滋賀県最高峰の伊吹山は、日本百名山にして花の百名山。標高1,377mの独立峰で、あおいがリーダーを務める記念すべき山。高山植物の宝庫と、琵琶湖を見下ろす絶景。家族と楓を率いて、あおいの成長が光るエピソードです。
基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 山名 | 伊吹山(いぶきやま・いぶきさん) |
| 標高 | 1,377m |
| 所在地 | 滋賀県米原市・岐阜県関ケ原町 |
| 難易度 | ★★★☆☆(標高差1,200m) |
| 推奨シーズン | 5月~10月(高山植物は7-8月) |
| コースタイム | 登り3.5時間、下り2.5時間 |
| 登山スタイル | 日帰り・家族登山 |
ヤマノススメでの描写
原作での登場シーン
【六十合目】伊吹山
- メンバー: あおい、楓、あおい父、あおい母
- アクセス: 米原駅-伊吹山上野登山口
- コース: 伊吹山上野登山口→伊吹山一合目(伊吹高原荘)→伊吹山六合目避難小屋→日本武尊像(伊吹山)→伊吹山(1,377m)→伊吹山上野登山口-伊吹薬草の里文化センター
あらすじ
【六十合目 伊吹山でリーダーに!?】あおいは父から伊吹山登山のリーダーに任命され、小春に電話で相談する。米原駅では夜行バスで来た楓をピックアップし伊吹山登山口の駐車場へ。山頂での昼食はコンビニで買ったご飯(おにぎり、揚げパン、コッペパン)。あおいの父はクッカー一体型ストーブでコーヒーを淹れようとするも、母から伊吹山は火気厳禁だと制止される。下山後は伊吹薬草の里文化センター(ジョイいぶき)の薬草湯に入浴。
ヤマノススメ単行本9巻に収録されています
ルート地図
聖地巡礼のポイント
- 米原駅: 楓との合流地点
- 伊吹山上野登山口: 三之宮神社
- 伊吹高原荘(一合目): 最初の休憩地
- 日本武尊像: 山頂の象徴。「想像よりショボいな!!」
- 伊吹薬草の里文化センター: 下山後に入浴
アクセス・登山情報
アクセス方法
関西・東海からアクセス良好な百名山です。
電車・バスでのアクセス 米原駅から「伊吹山上野口」への直行バスは現在運行されておらず、JR近江長岡駅から湖国バスを利用するのが一般的です。
マイカーでのアクセス 名神高速関ヶ原ICから約30分、または米原ICから約20分。伊吹山上野登山口駐車場(有料500円・約60台)。週末は早朝から満車になることも。
伊吹山ドライブウェイ 山頂直下まで車で行ける有料道路(往復3,140円)。体力に自信がない場合の選択肢。
おすすめコース
伊吹山は複数のルートがあります。
上野登山口コース(原作ルート) 上野登山口→一合目→三合目→五合目→六合目→八合目→山頂 休憩→下山開始→上野登山口
【重要】 2023年に発生した大規模な崩落により、「上野登山口(正面登山道)」は現在も全区間通行止めが続いています。原作ルートを歩くことは物理的に不可能です。
弥高尾根コース 上平寺城跡から登る静かなルート。健脚向け、約4時間。
笹又コース 最短ルートだが急登。約3時間。最新の規制情報を確認してください。
装備と準備
標高差1,200mの本格登山です。
基本装備
- 登山靴
- ザック(25-30L)
- 雨具(天候急変多い)
- 防寒着(山頂は寒い)
- 飲み物(2L以上)
- 昼食・行動食
- 日焼け止め・帽子
伊吹山特有の注意
- 火気厳禁(山頂付近)
- トイレ協力金(山頂200円)
- 高山植物保護(立入禁止区域厳守)
伊吹山の魅力
天空の楽園「花の百名山」
伊吹山は日本屈指の高山植物の宝庫として知られ、夏には山頂付近がお花畑で埋め尽くされます。特に「イブキトラノオ」や「イブキフウロ」など、名前に「イブキ」を冠する固有種が多いのが特徴。5月から秋にかけて、シモツケソウのピンクやクガイソウの紫が斜面を彩る光景は、まさに「天空の楽園」と呼ぶにふさわしい美しさです。
360度、近畿・中部を見渡す大パノラマ
独立峰である伊吹山頂からは、遮るもののない360度の大展望が広がります。西には日本最大の湖・琵琶湖が広がり、南には広大な濃尾平野、北には白山連峰、そして東には鈴鹿山脈の山々を一望できます。空気が澄んだ条件の良い日には、遠く富士山の姿を拝めることもあり、その圧倒的な開放感は登山の疲れを一気に吹き飛ばしてくれます。
日本武尊が眠る伝説と薬草の歴史
古事記や日本書紀にも登場する伊吹山は、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が白猪に姿を変えた山の神を退治しようとして返り討ちにあったという伝説が残る神秘的な場所です。山頂には今も日本武尊の像が鎮座し、登山者を見守っています。また、古くから薬草の山としても有名で、織田信長が大規模な薬草園を開いたという歴史があり、現在も「伊吹もぐさ」などの特産品としてその文化が受け継がれています。
実際の巡礼記録
日程: 2017年8月21日[日帰り]
コースタイム:伊吹登山口(三之宮神社前)バス停 09:03→09:24 伊吹山一合目(伊吹高原荘)→09:37 伊吹山二合目→10:03 伊吹山三合目→10:12 伊吹山四合目 10:17→10:20 伊吹山五合目 10:26→10:34 伊吹山六合目避難小屋 10:37→10:43 伊吹山七合目 10:48→10:59 伊吹山八合目 11:07→11:12 山頂周回道分岐・合流点 11:14→11:23 日本武尊像(伊吹山) 11:42→11:45 伊吹山→11:47 日本武尊像(伊吹山)→11:53 山頂周回道分岐・合流点 11:54→11:59 伊吹山八合目 12:06→12:09 伊吹山七合目 12:12→12:17 伊吹山六合目避難小屋 12:20→12:26 伊吹山五合目→12:30 伊吹山四合目 12:31→12:38 伊吹山三合目→12:56 伊吹山二合目→13:04 伊吹山一合目(伊吹高原荘)→13:20 伊吹山上野登山口 13:24→13:25 伊吹登山口(三之宮神社前)バス停 13:27→13:35 上野口バス停→14:10 伊吹せんろみち入口→14:21 近江長岡駅
ルート地図
巡礼レポート
3月に同じ滋賀の賤ヶ岳(しずがたけ)に登った際、雪に閉ざされた伊吹山を眺めて以来、いつか登りたいと願っていたのがようやく叶いました。
ただ、真夏の直射日光を浴びながらの登山はかなり体力を消耗します。快適に歩くならナイトハイクにするか、春や秋の涼しい時期が最適だと感じました。
近江長岡駅からバスで伊吹登山口へ
JR近江長岡駅を出て、待機していた伊吹登山口行きのバスに乗車します。駅から15分ほどで伊吹山登山口バス停に到着しました。ちなみに近江長岡駅にはコインロッカーが見当たらなかったので、荷物が多い方は注意が必要です。


