忙しい人向けまとめ
- 羽田→台北→大渓 65.5km走破:松山駅0km地点から環島スタート、三峡・大渓の老街を巡る
- 台湾グルメ堪能し出発:胡椒餅・泡泡冰を食べる、MathewBikeで自転車レンタル完了
- 初日からトラブル続出:空港でeSIM接続不良、台北市内で迷子、大渓のホステルで鍵紛失
Day 1 実走レポート
この日のルート
環島(ホワンダオ)とは、台湾を自転車で一周すること。約1,000kmのルートを10日〜2週間かけて走破する、台湾では国民的なチャレンジだ。今回、僕も11月5日から17日の12日間(予備日を入れて19日に帰国)で台湾一周を走破した。
※環島を志した経緯やこれまでの準備については、”Day 0″ として後日まとめる予定。
羽田空港から出発:早朝のLCCフライト
2025年11月4日の深夜、羽田空港へ向かった。
翌朝5時発の台湾行き。いよいよ環島の旅が始まる。久しぶりの海外旅行の緊張と、長期間ツーリングの高揚感で、胸の高鳴りを抑えきれない。
今回利用したのはタイガーエア台湾。タイガーエアはいわゆるLCCで、1ヶ月前にセールで購入したチケット代は往復で約24,000円。台湾往復がこの価格とは驚きだ。
ただし、LCCにはその分いくつかの制約がある。
受託手荷物は別料金。今回は自転車を現地レンタルするため、バックパックとトートバッグの手荷物のみでコンパクトにパッキングした。他のLCCでは重量制限が7kgという所が多い中、タイガーエアは10kgまで可能。パッキングした荷物を計ってみると9kgでギリギリセーフ。他のLCCだとアウトだった。危ない危ない。
搭乗予定のタイガーエアIT217便は羽田空港を朝5:00に出発する早朝便。
自宅から始発で向かっても間に合いそうもない。深夜に羽田空港に向かい、ロビーで仮眠を取る作戦で臨んだ。
忘れ物がないか何度も確認してから自宅を出発し、羽田空港第3ターミナル(国際線)に到着したのは23時。
深夜の羽田空港は意外にも人で溢れていた。しかし、空港カウンターはひっそりと静まり返っている。
24時間営業していると期待していた空港内のコンビニは、すでに閉店してしまったようだ。
朝まで何も食べないで過ごせるか心配していたが、吉野家がまだ営業していた。ありがたい。日本で食べる最後の食事を噛み締めながら豚丼をかき込む。

出発ロビーにはたくさんベンチがあって休憩できるものの、座面が固くて長時間横になるには辛い。
ベンチで仮眠を試みたが、結局ほとんど眠れなかった。登山用のエアーマットがあると快適だったかもしれない。
フライト:羽田から桃園へ(約3時間)

朝3時過ぎ、チェックインカウンターがオープンした。
セルフチェックイン済みなので、カウンターで手荷物に確認済みのタグをつけてもらうだけ。

早朝で閑散としたセキュリティチェックと出国審査をくぐり抜け、搭乗ゲートへ。嬉しいことに制限エリアのコンビニは営業していたので、パンとお茶を購入した。
約3時間のフライト中に、いくつかの準備を済ませた。
まず、道中を記録するアクションカメラの設定変更。フレームレートを25fpsから30fpsに変更した。日本(東日本)の電源周波数は50Hzなので25fps推奨だが、台湾は60Hzなので30fps推奨。これを変えておかないと、室内での撮影時にフリッカー(ちらつき)が発生してしまう。
次に、eSIMの最終確認。KKday で事前購入していた中華電信のeSIM(15日間 2GB/日、当時1,444円)を、出発前にiPhoneにインストールしておいた。iPhoneの場合は「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」で事前にインストールできる。
実際の有効化は台湾到着後になるが、事前にインストールしておけば到着後すぐに使えるはず……だった。(このフラグが後で回収されることになる)

