日本百名山全山踏破 26座目 谷川岳 | 青春18きっぷ・土合駅462段と西黒尾根

オキの耳 日本百名山
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谷川岳に向かうまで

前週の伊吹山に続いて、青春18きっぷの残り2回分を使い切りたかった。期限も迫ってたから、経済面を最優先して連続登山を決行。

自分は普段、二週間ごとにひとつの山に行くペースがちょうどいいと思ってるけど、青春18きっぷの利用期限に追われる形になった。まあ、何も予約していない日帰り登山だから、天気を見ながら柔軟に計画変更できるのが青春18きっぷのいいところ。

土曜日の計画を日曜日にスライドしたのも、天気予報を見て判断したからだった。

ヤマノススメでも重要な舞台の谷川岳

谷川岳はアニメ版ヤマノススメ2期でも重要な山として描かれている。原作ではあおいが苦手を克服する山であり、新しい出会いが生まれた山でもある。

実際に登ってみた

日程: 2017年08月27日(日) [日帰り] 天候: 曇時々晴れ

アクセス

土合駅を利用。下りプラットホーム(水上→土合方向)は地底にあり、地上まで462段の階段を登る必要がある。駅を出るだけで15分ほどかかる特殊な駅だった。

地図・標高グラフ

⏱タイム🏃距離↗登り↘下り
06:0713.5km1,517m1,511m

コースタイム

ルート: 土合駅-(西黒尾根)-肩の小屋-トマノ耳-谷川岳-トマノ耳-肩の小屋-(天神尾根)-(田尻尾根)-土合駅

土合駅下りホームから486段の階段を登って地上駅へ

土合駅の下りプラットホーム
土合駅の下りプラットホーム
土合駅の下りプラットホーム地底ホーム構造
土合駅の下りプラットホーム

ヤマノススメ原作と同じ地下の土合駅からスタート。百人はいそうな小中学生の集団が電車から降りてきて、地下の反響音もあって無人駅と思えない賑やかさ。

土合駅の462段階段登り
土合駅の階段

地上に出るには462段(連絡通路で+24段の合計486段)の階段を登る。登山前のウォーミングアップには十分すぎる。階段左側に地下水が流れているのは、かつてエスカレーター設置予定だった名残とのこと。

土合駅連絡通路構造
土合駅連絡通路
土合駅の階段
土合駅の階段
土合駅の風圧を弱くする壁
土合駅の風圧を弱くする壁

階段真ん中の壁は、列車から発生する風圧を弱くするためのもの(地上駅のパネルで学習)。

階段数は462段
階段数は462段
車道を渡る通路
車道を渡る通路
土合駅改札口到着
土合駅の改札

15分ほどかけて、ようやく駅の外へ。日光が眩しくて、まさにモグラの気分を体感した。

山行タイムライン
  • 10:12
    土合駅
    土合駅地上部分
    土合駅

    「ようこそ日本一のモグラえきへ」の看板が迎えてくれる。

    土合駅前駐車場の様子
    土合駅前の駐車場
  • 10:18
    白毛門登山口駐車場
    スノーシェッドからの土合駅
    スノーシェッドからの土合駅
  • 10:28
    土合口駅/谷川岳ベースプラザ
    土合口駅/谷川岳ベースプラザ
    土合口駅/谷川岳ベースプラザ
    谷川岳ロープウェイ
    谷川岳ロープウェイ

    土合駅からは車道歩き。谷川岳ロープウェイの土合口駅をスルーして、更に上の西黒尾根登山口へ向かう。

  • 10:35
    西黒尾根登山口
    西黒尾根登山道
    西黒尾根登山道

    西黒尾根は急登で有名だけど、歩いてみるとそれほどキツイ斜度じゃなかった。確かに登り一辺倒だが、なだらかな登りも挟んで息が切れることはない。

    西黒尾根登山道
    西黒尾根登山道

    樹林帯を抜けて眺めの良い稜線歩きへ(といっても、この天気で眺めは良くないが)。

    西黒尾根の鎖場
    西黒尾根の鎖場

    鎖場で岩登り。ひび割れた岩の段差がステップとなって登りやすい。

    西黒尾根
    西黒尾根
    西黒尾根稜線部の花
    蛇紋岩で滑りやすい岩場
    蛇紋岩で滑りやすい岩場

    蛇紋岩で足がツルツル滑るので、三点支持での手の役割が重要。ちょっとしたボルダリング気分で面白い。

  • 11:56
    ラクダの背(ラクダのコブ)
    ラクダの背
    ラクダの背
  • 11:59
    ラクダのコル
    谷川岳頂上はガスってる
    谷川岳頂上はガスってる

    頂上はガスでハッキリ見えない。写真を見返すと虹が出てることに気付いた。

    ラクダのコルの花
    ラクダのコルの花
  • 12:33
    ザンゲ岩
    ザンゲ岩
    ザンゲ岩

    ザンゲ岩。名前の由来も謎だし、どこがザンゲ岩なのか根本的なところがよくわからない。

  • 12:50
    谷川岳・肩の小屋
    肩の広場のケルン
    肩の広場のケルン

    ヤマノススメにも登場したシンボリックな道標。周辺はちょっとした広場となっていて、お昼を楽しんでる人が多かった。

  • 12:54
    谷川岳(トマノ耳)
    トマの耳
    トマの耳

    ガスガスの中、トマの耳に到着。

    トマの耳でのガス天候
    トマの耳

    休憩無しで登ってきたので、ここでお昼休憩。

    オキの耳への稜線
    オキの耳への稜線

    トマの耳からオキの耳へと続く道をガスが晴れた瞬間を狙って撮影。本当に一瞬で、すぐにガスが漂って見えなくなる。

    オキの耳への稜線の花
    オキの耳への稜線の花
  • 13:33
    谷川岳
    オキの耳
    オキの耳

    トマの耳より14mだけ高いオキの耳。太陽を背にガスを覗き込むと、自分の影の周りに虹が見えるブロッケン現象を薄っすらと体験した。

    オキの耳山頂広場
    オキの耳
    ウスユキソウらしき高山植物
    ウスユキソウかな?

