山梨県の大菩薩嶺は、標高2,057mの日本百名山。上日川峠まで車でアクセスできるため、家族登山に最適な山として、ひなた一家が訪れます。福ちゃん荘の山菜うどんと、山頂でのビール。家族の温かさが伝わるエピソードの舞台です。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 山名 | 大菩薩嶺(だいぼさつれい) |
| 標高 | 2,057m |
| 所在地 | 山梨県甲州市・北都留郡丹波山村 |
| 難易度 | ★★☆☆☆(上日川峠から) |
| 推奨シーズン | 5月~11月 |
| コースタイム | 周回約3時間 |
| 登山スタイル | 日帰り家族登山 |
ヤマノススメでの描写
原作での登場シーン
【九十一合目】大菩薩嶺
- メンバー: ひなた、ひなた父、ひなた母
- アクセス: 〈車〉上日川峠
- コース: 上日川峠→福ちゃん荘→大菩薩峠(1,897m)→雷岩→大菩薩嶺(2,057m)→雷岩→福ちゃん荘→上日川峠
あらすじ
【九十一合目 文化が違うって…?】ひなた一家は上日川峠の駐車場から登山開始。往路の福ちゃん荘で山菜(きのこ?)うどん(そば?)を食べる。ひなた母は、大菩薩嶺で飲むためのビール(ひなた用にジュース)を買ってきていた。
ヤマノススメ単行本13巻に収録されています
ルート地図
聖地巡礼のポイント
- 上日川峠: 標高1,600mの登山口
- 福ちゃん荘: 名物山菜うどん
- 大菩薩嶺山頂: 日本百名山の標識
アクセス・登山情報
アクセス方法
首都圏から日帰り可能な百名山です。
電車・バスでのアクセス JR中央本線甲斐大和駅から栄和交通バス「上日川峠」行きで約40分(例年シーズン中(4月下旬〜11月上旬)は平日も運行、1日3-4本)。平日や冬季はタクシー利用(約7,000円)。
マイカーでのアクセス 中央道勝沼ICから国道20号・県道218号経由で約40分。上日川峠駐車場(無料・約100台)。週末は早朝から満車になるため、前夜着推奨。冬季(12月中旬~4月中旬)は県道通行止め。
おすすめコース
大菩薩嶺は複数のコースがあります。
周回コース(原作ルート) 上日川峠→福ちゃん荘→大菩薩峠→賽ノ河原→雷岩→大菩薩嶺 休憩→雷岩 昼食→唐松尾根→福ちゃん荘→上日川峠
最短ピストン 上日川峠→唐松尾根(急登注意)→雷岩→大菩薩嶺→往復 最短ルートで約2.5時間。
ロングコース 裂石登山口→丸川峠→大菩薩嶺→大菩薩峠→石丸峠→裂石 健脚向け約7時間。
装備と準備
標高2,000m超の山なので、基本装備は必須です。
基本装備
- 登山靴
- ザック(20-25L)
- 雨具(天候急変多い)
- 防寒着(稜線は寒い)
- 飲み物(1.5L)
- 昼食・行動食
- 日焼け止め
家族登山の持ち物
- お菓子・ジュース
- レジャーシート
- 記念撮影用カメラ
- 子供用の軽食
大菩薩嶺の魅力
日本一の富士を望む、天空の稜線散歩
大菩薩嶺の最大の魅力は、大菩薩峠から雷岩へと続く開放感あふれる稜線歩きです。一歩足を踏み出せば、視界を遮るもののない大パノラマが広がり、裾野を広げた富士山の雄大な姿が常に寄り添ってくれます。標高2,000mの高所にありながら、なだらかで歩きやすいこの道は、まさに「稜線漫歩」という言葉がぴったり。あおいがお母さんと一緒に歩いたように、大切な人と会話を楽しみながら、空に近い場所で贅沢な時間を過ごすことができます。
変化に富んだ景色と、山小屋の温もり
スタート地点のしっとりとした深い森から始まり、突如として視界が開ける峠のドラマチックな展開、そして岩場が続く雷岩周辺と、短い行程の中に山の魅力が凝縮されています。また、ルート上には「ロッヂ長兵衛」「福ちゃん荘」「介山荘」といった歴史ある山小屋が点在しているのも心強いポイント。名物の山菜うどんやほうとうに舌鼓を打ち、歴史小説『大菩薩峠』の世界に思いを馳せるなど、文化的な香りも楽しめる名山です。
実際の巡礼記録
日程: 2017年12月23日[日帰り]
コースタイム: 大菩薩峠登山口 08:01→08:08裂石登山口駐車場→08:15* 丸川峠分岐駐車場→09:23 丸川峠→10:24 大菩薩嶺 10:27→10:39 雷岩 10:41→11:07 福ちゃん荘 11:12→11:22 上日川峠 11:23→12:11 千石茶屋 12:14→12:22 丸川峠分岐駐車場 12:23→12:28 裂石登山口駐車場→12:32 雲峰寺駐車場
ルート地図
巡礼レポート
塩山駅からバスで大菩薩峠登山口バス停へ