羽田からのフライトは、離陸後に相模湾上空を通過する。窓から江の島がくっきり見えた。だが、それから先は雲が多くなり何も見えなかった。
桃園空港到着:入国からMRT乗車まで

台湾時間08:16、桃園国際空港ターミナル1に到着。ついに台湾の地を踏んだ。
台湾は日本より1時間遅れなので、日本時間では朝9時過ぎ。1時間分得をしたような気がして嬉しい(帰りは1時間分損するのだけど……)。

桃園空港での入国は非常にスムーズだった。まず入国審査だが、事前にオンラインで入国カードを提出しておいたので、パスポートを提示するだけで通過できた。
2025年10月から台湾は入国カードがオンライン登録のみで、紙製の入国カードは廃止されたので注意が必要。オンライン登録は出発日を含めた3日前から提出できる。
預け入れ荷物はないので、そのまま出口へ向かった。

さて、ここで予想外のトラブルが発生。
eSIMは台湾に到着したら自動的に有効になるはずだったのだが、アンテナ(3G表示)は立つもののインターネットにつながらない。
空港のフリーWi-Fiに接続してSIM業者のサポートに問い合わせたり、設定を変更したりと何分も格闘したものの、解決に至らず諦めた。旅の出だしからこれは不安になる。

結局、台北へ向かうMRTの中で、eSIMの設定をリセット(「モバイルデータ通信」で設定をリセット。eSIMを削除しないように!)してからiPhoneを再起動したら、ようやくネットにつながった。ホッとした。
eSIMが使えなければ、このあと地図も使えないし、翻訳アプリも使えない。言葉も通じない異国の地で、それは死活問題だ。
最悪の場合に備えて、楽天モバイルのローミングを使えるようにしておいたのは正解だった。複数のネット回線を準備していくのは大事だと痛感した。

KKdayで事前予約していた悠遊カード(EasyCard)を、到着ロビーから桃園空港MRTまでの動線途中にある引き換えカウンターで受け取った。KKdayアプリでQRコードを提示すればいい。
受け取った悠遊カードのデザインはサンリオの「バッドばつ丸」、懐かしい気分。台湾にも平成ブームが来てるのか?それとも単純に人気のキャラなんだろうか?
悠遊カードは台湾版のSuicaやICOCAのような交通系ICカードで、MRTやバス、コンビニなどで使用できる。台湾旅行するなら絶対持っておいたほうがよい。
今回は400NTDがチャージ済みのカード(当時2,588円)を購入しておいた。日本円のクレジットカードで事前購入して、400NTDがチャージ済みの状態で受け取れるので、チャージの手間が省ける。
MRTの駅でも悠遊カードは売っているが、無機質なデザインとなる。KKdayで予約すると、ランダムデザインのカードが引き換えで渡される。「バッドばつ丸」は正直微妙ではあるが、まあ旅の思い出ということで。
次に、台湾ドルの現金を得るべく台湾銀行ATMからクレジットカードの海外キャッシング。事前に調べておいたが、この方法が一番レート良く両替できる方法らしい(詳しくは知らんけど)。
バラのお札と小銭が欲しかったので、日本円で7万円くらいとなる13,900NTDを指定した。クレジットカードもあることだし、現金はこれだけあれば困らないだろう。
後日になるが、11月10日付けで繰上返済。換算レートが4.9734、5日分の利息を含めて69,300円を振り込んだ。別途、ATM利用手数料が220円請求されてた。レートが良いのかは他の手段のレートを確認してなかったのでよくわからないが、人が介在しないので一番スマートな方法だとは思う。
桃園空港MRTで台北へ
桃園空港から台北市内へは、桃園空港MRT(機場捷運)が便利だ。
料金は桃園空港から台北駅まで160NTDで、所要時間は直達車(快速)で約35〜40分。
運行間隔は15分おき程度で、さっき受け取った悠遊カードがそのまま使える。
車内は清潔でピカピカ、スーツケース置き場も完備されていた。座席は日本の電車と比べてゆったりとした間隔。

