌加駅
  • 幌加駅
  • 幌加駅

旭岳ロープウェイ利用でバリエーション豊かな山行へ

大雪山旭岳ロープウェイ 旭岳駅
大雪山旭岳ロープウェイ 旭岳駅

往復でロープウェイを使うか、最初から徒歩で登るか悩んだが、北海道の山行がピストンばかりで単調だったため、上りのみ片道ロープウェイを利用することにした。下山は歩いて下りることで、コースにバリエーションを持たせる作戦だ。

ロープウェイからの眼下に広がる旭岳の山腹
大雪山旭岳ロープウェイ

コロナ禍で密になりやすいロープウェイも、しっかりと対策が施されている。安心して利用できる環境が整備されているのはありがたい。

大雪山旭岳ロープウェイ
大雪山旭岳ロープウェイ
ロープウェイ車内からの景色
大雪山旭岳ロープウェイ

約10分間の空中散歩。眼下がよく見えるロープウェイなので、紅葉シーズンには相当美しい景色が楽しめるだろうな。

実際に登ってみた

日程: 2021年7月25日(日) 日帰り 天候: 曇り

アクセス

大雪山旭岳ロープウェイ 山麓駅→姿見駅 片道 2,000円
公共駐車場が満車だったため、ロープウェイ有料駐車場 500円

地図・標高グラフ

⏱タイム🏃距離↗登り↘下り
03:369.6km705m1,181m

コースタイム

ルート: 姿見駅-大雪山-姿見駅-天女ヶ原-旭岳駅

山行タイムライン
  • 09:11
    姿見駅
    大雪山旭岳ロープウェイ 姿見駅
    大雪山旭岳ロープウェイ 姿見駅

    旭岳山頂を目指す本格的な登山客は全体の2割程度だろうか。大半は高山植物や景観を楽しむハイキング客なので、ガイドによる見どころ案内が行われていた。

    大雪山旭岳ロープウェイ姿見駅の駅舎
    大雪山旭岳ロープウェイ 姿見駅
    姿見駅周辺散策路
    姿見駅からの旭岳山頂と雲に覆われた山容)

    山頂部は厚い雲に覆われているが、山腹からは勢いよく噴き上がる噴気が確認できる。活火山ならではの迫力ある光景だ。

    チングルマの白い花
    チングルマ
    チングルマが花から綿毛状に変化する途中段階
    チングルマ

    チングルマが花から綿毛状に変化する途中段階。

    ミヤマリンドウの鮮やかな青い花
    ミヤマリンドウ
    エゾイソツツジの清楚な白い花
    エゾイソツツジ
  • 09:24
    姿見の池
    姿見ノ池
    姿見ノ池

    姿見ノ池に到達。この先からは本格的な登山道となり、熊除けの鐘を鳴らしてから進む。

    旭岳石室
    旭岳石室
    火山礫のザレた登山道

    この辺りから火山礫のザレた道が延々と続くようになる。

    横から眺める旭岳の活発な噴気孔と白煙
    噴気孔

    横から眺める噴気孔の迫力は想像以上。地球の内部エネルギーを肌で感じられる貴重な体験だ。

    旭岳登山道の急登区間と火山地形
    火山地形特有の岩場
    ニセ金庫岩と呼ばれる特徴的な岩峰
    ニセ金庫岩?
    登山道の方向転換点と金庫岩への道筋
    旭岳山頂への最終アプローチの急登

    ニセ金庫岩の前で左に進行方向を変え、いよいよ山頂への最後の登り区間に入る。

  • 10:22
    金庫岩
    金庫岩からの振り返り

    金庫岩に到達し、最後の登りを振り返る。標高も相当上がってきて、山麓の景色が小さく見える。

  • 10:30
    大雪山
    旭岳山頂と三角点
    旭岳山頂と三角点

    大雪山(旭岳)の山頂に到達。今回の北海道遠征で登った十勝岳とトムラウシ山を合わせたような雄大な山容で、北海道の百名山巡り最終章に相応しい風格を持つ山だった。

    旭岳山頂
    旭岳山頂
    旭岳からの眺め
    旭岳からの眺め
    旭岳からのパノラマ
    旭岳からのパノラマ
    旭岳山頂
    旭岳山頂
    旭岳からの眺め
    旭岳からの眺め
    メアカンキンバイの鮮やかな黄色い花
    メアカンキンバイ
    旭岳山頂付近
    イワブクロの可憐な紫色の花
    イワブクロ
  • 10:47
    金庫岩
    下山途中の金庫岩付近の岩場
    ミヤマアキノキリンソウの黄色い花
    ミヤマアキノキリンソウ
  • 11:23
    姿見の池
    下山時の姿見ノ池
    姿見ノ池

    姿見ノ池まで下山完了。ここからは夫婦岩までのハイキングコースを散策。

    姿見ノ池の静かな水面に映る旭岳の山影
    姿見ノ池

    このタイミングで小雨がパラパラと降り始めた。山の天気は変わりやすい。

    噴気活動展望台
    噴気活動展望台

    噴気活動展望台から見る噴気孔。さっきまで山頂にいた旭岳から立ち上る白煙を下から眺めると、また違った迫力がある。

    噴気活動展望台付近
  • 11:29
    旭岳石室
    旭岳石室前の湿原環境
    エゾイソツツジの群落
    エゾイソツツジ
    噴気孔
    夫婦池の静寂な水面
    夫婦池
    天女ヶ原湿原
    チングルマ
    チングルマ
    コエゾツガザクラの小さく美しい花
    コエゾツガザクラ
  • 11:48
    姿見駅
    天女ヶ原方面の下山道との分岐
    天女ヶ原方面の下山道との分岐

