ヤマノススメ聖地巡礼 – 乾徳山【鳳岩の鎖場と山頂コーヒー】

乾徳山山頂 ヤマノススメ聖地巡礼
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山梨県に位置する乾徳山(けんとくさん・2,031m)は、日本二百名山にも選ばれている奥秩父の名峰です。この山の最大の魅力は、道中で次々と変化する景観にあります。深い樹林帯を抜け、開放感あふれる草原を歩いた先には、スリル満点の岩稜帯が待ち構えています。

原作第23巻では、楓と小春が二人で挑戦。クライマックスとなる高低差20mの垂直岩壁・鳳岩の鎖場や、絶景の中で楽しむドリップコーヒーのエピソードなど、中級者向け登山の醍醐味が凝縮された舞台となりました。

基本情報

項目詳細
山名乾徳山(けんとくさん)
標高2,031m
所在地山梨県山梨市
難易度★★★★☆(終盤に連続する岩場・鎖場ありの中級者向け)
推奨シーズン5月〜11月(積雪期は非常に危険なため、無雪期を推奨)
コースタイム往復約7時間45分(標準的なピストンコースの場合)
登山スタイル日帰り岩稜登山

ヤマノススメでの描写

原作での登場シーン

【二百十九〜二百二十四合目】乾徳山

  • メンバー: 楓、小春
  • アクセス: 山梨市駅→ファミリーマート山梨市駅前店→山梨市駅バス停→<山梨市民バス西沢渓谷線>→乾徳山登山口バス停
  • コース: 乾徳山登山口バス停→乾徳山登山口(オソバ沢ルート)→国師ケ原十字路→鳳岩→乾徳山(2,031m)→《下山》
あらすじ

【二百十九合目 やってみよう】 山梨市駅に降り立った楓と小春は、駅前のファミリーマートで昼食を調達。山にロマンを求める小春は、山頂で淹れるためのドリップバッグコーヒーを手に入れる。

【二百二十合目 部長みたいな】 駅からバスに乗って乾徳山登山口バス停へ。乾徳山の登山口からは樹林帯に入ると、楓はブヨに刺されて痒みが止まらない。準備がおろそかだったと後悔する楓だが、「反省点に気づけたじゃん」と前向きな言葉をかける登山部の元部長らしい小春だった。

【二百二十一合目 刺激が欲しい】 地味な樹林帯を抜けると、そこにはアルプスを思わせる国師ヶ原の草原が。これから始まる岩場への期待感に、二人の足取りも軽くなる。

【二百二十二合目 鳳岩】 連続する岩場をクリアし、ついに現れた核心部・高低差20mの鳳岩。楓はかつての感覚を思い出し、岩の感触を楽しみながら垂直の壁を登る。

【二百二十三合目 結果オーライ】 登頂後、真っ先にコーヒーを淹れる二人。山仕様の味を求めた小春は、隠し味にコンデンスミルクを投入。甘く濃厚な一杯が絶景を彩る。

【二百二十四合目 一人なら】 下山中、楓の確かな歩みを見た小春は、「楓なら一人でもどこまでも行ける」と、彼女の強さを真っ直ぐに認めた。

ヤマノススメ単行本23巻に収録されています

ルート地図

聖地巡礼のポイント

  • 山梨市駅前ファミリーマート: 楓と小春が補給を行った場所。登山口周辺には店がないため、ここが最終補給ポイントです
  • 国師ヶ原・扇平: 視界が大きく開ける草原地帯。富士山を背に歩く、作中同様の開放感を味わえます
  • 鳳岩: 本作最大の聖地。20mの絶壁を見上げ、作中の緊張感を追体験できます
  • 乾徳山山頂: コーヒーを淹れて一息つきたい場所。360度のパノラマが広がります

アクセス・登山情報

アクセス方法

電車・バス
JR中央本線・山梨市駅から山梨市民バス(西沢渓谷線)に乗り、約30分で乾徳山登山口バス停に到着します。バスの本数は限られており、特に最終バスは16時台と非常に早いため、出発前の時刻確認が欠かせません。

マイカー
中央道・勝沼ICから約40分。登山口近くに無料の登山者用駐車場がありますが、週末は早朝に満車になることもあるため注意が必要です。

おすすめコース

【原作ルート】オソバ沢ピストン
登山口から銀晶水・錦晶水といった水場を経て国師ヶ原、山頂を目指す王道ルートです。原作で描かれた景色をもっとも忠実に辿ることができます。