到着した台北駅は巨大なターミナル駅。桃園MRTから台北MRT淡水信義線への乗り換えは少し歩く。案内表示はわかりやすく、迷うことはなかった。

台北駅内で見かけた台鉄弁当(臺鐵便當)の販売所がかわいかったので思わず撮影。営業時間だったら駅弁を買ってみたかった。
台湾の駅弁文化は日本の影響を受けているそうで、日本人としてはなんだか嬉しくなる。
士林で朝食:ローカルグルメを堪能
台北MRTの赤い淡水信義線で士林駅へ向かった(25NTD)。

今回の環島で使う自転車は「MathewBike」で事前にレンタルの予約をしていた。士林にあるお店は12時オープンなので、まだ1時間以上ある。
時間を持て余すのももったいない。せっかくなので、士林周辺で朝食を探すことにした。

士林は台北市北部に位置するエリアで、有名な「士林夜市」があることで知られている。夕方から夜にかけては観光客と地元の人々で賑わう台北最大級の夜市。
今回は夜市ではなく昼前の士林を散策した。観光客がまだいない時間帯に地元の素顔を味わえて、これはこれで良い経験だった。

駅から歩いて数分の場所で、お目当ての胡椒餅のお店「楊家祖伝胡椒餅」に到着。
胡椒餅(フージャオビン)は台湾の定番ストリートフードで、小麦粉の生地で胡椒たっぷりの豚肉餡を包んで窯で焼いたもの。台湾に来たら絶対に食べたかったものの1つだ。

外はカリカリ、中はジューシー。ひと口かじると肉汁があふれ出す。1個でもかなりのボリュームがある。
「肉まんみたいなもの」と想像していたが、実際は全く別物だった。

パン生地に近い皮と、胡椒の効いた餃子のような具のコンビネーションが絶妙。これは人気になるわけだと心から納得した。
胡椒餅は50NTD(約250円)、同時に購入した豆乳は25NTD(約125円)。
台湾華語に自信がなかったので、注文は英語で済ませた。「One pepper bun, please」「Soy milk, one」程度の簡単な英語と指さしで問題なく通じた。

自転車をレンタルしに行くまでの道すがら、またしても食べ物の誘惑に負けてしまった。
胡椒餅の後は、デザートとして「以利泡泡氷(士林本店)」で泡泡冰(パオパオビン)を注文(60NTD)。
泡泡冰は台湾式のアイスクリームとシャーベットを足して2で割ったようなもの。シャリシャリとした氷に濃厚な味がついている。
日本のアイス「ロッテ 爽」に近い食感といえばイメージしやすいかもしれない。
現地の人にとってはもう寒さを感じる秋の季節なのか、店内には誰もいなかった。おかげでゆっくり味わえた。

以利泡泡氷の店の前からアーケードの華榮市場が始まっていて、朝市で地元の人々が賑わっていた。
観光客は絶対来ないような、完全にローカルな雰囲気。左右から飛び交う異国の言葉と熱気に圧倒される。見たことのない惣菜や料理のお店が並び、活気のある声が響き渡る。
こういう場所に溶け込むのが旅の醍醐味だと思っている。
MathewBikeで自転車受け取り

市場を通り抜け、MathewBikeへ歩いて向かう。途中の河川敷にはサイクリングロードが整備されていた。
後で知ったのだが、これは台北を縦横に走るサイクリングネットワークの一部で、ここからあらゆる場所にサイクリングロードを通って行けるのだ。さすが台湾、自転車に優しい国だ。

