浅間山に向かうまで
雲取山で一泊のソロ登山の経験値を得て、今度は遠征での効率重視作戦に切り替えた。アクセスに時間もお金もかかる山々をレンタカーでまとめて登れば、日本百名山全山踏破の費用を抑えられる。
百名山ガイドブックの地図とにらめっこして、地方ごとのブロック分けで遠征計画を立てた。この時に立てた4つの遠征計画がこちら。
- 6月9日~12日に群馬・長野へ遠征(浅間山、四阿山、草津白根山)
- 7月7日~9日に東北へ遠征(早池峰山、岩手山、八幡平、鳥海山)
- 7月22日~23日に栃木へ遠征(男体山、日光白根山)
- 8月5日~7日に北海道へ遠征(利尻山)
この戦略がドンピシャで、結果的に百名山全山踏破の費用を大幅に抑えることができた。
遠征前の練習山行
浅間山の群馬長野遠征に向けて、トレーニングとヤマノススメ聖地巡礼を兼ねた練習山行を2つ実施。
5月27日 箱根外輪山(金時山~塔ノ峰)

乙女峠から小田原駅までの約20kmをスピードハイクで縦走。足腰の持久力チェックと、長距離歩行の感覚を掴んだ。
6月3日 飯能三名山(龍崖山~柏木山~多峯主山)

ヤマノススメ3期発表イベント「ヤマノススメファンミーティング」参加前の腕試し。飯能三名山の一筆書きハイキングで、地図読みと連続歩行の練習を兼ねた。
浅間山を含む5つの山に登る群馬と長野へ レンタカー車中泊戦略
遠征にはレンタカーを使用。宿泊費を抑えるため、車中泊ができる車を選んだ。
車中泊まとめWikiを熟読して、ニコニコレンタカーでファンカーゴを3日間レンタル。車種を予約時に選べるのがニコニコレンタカーの良い所。
6月9日に名古屋から高速バスで高崎へ。夕方に高崎でレンタカーを借りて、3泊4日の群馬長野遠征スタート。
遠征1日目:荒船山・妙義山
6月11日 荒船山(内山峠からピストン)

ヤマノススメ聖地巡礼第一弾。道の駅で前泊して、早朝から登山開始。朝一番で山に入ると、蜘蛛の巣に引っかかりまくることを初めて知った。
同日 妙義山(中間道コースを両端からピストン)

ヤマノススメ聖地巡礼第二弾。中間道が途中で通行止めになってるため、東端と西端からそれぞれピストンする変則的な登山。
碓氷峠で群馬から長野へ
妙義山を昼過ぎに下山して、旧碓氷峠を通って群馬から長野県に入った。



県境の熊野皇大神社・熊野神社で県境をまたぐ体験。しげの屋では店内の床に引かれた県境線を見て、日本の県境の面白さを実感した。
ヤマノススメでは浅間山外輪山として黒斑山が登場
実際に登ってみた
日程: 2017年06月11日(日) [日帰り] 天候: 晴れ
アクセス
軽井沢側から車坂峠への登山口は舗装路だったが、帰りは四阿山方面に向かうため北側へ。すると未舗装のダート道に変わって、レンタカーでのハラハラ運転になった。
地図・標高グラフ
| ⏱タイム | 🏃距離 | ↗登り | ↘下り |
|---|---|---|---|
| 04:15 | 10.7km | 862m | 860m |
コースタイム
浅間山は噴火警戒レベルのため、山頂の前掛山へは入山不可。そのため外輪山の黒斑山を経由して、賽の河原まで下りるコースで山行を楽しんだ。
車坂峠から黒斑山へは表コースと中コースがあり、今回は中コースを選択。
ルート: 車坂峠-トーミの頭-黒斑山-蛇骨岳-仙人岳-Jバンド-湯ノ平-トーミの頭-車坂峠
- 04:13
- 05:06
- 05:22
- 05:48
- 06:08
- 06:19虎ノ尾
- 06:26
- 06:49
- 06:59
- 07:31トーミの頭
- 07:51
- 08:09
- 08:21車坂山
- 08:29
下山後の感想
景色、道、風、植生が目まぐるしく変わって、満足度の高い山行となった。浅間山の外輪山は、これぞ火山の魅力って感じの独特な地形とパノラマ展望を楽しめる。賽の河原の異世界感もすごかった。
続けて四阿山に登るため、慣れない未舗装路での運転にヒヤヒヤしながら車坂峠を北に下っていった。
かかった費用と装備
遠征中にかかった費用は、遠征最初の百名山にまとめて書くことにします。
遠征をレンタカーで行うにあたって、iPhone等を充電するため2つUSB口のついたシガーソケット充電器と、寝るためのキャンピングマットを購入。
キャンプ用のマットには3種類あるが、これはいわゆる「エアーキャンピングマット」という中にスポンジが入ってて、ある程度自動で膨らんでくれるタイプ。
中国産で3000円程度と安かったのだが、中で空気を区画分けしている部分のシールが剥がれて、まったく使い物にならなくなってしまった。おそらく、遠征中に空気を入れっぱなしで高所の登山口に行ったため、周りの気圧が低くなり耐えられなくなったんだと思う。
買うときは安くても数回使っただけでダメになるようでは、かえってお金がかかる。この経験以来、中国産やまがい物は避けて、品質が良く価格も手頃なモンベル製品に頼るようになった。
装備費
- 車載充電器: 799円
- キャンピングマット: 2,880円
装備費合計: 3,679円
交通費
- 高速バス(新宿~高崎)回数券往復: 1,395円×2(4枚綴りで5,580円)
- レンタカー72時間: 11,400円
- 菅平牧場駐車場(四阿山): 200円
- 白根火山ロープウェイ(草津白根山): 1,500円
- ガソリン代: 4,324円
交通費合計: 20,214円
食費
- 朝・昼・夕 3日分: 6,000円
- 行動食3日分: 900円
宿泊・食費合計: 6,900円
総費用
合計: 30,793円
今になって思うこと
レンタカーでの遠征登山って効率がよくて、お金もかからない!と、とても費用がかかると言われていた日本百名山全山踏破の解決法を発見した遠征だった。
この浅間山遠征で確立したレンタカー車中泊登山には、こんなメリットがある。
- 車の維持費用がかからない、メンテナンスが要らない、汚れを気にしなくていい
- レンタカー会社までは公共交通を使えばいいので、交通費が安い
- 登山口や近くの駐車場での前泊ができるので、早朝から山行ができる
デメリットは、車中の覗き込みを防止するカーテンや寝る場所のフラット化など、車中泊対策がしにくい所だろうか。前者はあまり気にしなくなる図太い神経が身についたし、後者はニコニコレンタカーなど車種が選べるレンタカー会社を選ぶことで妥協できるようになった。
浅間山は外輪山の景色も楽しめるし、賽の河原の火山らしい風景も体験できるし、初心者から上級者まで楽しめる山。山頂の前掛山に登れないのは残念だけど、それでも十分に浅間山の魅力を味わうことができる。
火山の百名山の中でも、浅間山は特に火山らしい地形と植生が楽しめる。後に登る蔵王山や安達太良山とはまた違った火山の魅力を発見できた。経があり、後者はニコニコレンタカーなど車種が選べるレンタカー会社を選ぶことで妥協できるようになった。



















