【変化を楽しむ】道満尾根〜オソバ沢周回
登りに道満尾根を使い、下りにオソバ沢を通る周回コースです。尾根道からの南アルプスの眺望と、沢沿いの清涼感ある道を両方楽しめます。

装備と準備

中盤以降は岩場が続くため、ソールがしっかりした登山靴と手袋(鎖場用)が必須です。また、作中でも触れられた通り、樹林帯ではブヨなどの虫対策、日差しを遮るもののない草原・岩稜帯では紫外線対策を万全にしてください。

鳳岩への備え

乾徳山のシンボルである鳳岩は、高低差20mの垂直な壁です。鎖はありますが、基本的には岩の窪みに手足をかける三点支持で登ります。少しでも不安を感じる場合は無理をせず、向かって左側にある巻き道を使用しましょう。安全第一が巡礼の基本です。

乾徳山の魅力

三つの顔を持つ、ドラマチックなコース構成

乾徳山の最大の楽しさは、標高を上げるごとに劇的に変わる山の表情にあります。登り始めの静かな樹林帯に始まり、中腹にはアルプスのような開放感あふれる草原(扇平)が広がり、そして山頂直下では荒々しい岩稜帯へと変化します。一座の中でこれほど異なる植生や地形を体験できるコースは珍しく、片時も飽きることがありません。

スリルと達成感をもたらす、個性豊かな岩場の数々

山頂エリアに待ち構える岩場の連続は、まさに天然のアスレチックです。髭剃岩やカミナリ岩といった個性的な名前のついた岩を越え、最後に立ちはだかる垂直の鳳岩をクリアした時の達成感は格別です。鎖場やクラック(岩の割れ目)を自分の力で突破していくプロセスは、本格的な岩登りの醍醐味を教えてくれます。

360度のパノラマが約束する山頂コーヒーの贅沢

辿り着いた山頂からは、遮るもののない大パノラマが広がります。真正面にはどっしりと構える富士山、西には南アルプスの名峰たち、そして奥秩父の山並みが連なります。作中の小春のように、この絶景を眺めながら丁寧に淹れたコーヒーを味わう時間は、何物にも代えがたい贅沢なひとときとなるでしょう。

巡礼レポート

日程: 2020年10月20日[日帰り]
登山記録: 登りに道満尾根、下りにオソバ沢ルートを選択した周回記録です。
コースタイム: 乾徳山登山口バス停 09:4809:58 乾徳山登山口(道満尾根ルート) 10:0110:34 道満山 → 11:26 月見岩 → 11:30 扇平 11:3111:50 髭剃岩 11:5712:04 乾徳山 12:2112:27 水ノタル 12:2813:11 高原ヒュッテ → 13:19 錦晶水 13:2013:40 銀晶水 13:4213:56 乾徳山登山口(オソバ沢ルート) 13:5714:16 乾徳山登山口バス停

ルート地図

乾徳公園からの登りルートは道満尾根へ

乾徳公園
乾徳公園

バス停や駐車場のすぐ近くにある乾徳公園。公園の奥にはトイレがあり、出発前の最終準備に最適です。

道満尾根コースまでの道路
道満尾根コースまでの道路

今回の登りは道満尾根ルートを選択しました。原作ではオソバ沢ルートが使われていますが、こちらは静かな尾根歩きが楽しめます。

獣避けゲート
獣避けゲート

道中にある獣避けのゲート。自分で開閉して先へ進みます。

こちらから山道へ登る
こちらから山道へ登る

車道から山道への分岐点です。看板を見落として車道を直進してしまいそうになるので注意が必要です。

道満尾根
道満尾根

ここからは、ひたすら道満尾根の急坂を登り詰めていきます。

道満山を越えて視界が開ける

道満山
道満山

尾根の途中にある道満山。周囲を木々に囲まれており、通過点といった趣です。

南アルプスの稜線
南アルプスの稜線

さらに高度を上げると木々がまばらになり、雪化粧をした南アルプスの主峰(農鳥岳、間ノ岳、北岳)が姿を現しました。

クライミングの練習?
クライミングの練習?