11:49、開店時間の12時より少し早くMathewBike(馬修單車)に到着した。
シャッターは閉まっていて、しばらく待つことになった。
日本だと「12時オープン」は「12時前には開店準備完了」という感覚だが、台湾では「12時になってから開店準備を始める」という感じなのだろうか。
日本人が律儀すぎるのか、台湾人がおおらかなのか。どちらにせよ、郷に入っては郷に従えだ。お店のベンチに座って開店準備を見守った。

MathewBikeのオーナーが到着、開店準備をしてから自転車の受け渡しが始まった。
レンタルしたのは「Froging Touring Bike」という30速のツーリングバイク。
スタンド付きなので自立でき、キャリアに荷物を積んでも倒れない。
パニアバッグは防水仕様の左右セットで、レインカバーも付属している。
その他のセット内容としては、携帯ポンプ、タイヤレバーなどの工具セット、USB充電式のフロント&リアライト、パンク時用のチューブ2本(使用時は実費精算)、スマホが入るサイズのトップチューブバッグ、ワイヤーロック。
日本から念のために持参した工具や鍵はレンタルに含まれていたので必要なかった。一方、ボトルはレンタルに含まれていなかったので、持参して正解だった。
レンタル料金は15日間で6,500NTD(約32,500円)。付属品のレンタルも込みなので、リーズナブルだと思う。
予約した時点でPayPalでデポジット1,000NTDを支払い済みだったので、残り5,500NTDをその場でカード払いした。
試乗してみた第一印象は「ロードバイクとは全然違う」というもの。
タイヤは太めのブロックタイヤで安定感抜群。30速のギアは坂道や向かい風で大活躍しそうだ。
普段乗っているクロスバイクと比べると重くてゴツい印象で、軽快にスイスイ走るタイプではない。だが、この後の旅でこの安定感と変速の多さに何度も助けられることになる。
松山駅0km地点から環島スタート
士林から環島一号線起点のある松山駅に向かう。せっかくなので0km地点から周り始めたかったのだ。
だがそれは、台北市街地を北西の端から東の端までまるまる横断するということ。スタート地点に立つ前から、すでに大冒険が始まっていた。
右側通行とバイクたちの動きにはすぐ適応できた。赤信号に待ち時間が秒単位で表示されるのはありがたいし、歩行者用の信号から数秒遅れで青になる仕組みは素晴らしいアイデアだと感心した。
しかし、台北市街地のサイクリングは想定以上に時間がかかった。
Stravaで予めルートを作っていたが、音声ナビがないので使いづらい。諦めて、Googleマップのナビに頼ることにした。
だが、Googleマップのナビは走行レーンを誤認識して右折左折を繰り返し、方向感覚がわからなくなってグルグル同じところを一周してたことも。
それに加えて市街地は交差点が多い。体感で信号に引っかかる度に3分の待ち時間が発生する。
たかが10キロ程度の距離なのに、信号待ちと迷走の果てに1時間もかかってしまった。


そして13:32、ようやく環島1号線の0km地点であるTRA 松山駅(臺鐵松山車站)に到着した。

松山駅前のモニュメントで記念撮影。周りに頼める人が誰もいなくて、仕方なく自転車だけを撮影した。
ここから反時計回りで台湾一周の旅が始まる。

0km地点から走り始め、国家鉄道博物館前の交差点で信号待ちをしていると、遠くに台北のシンボルタワー・台北101が見えた。
「2週間後にまた会おう!」
心の中でつぶやきながら、台北市街地を西へと向かう。
淡水川サイクリングロード:快適な河川敷ライド