    ロープウェイで上がってきたハイキング客が間違えて下山道に入らないよう、何度も注意書きが設置されている。

    天女ヶ原方面への下山路
    第二天女ヶ原
    第二天女ヶ原

    木道はかなり経年劣化が進んでいる状況。

    ワタスゲの白い綿毛
    ワタスゲ
    天女ヶ原湿原の広がり
    ニッコウキスゲの鮮やかな黄色い花
    ニッコウキスゲ
    第一天女ヶ原
    第一天女ヶ原
    ロープウェイ駐車場側登山口
    登山口

    ロープウェイ駐車場から直接登る登山口。今回は下山のみでこのルートを利用した。

  • 12:45
    旭岳ビジターセンター
    旭岳駅
    旭岳駅

旭川市内のあさひかわラーメン村で昼食

あさひかわラーメン村
あさひかわラーメン村

旭川ラーメンの有名店が一堂に会した「あさひかわラーメン村」。せっかく旭川に来たのだから、ベタではあるが旭川ラーメンを堪能したい。

あさひかわラーメン村いってつ庵のとろチャーシュー麺醤油味
あさひかわラーメン村いってつ庵

いってつ庵のとろチャーシュー麺醤油味を注文。下山後の身体には、ラーメンのような塩分豊富な食べ物が無性に美味しく感じられる。

涼を求めて男山酒造り資料館

  • 男山 酒造り資料舘
  • 男山 酒造り資料舘
  • 男山 酒造り資料舘

山から下りた外界は北海道らしからぬ暑さだったため、涼しさを求めて酒蔵見学へ足を向けた。

外では日本酒の仕込みにも使用されている名水が蛇口から無料で汲めるようになっており、地元の人々がひっきりなしに汲みに来ていた。

2021年7月26日 観光して帰るだけの北海道遠征最終日

2回目の予備日として設定していたが、全ての山行が予定通り完了できたため、この日は丸一日観光に充てて東京に帰る予定だ。

旭山動物園

旭山動物園
旭山動物園

旭山動物園の駐車場には一番乗りで到着。車内で開園を待っていたが、次第に待機列が伸び始めたので早めに並んだ。

  • フラミンゴ
  • ぺんぎん館
  • ぺんぎん館
  • ぺんぎん館
  • あざらし館
  • あざらし館
  • ほっきょくぐま館
  • もうじゅう館
  • もうじゅう館
  • もうじゅう館
  • レッサーパンダ
  • シロフクロウ舎
  • エゾシカの森
  • 両生類・は虫類舎
  • 北海道産動物舎
  • ちんぱんじー館
  • ちんぱんじー館
  • トナカイ舎
  • かば館
  • きりん舎

一般的な動物園では、どのルートで効率よく回るかを考えたり、同じエリアを何度も巡って疲れたりすることが多い。しかし旭山動物園は見学順路がしっかりと設計されており、動線にも余裕があるため、動物たちの観察に集中できる環境が整っている。これは素晴らしい設計だと思った。

旭川市科学館サイパルでプラネタリウム

みよしの
みよしの
科学館サイパル
科学館サイパル

特にこれといった予定がなくなってしまったため、午後は科学館でゆったりと過ごすことにした。プラネタリウムまで鑑賞して、北海道の最後の時間を満喫。

旭川空港から羽田へ

旭川空港セブン-イレブンでの登山用ガス缶販売
旭川空港

旭川空港内のセブン-イレブンでガス缶が販売されているのを発見。登山客の需要をよく理解した品揃えで感心した。

旭川空港での最後の北海道グルメ鉄板焼き
旭川空港

最後の北海道グルメとして、鉄板焼 旭人 旭川空港店を選択。保安検査まで時間がないのに、時間のかかる鉄板焼きを注文してしまい、慌てて食べることになった。

旭川空港からの出発と北海道遠征の終了
旭川空港

ありがとう、そしてさよなら北海道。

下山後の感想

コース状況・危険箇所等

特に危険な箇所はなし。火山礫のザレ道で足場が不安定な区間があるが、慎重に歩けば問題ない。

感想・記録

北海道で残っていた日本百名山4座を登る遠征5日目、最後の一座となった旭岳への登頂を果たした。

火山礫のザレた道が山頂まで延々と続くものの、曇天で直射日光がないため快適に歩けた。荒涼とした十勝岳と花畑豊かなトムラウシ山の特徴を合わせたような山容で、北海道遠征の締めくくりに相応しい山行となった。日本一早いと言われる紅葉シーズンにまた訪れてみたいな。

無事に4座すべてを完登できた。最難関と想定していた幌尻岳のために予備日を2日分確保していたおかげで、観光も十分に楽しめる充実した遠征となった。

かかった費用と装備

費用は、今回の遠征の中で最初の日本百名山 十勝岳の記事でまとめています。

今になって思うこと

最後の北海道遠征。幌尻岳という日本百名山最大の難関が待ち構えていたため、出発前はかなりの緊張感があった。しかし、幌尻岳への登頂を果たした後は気が抜けてしまい、JAFのお世話になるという失態を演じてしまった。

ただ、それらも今となっては良い思い出の一部だ。ゆとりあるスケジュールのおかげで観光も十二分に楽しめ、最後の北海道遠征を心から満喫することができた。旭岳も期待通りの素晴らしい山で、北海道百名山の締めくくりに相応しい体験だった。


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