岩場が近づくと、賑やかな団体の声が。ロッククライミングの講習か練習を行っているようでした。

草原が広がる扇平

草原地帯
草原地帯

一気に視界が開け、穏やかな草原地帯へと出ます。

甲府盆地の街並みと富士山
甲府盆地の街並みと富士山

正面には甲府盆地、その向こうには真っ白な富士山が。最高の展望です。

扇平
扇平
富士山
富士山

乾徳山の核心、岩稜帯エリアへ

岩場が始まる
岩場が始まる

のどかな草原から一転、ここからは荒々しい岩稜帯へと足を踏み入れます。

鎖場
鎖場

至る所に鎖場が現れますが、足場がしっかりしているため、三点支持を意識すれば鎖を使わずに登ることも可能です。

髭剃岩
髭剃岩
岩場
2段階の鎖場
2段階の鎖場
岩場
岩場

巨大な岩の迷路を抜けていくような感覚が非常に面白い区間です。

胎内
胎内

胎内と呼ばれる岩の隙間。裏側に回るとくぐり抜けられそうな構造になっています。

岩場
所々で見える富士山
所々で見える富士山

岩場の合間から顔を出す富士山に、何度も励まされます。

ラスボス、鳳岩

山頂手前にある鳳岩
山頂手前にある鳳岩

山頂直下に立ちはだかる垂直の鳳岩。クラック(割れ目)を利用して登れますが、安全のため鎖も活用しつつ一気に登り切りました。

鳳岩を上から見た様子
鳳岩を上から見た様子

上から見下ろすと、その高度感がよくわかります。

乾徳山山頂

乾徳山山頂
乾徳山山頂

鳳岩を越えれば、そこが乾徳山の頂上です。

乾徳山山頂から見る富士山
乾徳山山頂から見る富士山

山頂からの富士山は圧巻の一言。

眼下の紅葉
眼下の紅葉

崖の下には、色づき始めた美しい紅葉が広がっていました。

乾徳山山頂
乾徳山山頂
乾徳山山頂
乾徳山山頂
乾徳山山頂からのパノラマ
乾徳山山頂からのパノラマ
乾徳山山頂からの眺め
乾徳山山頂からの眺め
乾徳山山頂からの眺め
乾徳山山頂からの眺め
乾徳山山頂からの眺め
乾徳山山頂からの眺め

下りは水ノタル経由のオソバ沢ルート

乾徳山北峰方向へ
乾徳山北峰方向へ

下山は北峰側の水ノタル方面へ進み、鳳岩を通らずに下るルートを選びました。

下山路
イワインチン(イワヨモギ)
イワインチン(イワヨモギ)
黒金山との分岐路
黒金山との分岐路

黒金山との分岐付近は少し道が不明瞭で荒れている箇所もありましたが、地図を確認しながら着実に下ります。

不明瞭な登山道
不明瞭な登山道
下山路
高原ヒュッテ
高原ヒュッテ

高原ヒュッテで一休み。

銀晶水
銀晶水

清らかな水の湧き出る銀晶水を通過。

オソバ沢ルートの登山口
オソバ沢ルートの登山口

乾徳山登山口バス停に到着。無事に巡礼完了です。

下山後

よくある質問

Q: 初心者でも登ることはできますか?

A: 乾徳山は標高2,000mを超え、後半には本格的な岩場が連続します。そのため、登山を始めたばかりの初心者にはハードルが高い山です。まずは低山で鎖場や岩場(三点支持)に慣れてから挑戦することをおすすめします。なお、最大の難所である鳳岩には巻き道があるため、岩場を避けて登頂することも可能です。

Q: 公共交通機関を利用して日帰りで行けますか?

A: 可能です。ただし、山梨市民バスの最終便は16時台と非常に早いため、健脚の方向けの行程となります。朝一番の電車とバスを乗り継ぎ、余裕を持ったペース配分が必要です。不安な場合は、山梨市駅からタクシーを利用するか、マイカーでのアクセスを検討しましょう。

Q: 鳳岩の鎖場はどれくらい危険ですか?

A: 高低差20mのほぼ垂直な岩壁です。鎖が設置されており、足がかりも豊富ですが、一歩間違えれば重大な事故に繋がります。高所恐怖症の方や体力に自信のない方は、無理せず巻き道を選択してください。また、岩場での落石を防ぐためにもヘルメットの着用を強く推奨します。

Q: 途中に水場やトイレはありますか?

A: トイレは登山口付近の乾徳公園内にあります。それ以降、山中にはありません。水場はオソバ沢ルート沿いに銀晶水・錦晶水がありますが、枯れる可能性も考慮し、最低でも2L程度の飲み水を持参しましょう。道満尾根ルートには水場がないため注意してください。

https://creco.net/hiking/yamanosusume/
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