14:14、台北駅の北側のビル群を抜けて、堤防のゲートをくぐり大稲埕碼頭へ。
淡水川の河川敷にあるサイクリングロードに出た瞬間、世界が変わった。
ここからは信号もなく、フラットで快適な専用道路が続く。さっきまでの市街地の喧騒が嘘のようだ。
台北市街地では見かけることが少なかった自転車乗りたちがたくさんいて、平日の昼下がりにサイクリングを楽しんでいる。
堤防の壁に描かれたカラフルなアートを眺めながら、快適にサイクリングロードを南へ進む。
サイクリングロードを順調に進んでいたが、台北市と新北市の境界にある華江橋を渡り終えたあたりで迷ってしまった。
途中の分岐で間違った道を進んでしまったようで、気づいたら一般道に出ていた。
一般道に出てしまうと、元のサイクリングロードに復帰するのが一苦労だ。
サイクリングロードは堤防で隔てられていて、一度出るとゲートからしか中に入れない。
そのゲートの位置がわからず、一般道を彷徨い続けて結局20分ほどロスしてしまった。まだ初日なのに、先が思いやられる。
三峡老街・大渓老街を観光
そのあとのサイクリングロードは順調だった(工事中のダート道に入り込んだのは内緒)。

15:49、三峡老街に到着。三峡長福巖清水祖師廟で一休みする。
三峡老街は日本統治時代に整備された赤レンガの街並みで、バロック様式のファサード(建物正面)が特徴だ。ちなみに「老街」とは、昔ながらの古い街並みのことである。

200mほどのメインストリートに店舗が並び、「牛角」というクロワッサン風のパンが名物として知られている。


赤レンガのアーチが連なる美しい通りを歩いていると、まるでタイムスリップしたような気分になる。
平日の夕方だったので観光客は少なめ。自転車で老街をゆっくり通り抜けた。

車では通ることない道を自由気ままに進めるのは自転車の特権だ。
三峡を過ぎると、この旅で初めてとなる100mほどの峠越えが待っていた。
しかし、全然「登り」を感じないほどペダルがクルクル回る。さすが30段変速のツーリングバイク。ギアにはまだ余裕がある。

16:43、峠から少し下って大渓老街に到着した。三峡から約1時間のライド。今日はここがゴールの街。
大渓老街は三峡老街と同じく日本統治時代の建築様式を残す街並みで、豆干(トウガン)という豆腐製品が名物らしい。

三峡老街よりエリアが広く、観光客もスポットごとに散らばっている印象だ。


地方の体育館の片隅にある豆花屋「頼媽媽伝統豆花」で、今日のご褒美としてデザート休憩することにした。
体育館の中にあるお店なんて、観光客がふらっと入ることはまずないだろう。こういう穴場を見つけるのが楽しい。
豆花(トウファ)は豆腐のようなプルプルのデザートで、シロップとトッピング(タピオカ、小豆など)をかけて食べる。これも台湾に来たら絶対に食べたかったものの1つだ。

初めてなので、トッピングの中身もよくわかっていない。冷たい黒豆花を注文し、トッピング(3つ選べる)はお任せした。価格は50NTD。

疲れた体にほどよく甘い豆花が染み渡る。想像していた通りの好きな味だ。これからいろんな場所で豆花を食べ比べてみたいと思った。
大渓の宿に到着
17時過ぎ、Booking.comで予約していた宿「Hostel Alley Inn」に到着した。
名前の通り、一人通るのがやっとな狭い路地の奥にある宿だ。入口がわかりにくくて、Googleマップで外観を何度も確認しながらたどり着いた。

若い女性オーナーが英語で案内してくれて、自転車はガレージに置かせてもらえた。予約時に自転車を置けるか確認しておいて正解だった。

6人部屋のドミトリーだが、この日の宿泊客は自分を含めて2人だけ。静かでゆっくり休めそう。
僕は基本どんな環境でも寝られる(路上とか駅寝とか西成とかでも普通に寝てる)ので、シングルタイプのホテルよりも格安なドミトリータイプのホステルでも問題ない。ただ、心配してたのは日本とは勝手が違う海外のホステルってだけ。
そんな心配も杞憂だった。寝床は狭いが、部屋やベッドは綺麗で、飲料水もボトルウォーターが用意されている共同キッチンや清潔な洗面所とシャワールームなど、想定より格段によいホステルだった。
冬用のダウンの準備が必要だった日本の11月と比べて、台湾はまだまだ暑さが残っていた。今日は久しぶりにべとつくような汗をかいた。
服装は半袖と薄手の長袖があれば十分。ただ、現地の台湾人にとっては「寒い」らしく、Tシャツは珍しく、厚手の服を着ている人も多かった。文化の違いを感じる瞬間だ。
汗だくの体をすぐにシャワーで流してリフレッシュした。
台湾のホステルは基本的にシャワーのみでバスタブはない。備え付けのボディウォッシュとシャンプーはあるので、バスタオルだけ用意すればOKだ。