    ウスユキソウかな?高山植物も見つけることができた。

    オキの耳山頂でのガス状況
  • 13:47
    谷川岳(トマノ耳)
    トマの耳経由で下山開始
  • 13:51
    谷川岳・肩の小屋
    肩の小屋
    肩の小屋

    谷川岳肩の小屋の横を通って天神尾根を緩やかに下っていく。

    肩の小屋の鐘とヤマノススメ聖地
    肩の小屋の鐘

    肩の小屋と原作にも登場した鐘。

    肩の小屋周辺の様子
    肩の小屋
  • 13:57
    天神ザンゲ岩
  • 14:07
    天狗の留まり場
    天神尾根の登山者渋滞
    天神尾根の渋滞

    登りの西黒尾根とは全然違う人通りの天神尾根。天狗の留まり場を過ぎた辺りで渋滞の列ができていて、完全にストップ状態。

  • 14:38
    熊穴沢避難小屋
  • 14:57
    天神平・天神峠分岐点

  • 15:03
    天神尾根・田尻尾根分岐点
    天神尾根・田尻尾根分岐点
    天神尾根・田尻尾根分岐点

    熊穴沢避難小屋を過ぎた辺りからは、止まることはなくなり流れは良くなったが、前の人に付いていくのは変わらない。何も考えずに歩いていたら目の前にロープウェイが姿を表し、降りる予定の田尻尾根コースを通り過ぎたことに気付いて引き返し。

    田尻尾根の下山ルート
    田尻尾根

    田尻尾根は急な下り坂で、浮いている石はないけど滑りやすい粘土質の箇所がある。多分9割の人が滑ると思われる粘土質の段差があり、自分もマジョリティなので足を取られて滑って転んだ。

  • 15:46
    田尻尾根登山口
    上にはロープウェイ
    上にはロープウェイ
    沢を何度も渡る
    沢を何度も渡る

    下り道の中間あたりで、田尻尾根を抜けて緩い砂利道になる。上をロープウェイが通ったり、沢の上を渡ったりと夏の終わりを感じるのどかな道。

  • 16:13
    白毛門登山口駐車場
  • 16:19
    土合駅
    土合駅上りプラットホーム
    土合駅上りプラットホーム

    下りとは違って地上にある土合駅の上りプラットホームから帰路へ。

下山後の感想

前日が雨だったため滑りやすかった(ただし泥濘はない)。登りの西黒尾根は頂上近くになると滑りやすい蛇紋岩の上を行く岩場もあり、慎重に進む必要がある。下りの田尻尾根は粘土質で滑りやすい箇所があった。

天神尾根は補助ロープなどがある場所もあるが危険な箇所はない。ただ、大勢の人が歩く尾根の割に道幅が狭いため渋滞となっていた。

谷川岳の天気予報をずっと見ていたけど、なかなか週末に良い天気となることがなく行けずにいた。日曜日は午後から晴れ予報だったので、チャンスと思い登ってみたものの山頂はガスって景色は望めず残念。梅雨が開けてからの山行でことごとく天気に恵まれてない気がする。

まあ、登山口では秋が近づいて来たような涼しさで、直射日光も当たらず登りやすかったので良かったことにしよう。

かかった費用と装備

青春18きっぷ利用で経済的な谷川岳アクセスってことで、交通費は格安に抑えられた。

交通費用

  • 電車(青春18きっぷ): 2,370円(1回分利用・金峰山瑞牆山の残り)

交通費合計: 2,370円

青春18きっぷの残り1回分は翌週に使用予定。土合駅の462段階段は登山前の良いウォーミングアップになった。

食費・その他

  • 昼食: 500円
  • 行動食: 300円

食費合計: 800円

総費用

合計: 3,170円

青春18きっぷを活用することで、首都圏から百名山へのアクセスコストを大幅に削減できる。谷川岳は特に青春18きっぷでアクセスしやすい百名山のひとつ。

今になって思うこと

天気が悪かったので、土合駅の地上への階段上りがクライマックスな感じになってしまい、記憶によく残っている登山だった。

当時の地上駅は、蜘蛛の巣や蛾の死骸が散乱していて荒廃した駅舎になっていた印象。しかし、2020年に土合駅を車で訪れてみると、清掃されて小綺麗になっており、駅舎の中にある駅務室が改装され、おしゃれなカフェがオープンしていた。変わり様がすごい。

年代が上の人には、登山の前に駅寝していたイメージがあると思うが、若い人たちにはインスタ映えするような流行りのスポットに見えてくるんだろうか。

土合駅の462段階段は確実に体力を消耗するので、登山前のウォーミングアップとして考慮に入れておいた方がいい。特に冬季は凍結の危険もあるため、しっかりとした靴での登駅が必要。

谷川岳は天気次第で全く印象が変わる山なので、晴天時にもう一度訪れたい山のひとつ。西黒尾根からの登りはそれほどキツくないが、蛇紋岩の岩場は滑りやすいため要注意。


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