伊吹山登山口
登山口から1合目までは、日差しを遮る森の中を進みます。土が湿っており、少々滑りやすい足元でした。


一合目

合目に到着すると、かつての「伊吹山スキー場」の面影が残る開けた場所に出ます。2010年に閉鎖されたとのことですが、麓の山荘は営業しているようで、合宿中と思われるコーラスグループが外で練習する歌声が響いていました。

1合目を過ぎると遮る樹木がなくなり、直射日光が照りつけます。

二合目

2合目では「この先ハチの巣!迂回して下さい」との案内があり、少し急な迂回路を通ることに。
三合目

3合目には山頂までで最後となるトイレがあり、その周辺には厳重に保護された美しいお花畑が広がっていました。


四合目

五合目

5合目には休憩所と自販機がありますが、この日は上の段のペットボトルが全て売り切れ。山の上では自販機をあてにしすぎない方が良さそうです。

六合目

6合目からは、山頂に向かってひたすら九十九折(つづらおり)の急登が続きます。
七合目





道中ではツリガネニンジンやコオニユリ、シモツケソウといった可憐な花々が目を楽しませてくれました。
山頂手前の鉄扉を抜けると、ようやく伊吹山の広大な山頂に到着です。
伊吹山の山頂に到着


山頂では、伊吹山寺と、原作であおいの父が「ショボい」と言っていた日本武尊(ヤマトタケル)像が迎えてくれます。


実際の最高地点である一等三角点(1,377.33m)にも足を運びましたが、あいにく周囲はガスに包まれ、期待していた絶景は望めませんでした。それでも、霧の中に咲くメタカラコウやハクサンフウロは幻想的で、花の百名山らしい魅力を感じられました。






伊吹山 一等三角点(1377.33m)


帰路につくと、誰もいないはずの頭上から人の声が。見上げると、高圧電線のメンテナンス作業中の方々でした。あんな高所での作業、本当に頭が下がります。


下山後、バスの時間が合わなかったため、滋賀名物「飛び出し坊や」を眺めながら近江長岡駅まで歩いて戻りました。
周辺情報・関連記事
滋賀・岐阜の山
霊仙山 カルスト地形の鈴鹿山脈の最北に位置する標高1,094 mの山。
養老山 濃尾平野に広がる養老山地の主峰。養老の滝で有名。
賤ヶ岳 戦国の「賤ヶ岳古戦場」。
日本百名山
富士山 日本最高峰3,776m。
谷川岳 魔の山と呼ばれる。
温泉・観光
戦国ロマンと名城を巡る
下山後の観光も充実しています。浅井氏ゆかりの小谷城跡近くにある須賀谷温泉は、戦国武将も癒やしたという由緒ある名湯で、日帰り入浴も可能です。少し足を延ばせば、国宝の天守が美しい彦根城や、天下分け目の戦いの舞台となった関ヶ原古戦場など、歴史の息吹を感じるスポットが多数あります。
よくある質問
Q: 初心者でも登れますか?
A: 2026年現在、主要な登山道(正面ルート)が崩落のため通行止めとなっています。そのため、現在は「伊吹山ドライブウェイ」を利用して山頂駐車場まで行き、そこから徒歩(約20〜40分)で山頂を目指すのが一般的です。これなら登山初心者や体力に自信のない方でも、気軽にお花畑と絶景を楽しめます。
Q: ドライブウェイと登山、どちらがおすすめ?
A: 現在は安全上の理由から、ドライブウェイでのアクセスを強くおすすめします。かつての徒歩登山は標高差1,200m、往復約10kmという本格的な行程でしたが、現在はドライブウェイを利用することで、貴重な高山植物の観察や山頂からのパノラマをより安全・確実に満喫できます。
Q: 火気厳禁の理由は?
A: 火気の使用は一切禁止されています。 伊吹山の高山植物群は国の天然記念物に指定されており、火災防止と生態系保護のため、全域で火気厳禁です。お弁当を持参するか、山頂にある売店の軽食を楽しみましょう。
Q: 薬草湯の営業時間は?
A: 登山口近くの「伊吹薬草の里文化センター」で本格的な薬草湯が楽しめます。営業時間は10:00~20:00(最終受付19:30)で、月曜が定休日(祝日の場合は翌日)です。伊吹山特有の薬草の香りは、旅の疲れを癒やすのに最高のご褒美になります。