シャワー後、狭い寝床の中で荷物の整理をしていると、ルームキーが見当たらない。
何度荷物をひっくり返しても見つからない。シャワールームや洗面所を探し回ったが、どこにもなかった。
「まだ旅が始まったばかりなのに、鍵の紛失とは幸先が悪すぎる……」
焦りながら1時間近く探し続けた。
鍵をなくした賠償金も気になるが、それ以上に痛いのは明日の出発が遅れること。明日は今回の旅で最長距離となる約150kmを走る予定で、オーナーがいない早朝に出発する計画だったのだ。
最終的に見つかったのは、「絶対にないだろう」と思っていた着替えの袋の中。
ホッとすると同時に、無駄な時間を過ごしてしまい貴重な睡眠時間が削られたことを悔やんだ。
大事なものは決まった場所にしまう。そんな当たり前の習慣の大切さを痛感しながら、夢の中へ落ちていった。
コラム:台湾のインターネット環境
今回の旅で eSIM トラブルに遭遇したこともあり、台湾のインターネット環境についてまとめておく。
観光客向けSIMの選び方
台湾で使えるSIMは大きく分けて3種類ある。
1. 物理SIM(空港カウンター購入)
桃園空港の到着ロビーには、大手通信キャリアの販売カウンターがある。
- メリット: スタッフが設定してくれる、その場で動作確認できる。音声通話付き
- デメリット: 混雑時は待ち時間が長い、物理SIMスロットが必要
- 料金目安: 3日間 300NTD〜、15日間 700NTD〜
2. eSIM(事前購入)
KKdayやKlookなどで事前購入し、QRコードでインストールする方式。
- メリット: 事前にインストールしておけば到着後すぐ使える、物理SIM不要。日本円支払い
- デメリット: 設定トラブルが起きると自力で解決が必要、対応機種に制限あり
- 料金目安: 15日間 2GB/日で 1,500円前後
今回利用したのは KKday で購入した中華電信の eSIM(15日間 2GB/日)。
5Gに対応してないが、5Gは繋がるエリアが限定的のようだし、特にスピードも重視してなかったので4Gで問題なかった。 PCからもスマホ経由のテザリングでネットにつなごうと思っていたのだが、購入した後にテザリングできないような注意書き(インターネット共有が不可)に気づいた。しかし、実際にはテザリングできていて問題はなかった
3. 日本キャリアの海外ローミング
楽天モバイルやahamoなど、追加料金なしで海外利用できるプランもある。
- メリット: 設定不要、日本の電話番号がそのまま使える
- デメリット: データ容量に制限あり、通話料金が高い場合も
- 料金目安: プランにより無料〜1日980円程度。楽天は2GBまで、ahamoは30GBまで無料
台湾の主要キャリア比較
| キャリア | 特徴 | エリア |
|---|---|---|
| 中華電信 | 最大手、エリアカバー率No.1 | 山間部でも比較的つながる |
| 台湾大哥大 | 2位、都市部に強い | 都市部は問題なし |
| 遠傳電信 | 3位、コスパ良し | 都市部中心 |
| 台湾之星 | 格安、2024年に台湾大哥大と合併 | 都市部中心 |
自転車で台湾一周する場合、都市部ではない台湾の東側を通ることも考えると、エリアカバー率の高い中華電信が無難だと思う。 今回の旅の中で、電波が繋がらないということはなかった。
4G vs 5G:どちらを選ぶべき?
結論から言うと、4Gで十分。
自転車旅行では地図とSNS程度の用途がメインなので、4Gの速度で困ることはなかった。
5G対応SIMは若干高いので、コスパを考えると4Gプランがベスト。
フリーWiFiスポット
SIMがなくても使えるフリーWiFiもある。