塩山駅から登山客5名を乗せたバスに揺られ、終点の大菩薩峠登山口バス停へ。


気温はマイナス2度。路面は所々で凍結しており、冬の空気を感じながらのスタートです。


丸川峠までは、沢を越え、尾根筋をひたすら登り続けます。


道中、すぐそばでキツツキに出会う嬉しいサプライズもありました。やがて視界が開け、丸川峠に到着。登ってきた方向を振り返ると、青い空に富士山が顔を覗かせていました。


登山道には少し雪が残っていましたが、アイゼンを使うほどではありません。その代わり、時折、宝石のように大きく成長した霜柱が足元を彩ってくれました。
大菩薩嶺に到着

最高地点の大菩薩嶺(2,057m)に到着。前評判通り、木々に遮られて眺望はありませんが、百名山登頂の達成感に浸ります。

見晴らしのよい雷岩

そこから10分ほど歩き、見晴らしの良い雷岩へ。全く人に出会わなかった丸川峠ルートとは打って変わり、一気に賑やかな雰囲気になります。

ここからの景色は圧巻で、富士山の裾野と南アルプスが重なり合うスカイラインの美しさは言葉を失うほど。手前に見える大菩薩湖(上日川ダム)や、甲州市の街並みが箱庭のように広がっていました。






当初は大菩薩峠まで足を延ばす予定でしたが、帰りのバスの時間が気になり、雷岩から唐松尾根を下ることに。

福ちゃん荘。公衆トイレあり。

福ちゃん荘を経て、ロッヂ長兵衛までは舗装路で下りました。


上日川峠から裂石を結ぶ道は、一部崩落箇所があり、一旦舗装路を迂回するポイントもありました。また、足首まで埋もれるほどの深い落ち葉が積もっている場所もあり、踏み外しやスリップに細心の注意を払いながら下山しました。
大菩薩嶺といえば「手軽なハイキング」というイメージを持っていましたが、丸川峠経由の登りは意外にもハードで歩き甲斐がありました。
帰りのバスについては、12時直前の便を逃すと3時間待ちになると焦り、大菩薩峠を諦めて下山を急ぎました。結局その便には間に合わなかったのですが、他路線の便があったため、1時間ほどの待ち時間で済みました。「これなら大菩薩峠に寄っていけばよかった」という思いも残りましたが、それもまた登山の醍醐味。次回への宿題ができた充実の山行となりました。
この後、帰りの電車で大月駅を通るので、ついでに岩殿山にも登りました。
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下山後の楽しみ「美肌の湯」
登山の疲れを癒やすなら、麓の温泉は欠かせません。裂石側に位置する大菩薩の湯は、多摩川と笛吹川の分水嶺に湧く名湯。
また、甲斐大和駅方面へ下るなら、全国屈指の高アルカリ性を誇るやまと天目山温泉がおすすめ。トロトロとした独特の肌触りのお湯は「美肌の湯」として知られ、登山の後の爽快感をさらに高めてくれます。
よくある質問
Q: 初心者でも登れますか?
A: 上日川峠(標高約1,600m)からスタートすれば、標高差は約450mと手軽で、初心者やご家族連れに最適です。一方で、今回レポートされた裂石(大菩薩峠登山口)からのルートは、標高差が1,400m近くあり、本格的な体力が必要な健脚向けコースとなります。自分の体力に合わせて計画を立てましょう。
Q: 冬でも登れますか?
A: 可能です。ただし、12月中旬から4月中旬までは上日川峠への県道が閉鎖されるため、裂石からのロングコースのみとなります。雪が少ない年でも、凍結箇所があるためチェーンスパイクや軽アイゼンは必ず携行してください。また、稜線は「大菩薩おろし」と呼ばれる猛烈な寒風が吹くため、完全な防風・防寒装備が必要です。
Q: 福ちゃん荘の山菜うどんは?
A: 名物の「山菜うどん」や「ほうとう」が人気です。あおいたちが訪れた際のように、歴史ある山小屋の雰囲気の中でいただく温かい食事は格別です。
※冬期は休業や不定休となる場合があるため、事前に確認することをおすすめします。
Q: 富士山はいつでも見えますか?
A: 湿度が低く空気が澄んでいる秋から冬の午前中がベストです。レポートにあったように、丸川峠からひょっこり見える富士山や、雷岩から裾野まで広がる大パノラマは、一度見たら忘れられない絶景。夏場は午前9時を過ぎると雲に隠れやすいため、早めの行動が吉です。