空港のフリーWiFi
桃園空港では「Airport Free WiFi」で無料接続可能。eSIMが使えなくてもサポートに連絡できたのはこのWiFiがあったおかげである。
街中のフリーWiFi
- 台北市: 「Taipei Free」
- MRT駅構内: 「.TPE-Free AD WiFi」
- コンビニ: セブンイレブン、ファミリーマートで利用可能
ただし、街中のフリーWiFiは速度が遅かったり、接続が不安定だったりすることが多い。
メインの通信手段としては頼りにしない方がいい。
ホテル・ホステルのWiFi
今回泊まった宿泊先ではすべてWiFiが用意されていて快適に使えた。なので、eSIMの1日2GBも必要なかった。
速度はまちまちだが、SNSや地図の確認には十分。
パスワードはチェックイン時に教えてもらえるか、部屋に掲示されていることが多い。
台湾では使えない日本のサイト
普段使っているサイトやアプリの使用で、特に不便を感じるとこはなかった。動画サブスクなどはジオブロッキングが入って見られないと思う。YouTubeは問題なく見れた。
あと、NHK語学講座のアプリを毎日の日課としていたが、台湾からだとアプリは開けても音声のダウンロード再生はできなかった。
今回の教訓
- メイン回線とバックアップを用意する: eSIMトラブルに備えて、日本キャリアのローミングや物理SIMを予備として持っておくと安心
- 到着後に設定のリセット&再起動: モバイルデータ通信の設定リセットとiPhoneの再起動で接続が繋がるようになることがある
- 空港WiFiの使い方を把握しておく: 万が一SIMが使えない場合のバックアップとして
Day 1 まとめ
走行データ
この日の走行距離は65.5km(計画では46km)。
移動時間は3時間32分、経過時間は5時間9分。
獲得標高は282m、平均速度は18.6km/h。
詳細なデータはStravaで確認できる。
費用まとめ(Day 1)
旅行全体の費用として、 台湾へのフライトが往復24,413円、空港までの交通費が往復で約2,000円、eSIM 15日間 1,444円、自転車レンタルが6,500NTD(約32,500円)。
この日の出費は合計で1,140NTD(約5,700円)。
内訳は、羽田空港のコンビニで362円、桃園空港MRTが160NTD(約800円)、台北MRTが25NTD(約125円)、胡椒餅と豆乳が75NTD(約375円)、泡泡冰が60NTD(約300円)、豆花が50NTD(約250円)、宿泊費が770NTD(約3,850円)。
1NTD(ニュー台湾ドル)は約5円で計算している。
初日の感想と教訓
良かった点
- 入国手続きがスムーズだった
- 士林でローカルなグルメを堪能できた
- 三峡・大渓の老街が美しかった
- 自転車レンタルのセット内容が充実していた
反省点
- 台北市内のナビゲーションに時間がかかりすぎた
- 0km地点にこだわりすぎて遠回りになった
- 部屋の鍵の管理をもっと気をつけるべきだった
- eSIMの事前設定をもっと確認すべきだった
体調面
暑さで予想以上に体力を消耗した。前日ほとんど寝られなかった影響もあって、疲労感がじわじわと溜まっている。
明日は最長距離を走る。早く寝て体力を回復しなければ。
次回予告
Day 2 は大渓から台中まで、今回の旅で最長の約150kmに挑戦する。
鍵紛失騒動で睡眠時間が削られた状態で、果たして走り切れるのか……?
次回、「Day 2:大渓→台中」に続く。

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